経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率は、比較的高い数値ではあるものの、総収益に占める使用料収入の割合が低くなっている。原因の一つとして⑧水洗化率(接続率)が類似団体平均値よりも低い水準にとどまっていることが挙げられるが、この点は、⑤経費回収率及び⑦施設利用率にも影響を与えている。水洗化率の向上により課題の改善が期待されることから、今後も下水道接続への普及活動を推進し、効率的かつ健全な経営を達成しなければならない。⑥汚水処理原価については、供用開始から10年に満たない状況であることから、類似団体平均値に比して高い水準にあるが、この点についても、水洗化率の向上により数値の改善が見込まれる。
老朽化の状況について
平成23年度に供用を開始した比較的新しい施設であるため、老朽化に伴う管渠の更新の必要性はまだ生じていない。
全体総括
供用開始からまだ10年に満たず、水洗化率が低い水準に留まっていることから、使用料収入による経費回収が不十分であり、既存施設の効果を十全に発揮しているとは言い難い状況である。今後は水洗化率の向上を第1目標として、経営の安定化に取り組むことが重要である。