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前年度と同様の数値で、類似団体を0.12ポイント上回った。財政力指数は、過去3カ年の平均値であるが、単年度で見ると、平成26年度の0.69に対して、平成27年度は0.68と0.01ポイントの減となった。これは、分子となる基準財政収入額が特別区民税や地方消費税交付金の増などにより増となったものの、分母となる基準財政需要額が人口増に伴い全体的に増となったことなどにより、分子を上回る増となったことによるものである。今後とも、自主・自立した財政運営のため、自主財源を中心に歳入確保に努める。
前年度より5.2ポイント改善し、3年連続で適正水準の範囲内となった。これは、分子となる経常経費充当一般財源が、子ども・子育て支援新制度開始に伴う扶助費の増などにより、増加したものの、分母となる経常一般財源等も、特別区民税、特別区財政調整交付金、地方消費税交付金の増などにより増加したことによるものである。今後とも、適正水準(70%~80%)を維持し、健全かつ持続可能な財政運営に努める。
前年度より1,422円、0.7%増加した。これは、職員給の減などに伴い人件費は減となったものの、マイナンバー制度に係るシステム改修経費や児童館の指定管理者制度導入に伴う物件費の増などにより増加したものである。なお、類似団体平均を上回っている要因は、基礎的な事務に要する人件費・物件費等は人口規模に関らず一定程度必要となることによるものであり、人口規模の小さい自治体に見られる傾向である。
前年度より1.4ポイント増加した。これは、地域手当の見直しに伴う給料月額の引下げについて、国の経過措置(激変緩和措置)対象者の減少によりその差が狭まったことや、査定昇給における成績上位区分について国よりも対象職員の割合が高いことなどによる。
前年度より0.28人減少した。平成27年度において、本区の職員数は増加しているものの、一方で人口増加も続いていることから類似団体平均と比較して減少幅が大きくなっている。なお、類似団体平均を上回っているのは、基礎的な事務に要する職員数は人口規模に関らず一定程度必要であることが要因であり、人口規模の小さい自治体に見られる傾向である。
前年度より0.6ポイント改善した。これは公債費(元利償還金)の増があるものの、公債費に準ずる債務負担行為に係る経費のうち、商工業融資等の利子補給の減などによるものである。今後、平成32年度に償還額のピークを迎える見込であるが、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会後のまちづくりなどにより時期に変動が生じることが予想される。引き続き、基金の活用と合わせて将来負担に留意した適正な財政運営を図っていく。
退職金支給率の減に伴う退職手当負担見込額の減があるものの、地方債現在高の大幅な増により将来負担額が増加した上、築地場外市場地区先行営業施設の整備に係る施設整備基金の取崩などにより基金残高が減となり、充当可能財源等も減少したため、対前年度比では将来負担は増加している。しかしながら、依然として充当可能財源等が将来負担額を上回っているため、マイナスの数値(「-」表記)となっている。
人件費に係る経常収支比率は、前年度比3.1ポイント減少した。これは、退職金や児童館の指定管理者制度導入に係る非常勤報酬の減などにより人件費が減少したことに加え、特別区民税、特別区財政調整交付金、地方消費税交付金の増などにより経常一般財源等が増加したことによるものである。なお、類似団体平均を上回っているのは、基礎的な事務に要する人件費は人口規模に関らず、一定程度必要となることによるものであり、人口規模の小さい自治体に見られる傾向である。
物件費に係る経常収支比率は、前年度比1.3ポイント減少した。これは、児童館の指定管理者制度導入や住民情報システムの運用経費の増などにより分子となる物件費は増となったが、分母となる経常一般財源等が分子を上回る増となったことによる。なお、類似団体平均を大きく上回っているのは人口あたりの委託料が高いためであり、指定管理者制度や業務委託の拡大が影響しているものと思われる。
扶助費に係る経常収支比率は、前年度比2.3ポイント増加した。これは、子ども・子育て支援新制度の開始や保育所数の増、認証保育所に対する助成を補助費等から扶助費に組替えたことなどによるものである。今後も人口増加を背景とした子育て支援施策に係る経費の増加により、扶助費の割合は増加していくものと見込まれる。なお、類似団体平均を下回っているのは、人口に占める生活保護受給者の割合が低いことが要因として挙げられる。
その他に係る経常収支比率は、前年度比0.6ポイント減少した。これは、分子となる介護保険事業会計および国民健康保険事業会計への繰出金が増となったことなどによりその他の経費が増となったものの、分母となる経常一般財源等が分子を上回る増となったことによる。
補助費等に係る経常収支比率は、前年度比2.5ポイント減少した。これは、認証保育所に対する助成を補助費等から扶助費に組替えたことや東京二十三区清掃一部事務組合分担金の減などによるものである。なお、類似団体平均を上回っているのは、都心区の特性である商工業の集中に伴う商工業融資の利子補給に係る経費が多額であることなどによる。
公債費に係る経常収支比率は、前年度と同様の数値となった。これは、平成23年度に借り入れた学校教育施設整備事業債などの元金償還開始により増となった一方で、経常一般財源等も増加したことによるものである。今後については、平成22年度以降に発行した特別区債の元金償還が平成26年度から始まっており、償還が進んでいくことにより公債費の負担増加が見込まれる。
公債費以外に係る経常収支比率は、前年度比5.2ポイント減少した。これは扶助費や物件費の増により、分子となる公債費以外の経常経費充当一般財源等が増加したものの、分母となる経常一般財源等が、特別区民税、特別区財政調整交付金、地方消費税交付金の増などにより分子以上に増加したためである。
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