南アルプス市：交通事業

経営の健全性について

本事業は天候不順により利用者数が激減するなど、天候に左右されやすい事業である。①経常収支比率平成３０年度については、料金改定により目標の１００％を超えている。しかし、令和元年度は１０月１２日から１３日にかけて通過した台風１９号の影響により、運行路線である県営林道南アルプス線の広河原から北沢峠間において、法面の大規模な崩落や橋梁の流出、路肩の崩落など重大な被害が確認されたことにより、１０月１８日で令和元年度の運行を終了することを決定した。以上のような状況から、復旧までに数年を要するため、令和２年度より営業を行っていない。②営業収支比率令和３年度については、上記①によるものである。③流動比率令和３年度については、流動資産は例年並みだが、分母となる流動負債が例年より大きく減少したため、比率が上昇した。④累積欠損金比率令和３年度については営業を行っていないため、累積欠損金は生じていない。⑤利用者1回当たり他会計負担額令和３年度については営業を行っていないため、他会計負担額は生じていない。⑥利用者1回当たり運行経費令和３年度については営業を行っていないため、運行経費は生じていない。⑦他会計負担比率令和３年度については、他会計から繰入れを行っていない。⑧企業債残高対料金収入比率令和３年度については、企業債の借り入れを行っていない。⑨有形固定資産減価償却率平成３０年度にバスを１台更新したことから、翌年度から比率が上昇している。

経営の効率性について

前述したとおり、①～④については、令和3年度の本事業は営業を行っていないためである。

全体総括

本事業は、村民交流のための事業として開始されたものであり、国立公園内を運行するため、環境に考慮した運行を行うよう、環境省から特別に許可を得て行っている事業である。また、運行経路は、険しい山岳道路であり、厳しい山岳気象や近年のゲリラ豪雨、台風の影響による林道の通行止め等、天候不順の日が多いと利用者数は激減するといった、非常に天候に左右されやすい事業である。現在、令和元年１０月１２日の台風１９号により県営南アルプス林道(広河原～北沢峠間)が通行止めとなったため、令和２年度から運行を休止している。林道復旧までの５年から１０年の間は運行ができないため、事業の方向性を検討していく。