経営の健全性・効率性について
平成16年4月1日供用開始以後、下水道未普及地域の管渠整備に投資し事業を進めているが、下水道への接続率が低いため有収水量が過少となっている。財政状況に見合う投資の効率化・維持管理費の削減に努めると共に、接続率を向上させ有収水量の増加につながる経営改善に向けた取組み及び、人口減少や厳しい財政状況が続く中、10年概成を勘案し、接続可能で地域に適した汚水処理計画への見直しが必要である。
老朽化の状況について
下水道施設の適切な維持管理のため、硫化水素による腐食が懸念されるマンホールポンプを経由する下水道管路調査を行った結果、1区間において軽度な劣化が見受けられたが、他の区間においては異常がなかった。マンホールポンプ場(11箇所)において、無線機器の規格が変わり、既設通報装置のメンテナンスができなくなるため、更新工事が必要である。浄化センター(処理場)については、建設され10年以上が経過し、各棟の電気設備・機械設備に支障をきたしているため、早急な点検・整備が必要である。
全体総括
地区毎に下水道の面整備を進めているものの、下水道への接続率が低く、下水道受益者分担金の未納及び下水道使用料の未納があるため、これらを含めて今後は定期的な戸別訪問を行ない、地域住民の理解を得る事が重要である。また、浄化センター(処理場)の機械設備・電気設備等の老朽化が進むなか、安全・安心な施設の維持管理を図るため、ストックマネジメント計画などを策定し施工する事により、投資を抑え計画的・効率的に推進していく取組みが必要である。