収益等の状況について
①収益的収支比率、⑥売上高GOP比率や⑦EBITDAの数値から、施設の収益性が昨年度より改善している。また、②③の他会計補助金は一般会計からの繰入金等への依存度が高いため、経営改善に向けた取り組みが必要である。⑤の売上高人件費比率は改善しているが、平均値より高く、人件費を抑制する必要がある。④定員稼働率が低くなっているが、施設の運営経費を抑える方針から、事前予約制で団体客のみ受け入れているためである。
資産等の状況について
⑩設備投資見込額について、今後10年間は大規模な設備投資を見込んでいないが、それ以降の更新投資に充てる財源を確保していく必要がある。
利用の状況について
⑬施設と周辺地域の宿泊客数動向について、当該施設は入浴施設を主として運用しているが、今後の動向を注意深く見守り、状況によっては施設のあり方を再検討する必要がある。施設の運用上、日帰り入浴客の集客が課題であり、市と指定管理者が一層協力して取り組んでいく必要がある。
全体総括
現状では施設の収益性が昨年度より改善しているが、依然として低いため、市と指定管理者が協力して人件費の抑制による支出の減や料金水準の見直しによる収入増を図る等の取組みにより、経営改善を進める必要がある。他にも、毎年の利用者数の目標設定と、目標を達成できなかった場合の原因の分析や改善案の検討等の検証作業を実施することで、売上増、支出減、利益増に取り組むとともに、他会計補助金額の縮小を目指していく。施設のあり方については、今後の状況を見極めながら、再検討するかどうか判断していく必要がある。