伊丹市:交通事業

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経営比較分析表(2018年度)

経営の健全性について

〇事業の状況について、①経常収支比率は、経年比較及び他団体との比較とも低くなっているものの、以前として100%を超えており、一定の経営の健全性は確保出来ていると考えています。②営業収支比率は、他団体との比較で低く、前年度よりも低くなっています。これは、原油価格の高騰により燃料費が大きく上昇したことが影響しています。外部環境の影響により価格が騰落する燃料費は、経営努力の及ばないところではありますが、燃料費の上昇によるこの指標への影響を最小限にするには、従来から取り組んでいるアイドリングストップの励行などにより軽油使用量の削減に努めることが重要です。③流動比率は、他団体との比較で高くなっており概ね良好ではあるものの、将来的に職員の退職者数の増加が予定されており、引き続き資金の留保に努めることが必要であると考えています。④累積欠損金比率は、他団体との比較で低くなっています。すべての解消には多くの課題がありますが、引き続き減少傾向を維持していきたいと考えています。〇独立採算の状況について、他団体との比較で⑥利用者1回あたり運行経費は低くなっているものの⑤利用者1回あたり他会計負担額及び⑦他会計負担比率は高くなっています。これは、一般会計との負担区分の明確化の取り組みから、市民の移動手段となっているバス路線維持を目的に適正な路線補助を行うため、路線補助基準の見直しを行ったことから一般会計の補助金が増加したためです。〇資産及び負債の状況について、⑧企業債残高対料金収入比率は、他団体との比較で低くなっています。引き続き無駄な投資を抑制し、計画的に施設等の更新を行うことが必要であると考えています。⑨有形固定資産減価償却率は、他団体との比較でかなり高くなっています。これは、投資抑制のために乗合車両の使用期間延長を行っていることや局庁舎をはじめとする施設の老朽化が影響していると考えています。

経営の効率性について

走行キロ当たりの指標は、バス停間の距離の違いやバス運行地域の大きさなどによって、大きく影響されるため単純比較は難しいと考えています。当市は、他団体と比較しバス停間の距離も短く、運行地域も狭いため①~④の指標値は高くなる傾向にあると考えています。前年度と比較して、①走行キロ当たりの収入はあまり変わっていませんが、③の走行キロ当たりの人件費は高くなっています。また、今年度は原油価格の高騰により燃料費が大きく上昇した影響により、②の走行キロ当たりの運送原価は高くなっています。一方、④乗車効率は、依然として他団体と比較し高くなっていますが、減少傾向であることに注意が必要であると考えています。特に②③の指標において民間事業者の平均値と比較して高い値であることから、較差縮小のため人件費の抑制も含めたより効率的なダイヤ編成等の経営改善が必要であると考えています。

全体総括

「伊丹市交通事業経営戦略(平成28年3月策定)」の計画3年目である本年度は、予測不能な自然災害に見舞われながらも黒字を維持することができたものの、経営戦略における財政計画上の純利益は大きく下回る結果となりました。一方、長年の懸念事項であった老朽化している局庁舎の大規模改修工事に着手することができ、これにより局庁舎の長寿命化及び職場環境の改善を図ることができます。現在、当市の人口は微増傾向ではあるもの、将来的には人口減が確実に見込まれる中、収入の根幹である料金収入をいかに維持していくかが最大の目標であると考えています。このため、効率的なダイヤ改正を行うなど、さらなる経営の効率化を目指します。

類似団体【】

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