佐世保市:交通事業

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経営比較分析表(2015年度)

経営の健全性について

≪事業の状況≫①経常収支比率2か年連続で100%超(黒字経営)となっており、経営は改善しているものの、公営企業平均値と比べると低い状況となっている。②営業収支比率本来の営業活動の経営状況を示す当指標は、公営企業平均値と比べても高い状況である。これは附帯事業である駐車場事業の経常利益(黒字)によりバス事業の赤字を補てんしていることによる収入の増、経営の効率化を図るため子会社への路線移譲(H27.3.31)を新たに行ったことによる収支の改善、原油価格の下落等に伴う費用の減により、一定の経営改善が図られたことによるものである。③流動比率企業の短期的な債務の支払能力を示す「流動比率」は、公営企業平均値と比べても高い状況である。≪独立採算の状況≫⑤利用者1回当たり他会計負担額⑥利用者1回当たり運行経費⑦他会計負担比率一般会計からの繰入金に関する比率については、公営企業平均値と比べ低い状況にあり、他の公営企業と比べ独立採算が図られている。≪資産及び負債の状況≫⑨有形固定資産減価償却率83.2%と高い値で、かつ公営企業平均値よりも高い状況であり、保有資産の老朽化が進んでいると考えられる。

経営の効率性について

①走行キロ当たりの収入交通局が担っている路線は、佐世保市の地形条件から、幹線から支線、支線から幹線へと運行を行っており、このため、運行効率が民間事業者と比べ低い値となっている。②走行キロ当たりの運送原価民間事業者平均値と比べ高い状況となっている。また平成27年度に増加しているが、これは、子会社へ路線移譲を行ったことにより走行キロが減少したことなどによるものである。③走行キロ当たりの人件費民間事業者平均値と比べ効率的な数値となっているが、これは、子会社へ運行管理の受委託を行っているためである。④乗車効率佐世保市の地形条件から幹線から支線への運行を行っているため、公営企業平均値と比べ低い値となっている。

全体総括

附帯事業として駐車場事業を運営していることや子会社への管理の受委託、路線移譲等により一定の経営改善が図られているものの、経営の効率性においては、地形的な条件はあるものの、民間事業者等と比べ低い値となっている。平成28年度においては、平成9年度以来の実質的な運賃改定(平均改定率:10.78%)や効率的な運行を図るためのダイヤ改正を実施し、経営の改善改革を行っている。また、本市バス事業の「利便性を維持した持続可能なバス事業の実現」を図るため、佐世保市地域公共交通網形成計画に基づき、民間バス会社とのバス運行体制の一体化の実現に向け協議を進めている。

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