経営の健全性・効率性について
収益的収支比率は100%を下回っており、不足分を他会計からの繰入金によって補填しているが、経営規模を大きく上回る企業債残高があり、支出の大半を企業債元利償還に充てている。経費回収率は類似団体と同程度であるが、施設利用率、水洗化率は大きく下回っており、現状では過大な施設となっている。下水道の加入促進を行い、水洗化率の向上に努めているものの、処理区域内は高齢者世帯が多く、人口減少から大幅な料金収入の増加は見込めないと思われることから、使用料等の見直しを検討する必要があると考えられる。
老朽化の状況について
供用開始から12年が経過しており、各施設の長寿命化を図るため、ストックマネジメント基本計画等を策定し、施設の改築等の必要性が高い場合の財源の確保や、改築計画等について検討する。管渠については、耐用年数が50年のため現状では更新しない。
全体総括
水洗化率の向上のため、今後管渠整備を進めるに当たり、管渠整備費用との費用対効果を検討しながら進めていく。企業債残高が非常に多く、収入の大部分を他会計からの繰入金が占めているため、使用料金の見直しを検討する必要があると考えられるが、住民、議会等の理解を得られるかが課題となる。施設老朽化による改築については、ストックマネジメント計画により計画的に更新し、電気・機械の長寿命化を図る。水洗化率の向上に対しては、整備済み区域の更なる加入促進を進めることとする。