智頭町：簡易水道事業（法適用）

経営の健全性・効率性について

ここ数年経常収支比率が低下しているが、予定外の支出がなければ累積欠損金もなく例年は黒字であり、収入と支出のバランスは取れていると思われる。短期の支払能力についても、ここ数年は増加傾向にあり、類似団体と比較しても非常に高く十分な支払能力を持っている。負債については、近年新たな企業債を借りることなく償還のみのであるため、企業債残高は毎年減少している。給水収益も減少傾向ではあるが、類似団体と比較しても十分である。給水原価については、類似団体平均値と比較してもほぼ同額である。有収率については、平成30年度末に大きな漏水を発見し、対処したがそれまでの漏水が大きかったため類似団体や全国平均と比較しても低い位置にある。今後は早期発見、修理することで漏水を減少させて、さらに向上させていきたい。

老朽化の状況について

平成26年度に大規模な施設の増設を行ったため、管路経年化率が大きく減少したが、まだ老朽管の更新が十分とは言えない状況である。平成10年度頃から下水道工事に併せて管路更新を行っているが、近年はペースダウンしているため、早急に老朽化、耐震化に対応していきたい。しかし、近年の集中的な投資のため、減価償却費が上昇しており、経営戦略等と照らし合わせながらの計画的な更新をしていきたい。

全体総括

老朽管更新、耐震化、老朽施設更新には多額の費用がかかるため、自己財源のみではなく、企業債、補助金、繰入金等を十分に考慮した計画を作成し、なおかつ経営に負担をかけないよう、バランスの取れた更新を行っていきたい。