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埼玉県幸手市:公共下水道の経営状況

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経営比較分析表(2023年度)

経常収支比率

収益的収支比率

累積欠損金比率

流動比率

企業債残高対事業規模比率

経費回収率

汚水処理原価

水洗化率

経営の健全性・効率性について

①単年度収支は黒字になっていますが、使用料以外に基準内ではあるものの一般会計からの負担金に大きく依存しており、今後も、使用料収入の確保及び経費削減に取り組んでいく必要があります。②累積欠損金は発生していません。③法適化移行後、漸増していますが、100%を下回っている状況です。企業の支払能力を高めるため、流動資産の確保に努める必要があります。④類似団体と比較して高い数値となっていますが、本市の下水道普及率は46.39%と建設途上にあることから、建設改良のための企業債借入残高の比率が高いことが考えられます。今後も、借入と返済のバランスに留意した企業債運用を心掛けるなど、計画的な建設投資を行っていく必要があります。⑤類似団体に比べ低水準となっています。整備途上で接続人口が多くないことも原因の一つですが、持続性のある長期安定経営を目指し、使用料金の適正化に随時取り組んでいく必要があります。⑥類似団体よりも若干高い状況です。今後、施設の老朽化が徐々に進んでいくことから、予防保全の考え方に基づく維持費抑制や、接続率向上による有収水量増加に取り組むことが必要です。⑦汚水処理を行う施設は保有していません。⑧毎年度、供用開始地区が増えているという状況を考えれば、極端に悪い数値ではないと思われますが、他の経営指標向上に密接に関わる比率であるため、今後も接続人口の増加に取り組んでいく必要があります。

有形固定資産減価償却率

管渠老朽化率

管渠改善率

老朽化の状況について

①類似団体平均より高い数値です。これは、法適化移行に際して、資産取得価格と償却累計額それぞれの数値を貸借対照表に計上する方式を採用したことで、償却累計額相当分を資産価格から控除した額を帳簿価格にする方式を採用した自治体に比べて数値が高くなることが原因の一つに考えられます。また、下水道供用開始前から整備されていた集中浄化槽方式を用いた汚水処理区域のうち、後に公共下水道へ接続替えを行った地域において、老朽化の進んでいる下水道管が多く存在していることも原因として考えられます。②③上記の接続替え地域において、法定耐用年数を経過した管渠が発生しています。こうした管渠は今後徐々に増加していくことから、新規整備と並行して老朽管対策にも取り組んでいけるよう、更新費用の平準化や財源の確保等に留意した、長期的な投資・財政計画を策定していく必要があります。

全体総括

本市の公共下水道は、令和5年度末における普及率が40%台にとどまっており、これからも新規整備が続いていきます。また、今後は施設の老朽化も徐々に進行していくことから、更新・修繕といった対応も同時に必要となってきます。このため、整備財源の確保には今まで以上に努めていかなければならず、補助金の有効活用はもとより、接続人口増加への取り組みや、極度な依存にならない範囲での企業債の活用、また、歳出面では、経費削減に努めた無駄のない予算執行など、バランスを持った事業運営が求められてきます。このような状況に対応するため、自らの経営状態や資産状況などを正確に把握し、これらを投資・財政関連の諸計画に的確に反映させ、経営健全化の取り組みを継続していく必要があります。

出典: 経営比較分析表,

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