経営の健全性・効率性について
本町の公共下水道は、平成17年に共用開始し14年が経過していますが、普及率は40.86%と低く、未普及対策を進めている。また、平成30年度から令和2年度にかけて処理槽の増設工事を行っていることから事業整備投資が増加しており①「収益的収支比率」が前年度より下がっている。増設工事が完了するまではこのような状況が続くと思われるが、接続件数の増加に伴い使用料収入は増加している。④「企業債残高事業規模比率」は、平成30年度まで、一般会計繰入金により賄われている状況でありますが、今後は使用料収入の増加に伴い、起債償還への充当が見込めることから、一般会計繰入金が減少し、企業債比率が改善されると予想されます。また⑤「経費回収率」については、類似団体平均値74.61%に対し本町は98.01%と上回っており、経営の改善が進んでいることが確認できます。⑥「汚水処理原価」については、平成26年度より類似団体平均値を下回っていますが、今後は施設の更新等が出てくることから「汚水処理原価」が高くなることが予想されます。そのため、施設の延命化に努める必要が出てきます。⑦「施設利用率」は、平成25年度から類似団体平均値を上回っていますが、更に効率性の向上に努める必要があります。⑧「水洗化率」は類似団体平均値を下回っており、接続推進に努める必要があります。
老朽化の状況について
平成17年の供用開始から14年が経過していますが、耐用年数を超えている管渠はなく、現時点で必要な改築等は無いため、管渠改善率は低い水準となっています。しかし、処理施設については、今後徐々に耐用年数を迎えることから、施設の長寿命化計画を作成し、随時改築・修繕を行っていくことが必要となります。
全体総括
平成28年度に策定した経営戦略により、経営の健全性と効率性を高めるため、水洗化率の向上による使用料収入の増と、汚水処理施設の統合による、効率性の向上が必要です。