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元来税基盤が脆弱な事情に加え、景気の低迷による個人所得等の落ち込みの影響により、類似団体平均を大きく下回っている。退職者の一部不補充などの定員管理や独自の給与カット(職階別で段階的に1~10%)、事務事業の再編整理、補助金等の適正化、民間委託、施設の統廃合等により歳出の削減に努める。また、税、国民健康保険料、保育料等の徴収体制の強化、公有財産の有効活用等により、財源の確保に努める。
歳入においては普通交付税や臨時財政対策債は増加しているものの、少子高齢化による人口減少等により市税収入は落ち込んでおり、類似団体平均比較で人口1人当たりの市税収入は低い状態である。歳出においても、類似団体平均比較で人口1人当たりの職員給は上回った状態である。また、扶助費においても、生活保護費や児童扶養手当をはじめとした支出が多く、類似団体平均比較で人口1人当たりの扶助費が上回っている。また、下水道の急速な整備に伴い、一般会計からの繰出金が多額となっている。今後は職員定員管理の徹底等により歳出を抑制し、市税等の徴収体制の強化や自主財源の確保に努める。
人件費では職員の年齢構成が高く、職員給の金額は高くなっているが、給与の独自カットにより、人件費の抑制に努めている。また、市内にごみ焼却施設を有していないため、近隣市にごみ焼却を委託していること等により、物件費が高くなっている。平成21年度より事業系一般廃棄物の有料化を行っており、併せてごみの減量化にも努めている。
平成15年度より職員給カット(2%)を実施していたが、平成19年度で復元した影響により平成20年度は国基準を上回っていた。平成21年度からは住居手当の国基準適用、管理職手当8%カットの継続、給料体系の見直し(職階別で段階的に1~10%、平均3.6%の独自カット)などにより、前年度と比較すると0.3%減となっている。今後も抑制に努め、引き続き改善に努める。
平成21年度の市立病院の閉鎖に伴い、病院職員からの職種変更により一時的には職員数の増加はあったものの、退職者の一部不補充や事務事業の改善等により適正な職員配置を行った結果、類似団体平均比較で0.15人少ない状態である。今後も引き続き、適正な職員数の管理を努める。
前年度と比較すると0.7%悪化している。平成19年度から続いている退職手当債の発行に伴う償還の増や下水道会計に係る地方債の償還の財源に充てたと認められる繰出金が多額になっていること等により、類似団体平均比較でも高い状態である。今後は地方債の新規発行に際しては、公債費の見通し等、起債管理を適正に行っていく必要がある。
前年度と比較すると8.7%改善されているが、依然として類似団体平均比較では非常に高い状態である。近年の多数の定年退職に伴う退職手当債等による地方債残高の増加、下水道会計への多額の繰出金等が見込まれるため、将来負担比率が高い状態である。また、財政調整基金残高にも余裕がなく、充当可能基金残高も少なくなっている。今後は新規事業の実施等においては、将来負担も十分精査した上で行い、財政の健全化を図っていく。
一般行政職においては、類似団体平均比較で平均年齢、平均給与ともに同水準であるが、技能労務職では類似団体平均比較で平均年齢は低いものの、平均給与で高い状態となっており、教育職では類似団体平均比較で平均年齢、平均給与ともに高い状態となっている。平成21年度より市独自で職階別での給与カットを行っており、今後も引き続き人件費の削減に努める。
本市はごみ焼却施設を有していないため、本市から排出されるごみは委託契約により近隣市の焼却施設で処理しているため、ごみ焼却に係る物件費が多額になっている。今後はごみの減量等を推進し、物件費の抑制に努める。
生活保護費や児童扶養手当等の福祉関連経費は慢性的に多額となっており、1人当たりの扶助費が類似団体の額を大きく上回っており、経常収支比率を高くする要因になっている。
下水道の急速な整備に伴い下水道会計で多額の資金不足が生じており、その資金不足の解消に向けた一般会計からの繰出金の支出が多額になっている。今後も他会計への繰出金については適正な支出に努める。
当市においては一部事務組合への負担金が類似団体平均比較で非常に低い状態であり、補助金等についても交付の見直しにより、抑制傾向である。補助費等に係る経常収支比率も類似団体平均比較で低い値で推移している。今後も補助金等の交付の抑制に努める。
退職手当債、学校教育等整備事業債、第三セクター等改革推進債、臨時財政対策債等の発行に伴い公債費が増となっており、経常収支比率を高くする要因になっている。今後は地方債の新規発行に際しては、将来の公債費の見通し等を十分に精査した上で、起債の管理に努める。
公債費以外に係る経常収支比率で類似団体平均比較で高い値となっている。今後は退職者の一部不補充や定員管理の徹底等により人件費の抑制に努める。また扶助費においても増加する生活保護費等に対して、資格審査の強化等により、財政への影響を最小限に抑えるように努める。
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