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社会保障関係経費の増などによる基準財政需要額の増などにより、単年度財政力指数が減少しているものの、財政力指数は3か年平均で算出されるため、令和2年度は前年度と横ばいで推移した。
経常収支比率は、施設型給付費負担金や介護給付費負担金などの社会保障関係経費が増となったことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う経済活動の停滞により法人二税や特別法人事業譲与税が減となったことにより、前年度に比べて2.3ポイント悪化した。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、人件費の抑制などコスト縮減に努めてきた結果、グループ内平均、全都道府県平均をともに下回る水準となった。
人口10万人当たり職員数は、平成28年度から令和2年度で教育部門での臨時的任用職員の増等により、778.40から824.20へと約50人増となった。
大阪府の実質公債費比率は、過去の減債基金からの借入等により、減債基金積立不足算定額が大きく、グループ内平均と比較して高くなっていると思われるが、計画的に減債基金の復元を実施していることなどから改善傾向にあり、今後も財政の健全化に努めていく。
大阪府の将来負担比率は改善傾向にあり、令和元年度から令和2年度にかけては、減債基金などの地方債の償還等に充当可能な基金残高の増などにより、10.9ポイント減少して153.4%となっており、今後も財政の健全化に努めていく。
令和2年度については、人事委員会勧告に基づく勤勉手当の支給月数の引き下げ等があったものの、法人二税の減などにより経常一般財源の収入総額が減したことなどから、前年度に比べて0.1ポイント悪化した。
扶助費に係る経常収支比率は、概ね横ばいで推移している。令和2年度は、措置入院等に係る費用が増となったが、経常収支比率の変動に影響が出ない程度であり、前年度から横ばいとなった。
補助費等に係る経常収支比率は、社会保障関係経費などが増となったことに加え、法人二税の減などにより経常一般財源の収入総額が減となったことなどにより、前年度に比べて1.7ポイント悪化した。
公債費に係る経常収支比率は、公債費については概ね横ばいだが、法人二税の減などにより経常一般財源の収入総額が減となったことなどから、前年度に比べて0.5ポイント悪化した。
公債費以外に係る経常収支比率は、社会保障関係経費の増などにより補助費等が増となったことに加え、法人二税の減などにより経常一般財源の収入総額が減となったことなどにより、前年度に比べて1.8ポイント悪化した。
(増減理由)令和2年度は、府営住宅整備基金の減などにより、その他特定目的基金は減少したものの、財政調整基金の増などにより、基金全体として増となった。(今後の方針)財政調整基金については、大阪府財政運営基本条例の規定に基づき、府税収入の急激な減少、災害に伴う歳出の増加その他臨時的な歳入の減少又は歳出の増加を伴う事象に対応するために、10年以内に達成すべき積立目標額を1,400億円としている。減債基金については、財政再建団体転落回避のため、平成13~19年度の間に、減債基金から合計5,202億円の借入を実施したため、減債基金残高が積立てておくべき額に比して不足していることから、平成21年度より、減債基金残高の復元を計画的に実施しており、令和6年度までの復元完了をめざしている。
(増減理由)令和2年度は、財政調整基金の取崩しは行わず、決算剰余金約144億円を編入したため、令和2年度末残高は約1,706億円となっており、前年度から約144億円の増となった。(今後の方針)大阪府財政運営基本条例の規定に基づき、府税収入の急激な減少、災害に伴う歳出の増加その他臨時的な歳入の減少又は歳出の増加を伴う事象に対応するために、10年以内に達成すべき積立目標額を1,400億円としている。
(増減理由)令和2年度は、府債の繰上償還のための積立て額が取り崩し額を上回ったことにより、前年度に比べて増となった。(今後の方針)財政再建団体転落回避のため、平成13~19年度の間に、減債基金から合計5,202億円の借入を実施したため、減債基金残高が積立てておくべき額に比して不足していることから、平成21年度より、減債基金残高の復元を計画的に実施しており、令和6年度までの復元完了をめざしている。
(基金の使途)・公共施設等整備基金:大規模な公共施設並びに庁舎及びその周辺の整備並びに府が所有する建築物の耐震化。・地域医療介護総合確保基金:地域において効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するとともに地域包括ケアシステムを構築することを通じ、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進。・府営住宅整備基金:府営住宅の用地の取得及び既存の府営住宅の整備。・安心こども基金:保育所の計画的な整備や子どもを安心して育てることができるような体制整備等を推進。(増減理由)〇令和2年度・府営住宅整備基金:積立て約27億円、取り崩し約63億円を行ったことにより減少。・安心こども基金:積立て約50億円、取り崩し約12億円を行ったことにより増加。(今後の方針)・地域医療介護総合確保基金:団塊の世代が後期高齢者となる2025年(令和7年)に向けて、医療・介護サービスの提供体制を改革するため、医療介護総合確保促進法に基づき大阪府計画を策定し、計画に位置付けた事業を実施していく。
有形固定資産減価償却率はグループ内平均と比較して低くなっている。令和01から令和02にかけて、グループ内平均は1.5ポイント増加しており、大阪府では1.4ポイント増加している。なお、大阪府では平成27年11月に「大阪府ファシリティマネジメント基本方針」を策定し、公共施設等の長寿命化や、売却・撤去等による総量の最適化に取り組んでいる。
債務償還比率は、グループ内平均と比較して高くなっている。令和01から令和02にかけて、グループ内平均は26.7ポイント減少しているが、大阪府では、減債基金などの地方債の償還等に充当可能な基金残高の増などの一方で、新型コロナウイルス感染症の影響による法人二税や特別法人事業譲与税の減などにより、93.4ポイント増加している。
将来負担比率及び有形固定資産減価償却率はグループ内平均と比較してともに低くなっている。将来負担比率については、グループ内平均値はR01からR02にかけて3.1ポイント減少しており、大阪府では、減債基金などの地方債の償還等に充当可能な基金残高の増などにより分子が改善するとともに、標準財政規模の増などに伴い分母も改善したことにより、10.9ポイント減少している。また、有形固定資産減価償却率については、グループ内平均がR01からR02にかけて1.5ポイント増加しており、大阪府では1.4ポイント増加している。なお、大阪府では平成27年11月に「大阪府ファシリティマネジメント基本方針」を策定し、公共施設等の長寿命化や、売却・撤去等による総量の最適化に取り組んでいる。
将来負担比率はグループ内平均と比較して低くなっているが、実質公債費比率は高くなっている。将来負担比率については、R01からR02にかけて、減債基金などの地方債の償還等に充当可能な基金残高の増などにより分子が改善するとともに、標準財政規模の増などに伴い分母も改善したことにより、減少している。一方、実質公債費比率は、過去の減債基金からの借入等により、減債基金積立不足算定額が大きいことなどからグループ内平均と比較して高くなっていると思われるが、計画的に減債基金の復元を実施していることなどから、今後も低下していくものと見込んでいる。
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