経営の健全性・効率性について
津別町水道事業における経常収支比率は、100%以上で推移しており、累積欠損比率も0%であることから経営的に安定している状況といえる。健全指標や効率指標については類似団体平均値と比較すると経常収支比率と有収率を除いて全て健全・効率側となっている。給水人口の減少により給水原価については年々増加しており、現料金の216円/m3(家事用基本料金1m3当たり)に近づいてきていた。給水原価の算定式の変更により平成27年度は下がっているが、なお一層の経費削減及び料金改定の検討が必要である。有収率については、平均値を下回る結果となっており、老朽管等からの漏水や配水池のオーバーフロー水が原因となっている。浄水費用は塩素滅菌のみなので経費への影響が少ないものの、今後は経済性の観点から漏水修繕及びオーバーフロー水の抑制により有収率をあげることが重要である。
老朽化の状況について
管路経年化率が類似団体平均値を大きく上回っており、老朽化がかなり進んでいる状況である。有形固定資産減価償却率と更新率は類似団体平均値に近い状況となっているが、計画的に更新事業を実施する必要がある。
全体総括
水道事業については経営各指標から健全的な運営状況といえるが、施設の老朽化が進んでいる状況から今後の更新事業により経営が圧迫されることが考えられ、計画的かつ効率的な更新計画の策定が必要である。平成28年度において、アセットマネジメントを含む津別町水道ビジョンの策定の取り組みを行った。水道事業の統合を行い、平成29年度から地方公営企業法を適用した簡易水道事業として運営をしている。