収益等の状況について
平成30年度については、平成30年1~6月に実施した耐震補強・改修工事のため休業期間があったものの、リニューアルオープン後に利用客が好調に推移したことにより定員稼働率が上昇し、前年度に比べ収益性が向上した。当事業においては、指定管理者から特別会計に収益の一部を納入する協定を締結し、当該納入金の一部を基金に積み立て中長期的な施設の維持経費に充てる等、企業会計の収支状況は一定の安定性を有している。
資産等の状況について
企業債については、平成13年に借入を行って以降、新たな借入は行っておらず、当該借入金は平成30年度に償還が完了した。平成29~30年度において耐震補強・改修工事を実施したところであり、今後、基金の残高に留意しつつ、中長期的な修繕・機器更新等を計画的に実施していくものとする。
利用の状況について
直近の5年間において、利用者は概ね安定推移している。平成30年度については、リニューアルオープン後に利用客が好調に推移したことに加え、当該施設の近隣で開催された山口ゆめ花博の開催の影響もあり、3か月間の休業を加味すると利用客は増加した。客単価については新メニューの開発等により増加した。
全体総括
上記3項目の状況から、経営については概ね安定している。当該施設は、市内でも人口減少が顕著な地域に位置しており、中長期的な地域経済の活性化を図る上で、地域産業の拠点としての役割を担ってきた。平成30年7月のリニューアルオープン以降については、改修工事による老朽部分の改修等で宿泊・保養環境の快適性の強化を図るとともに、休業期間を活用した地元食材の新メニュー開発やホスピタリティ向上を実施したことにより、利用客が増加しているところであり、今後においても、持続的なリピーター確保や新規顧客の開拓を戦略的に進め、収益の確保を図っていく。