収益等の状況について
令和3年度においても、新型コロナウィルスの影響を受け宿泊や、宴会等の利用が伸び悩む中、年度途中において職員が増員したため①の数値は、悪化した。しかし、②の数値については、節電や節水をはじめとした支出の抑制に積極的に取り組んだ結果、繰入金を抑えることにつながり、若干ではあるが数値が改善した。③の数値について、宿泊者数については前年度とほぼ同じ数値であったが、繰入金が減少したことにより、数値の改善が見られた。今後も集客効果の高いプラン等の検討し収入の増加を図ることと、より効果的な支出の抑制を実施し、②及び③の補助金額の比率を低減させていく必要がある。
資産等の状況について
オープンして29年が経過するが、計画的な更新が行えず老朽化が著しくなっている。施設面では、客室での雨漏りや露天風呂からの漏水等があり、設備面では館内空調設備関係や給湯ボイラー、サウナ室、その他の不具合がありその都度、優先度が高いものから修繕を行っている状況である。施設維持管理の方向性として、定期的且つ大規模な更新及び修繕が必要な状況となっている。設備投資としては、客室の空調設備とボイラーの熱循環器ポンプの更新等を予定している。企業債残高については、該当なし。
利用の状況について
宿泊は、令和2年度は967名、令和3年度は995名とほぼ横ばいである。そのため④についても、昨年度とほとんど変わらない。⑤の数値については、年度途中で職員が1名増員になったことから、若干数値が悪化している。⑥については収益の柱である宿泊・休憩・宴会の売り上げが、令和2年度は13,254千円、令和3年度は14,274千円と若干の改善はあったが、ほぼ横ばいであったことから、前年度とほとんど変わらない状況である。⑦については、総収益、総費用、他会計からの繰入金がともに減少した結果、若干数値が改善した。一方、類似施設平均値よりも数値が低いことから、更なる経営改善が必要である。⑬について、周辺地域は上昇し、公営企業においては横ばいであることから、課題を整理し、顧客ニーズに沿った運営に見直す必要が考えられる。
全体総括
収入の多くを占める宿泊や宴会について、新型コロナウィルスの影響により、令和2年度とほとんど変わらない状況であった。新型コロナウィルスの状況については、見通しの立たない状況が続いているが、館内での感染予防対策を徹底し、お客様が安心安全に利用していただけるような環境作りを継続していくことが重要である。また、節電や節水など小さな部分ではあるが支出の抑制を図っていくことも重要である。施設・設備に対しては、優先順位をつけて可能な範囲での計画的な更新及び修繕を実施していく。今後、新型コロナウィルスの状況や国及び県の動向や施策を注視しながら、同窓会や企業・団体の研修、クラブチーム等の宿泊先として選んでもらえるようなプランを検討、実施していく必要がある。