地方独立行政法人岡山県精神科医療センター：地方独立行政法人　岡山県精神科医療センター

地域において担っている役割

精神科救急医療において県内で中心的な役割を担っているほか、医療従事者の手厚い配置が必要である児童・思春期精神科医療、高い専門性が求められる薬物等依存症治療等、民間では対応が困難であるケースに対応するほか、公的病院に限って指定される司法精神入院棟の運営など公的機関としての役割を果たしながら、県内精神科医療の中核病院として医療の質向上を図っている。

経営の健全性・効率性について

①経常収支比率は平成27年度以前の水準と比較して低いものの100%を超えており、②医業収支比率も高いことから、財務状況は健全である。④病床利用率が高く施設を有効に活用できていることや、入院患者は急性期が中心のため⑤入院患者１人１日あたり収益が類似病院平均値と比較し非常に高いことも要因と考えられる。また、⑦職員給与費対医業収益比率や⑧材料費対医業収支比率も低く効率的な経営が行われている。

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率が類似団体平均値と比較して低いが、これは平成15年に病棟を改築（一部18、19年改築）しており比較的建物が新しいことが要因と考えられる。また、②器械備品減価償却率は徐々に高まっていることから、設備の老朽化が進んできていることが考えられる。

全体総括

経常収支比率は100%を超えており、医業収支比率も高いことから、財務状況は健全であり、安定した病院経営が行われている。引き続き、県内の中核病院としての役割を果たしながら、効率的な運営を行うとともに、医療器械備品等の計画的な更新を進めていく必要がある。