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経常収支比率は、歳出面で減債基金の復元を前倒しで行ったことや職員の給与減額措置のカット率縮小による人件費の増加などにより、悪化傾向にあり、類似団体平均を上回っている。平成30年度については、障がい者自立支援給付費等負担金や介護給付費負担金など社会保障関係経費などの増となったが、法人二税や地方法人特別譲与税も増したことにより、前年に比べて0.4ポイント改善し100.1%となった。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、人件費の抑制などコスト縮減に努めてきた結果、グループ内平均、全都道府県平均をともに下回る水準となった。
平成30年度のラスパイレス指数は、人事委員会勧告に基づく本府職員の給料引き下げ、人事院勧告に基づく国家公務員の給料引き上げにより、前年度と比べて1.1ポイント改善している。
人口10万人当たり職員数は、平成26年度から30年度で地方独立行政法人化、出先機関の統廃合等により、930.69から774.66へと約160人減となった。
大阪府の実質公債費比率は、過去の減債基金からの借入等により、減債基金積立不足算定額が大きく、グループ内平均と比較して高くなっていると思われるが、計画的に減債基金の復元を実施していることなどから、直近3年は改善しており、今後も低下していくものと見込んでいる。
大阪府の将来負担比率は改善傾向にあり、平成29から平成30にかけては、地方債の現在高の減や減債基金などの地方債の償還等に充当可能な基金残高の増などにより、9.3ポイント減少して173.8%となっており、今後も財政の健全化に努めていく。
平成29年度については、府費負担教職員の給与負担事務が指定都市に移譲されたことにより改善した。平成30年度については、人事委員会勧告に基づく給料の引き下げ等により、前年と比べて0.5ポイント改善している。
物件費に係る経常収支比率は、全都道府県・グループ平均ともに下回っている。これは、人件費と同様にコスト削減に努めてきたことなどにより、全都道府県平均及びグループ内平均を下回る結果となった。
扶助費に係る経常収支比率は、概ね横ばいで推移している。平成30年度は、難病対策事業費における業務の政令市移管に伴う減などにより、前年に比べて0.2ポイント改善し、1.7%となった。
その他に係る経常収支比率は、平成29年度まではその他の主なものである維持補修費等の増減が経常収支比率の変動に影響が出ない程度であり、概ね横ばいで推移している。平成30年度は、国民健康保険繰出金などの繰出金にかかる一般財源の増などにより、前年度に比べ3.3ポイント悪化し、3.9%となった。
補助費等に係る経常収支比率は、平成29年度までは社会保障関係経費などの増や地方消費税の増に伴う地方消費税市町村交付金の増などにより悪化傾向にある。平成30年度は、府費負担教職員制度の見直しに伴う指定都市への税源移譲等による税関連歳出の減などにより、前年度に比べ2.9ポイント改善し、33.6%となった。
公債費に係る経常収支比率は、平成25年度に減債基金の復元を前倒しで行っていたため平成26年度以降は改善傾向にあった。平成30年度は、公債費については概ね横ばいだが、法人二税の増などにより経常一般財源の収入総額が増したことなどから、前年度に比べて0.1ポイント改善し、21.7%となった。
公債費以外に係る経常収支比率は、概ね横ばいで推移している。平成30年度については、補助費等の影響などにより、前年度に比べ0.3ポイント改善し、78.4%となった。
(増減理由)平成29年度は、財政調整基金・減債基金・その他特定目的基金がそれぞれ前年度を下回ったことから、基金全体としては減となった。平成30年度は、財政調整基金が増したが、減債基金・その他特定目的基金の減がそれを上回ったことから、基金全体としては減となった。
(増減理由)平成29年度は、決算剰余金約11億円などを編入した一方、財源対策として約15億円を取り崩したため、前年度に比べて減となった。平成30年度は、決算剰余金約14億円などを編入したため、前年度に比べて増となった。(今後の方針)府税収入の急激な減少、災害に伴う歳出の増加その他臨時的な歳入の減少又は歳出の増加を伴う事象に対応するために、10年以内に達成すべき目標額を1,400億円(令和9年度末)としている。
(増減理由)平成29年度・平成30年度ともに、府債の繰上償還のための取り崩し額が積立て額を上回ったことから、前年度に比べて減となった。
(基金の使途)・公共施設等整備基金:大規模な公共施設並びに庁舎及びその周辺の整備並びに府が所有する建築物の耐震化。・地域医療介護総合確保基金:地域において効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するとともに地域包括ケアシステムを構築することを通じ、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進。・府営住宅整備基金:府営住宅の用地の取得及び既存の府営住宅の整備。・安心こども基金:保育所の計画的な整備や子どもを安心して育てることができるような体制整備等を推進。(増減理由)〇平成29年度・安心こども基金:積立て約5百万円、取り崩し約33億円を行ったことにより減少。・府営住宅整備基金:積立て約34億円、取り崩し約54億円を行ったことにより減少。〇平成30年度・安心こども基金:積立て約16百万円、取り崩し約70億円を行ったことにより減少。・公共施設等整備基金:積立て約11百万円、取り崩し約41億円を行ったことにより減少。
有形固定資産減価償却率はグループ内平均と比較して低くなっている。平成29から平成30にかけて、グループ内平均は0.6ポイント増加しており、大阪府では1.2ポイント増加している。なお、大阪府では平成27年11月に「大阪府ファシリティマネジメント基本方針」を策定し、公共施設等の長寿命化や、売却・撤去等による総量の最適化に取り組んでいる。
債務償還比率は、グループ内平均と比較して高くなっている。平成29から平成30にかけて、グループ内平均は77.0ポイント減少しており、大阪府では、地方債の現在高の減や、減債基金などの地方債の償還等に充当可能な基金残高の増などにより、108.6ポイント減少している。
将来負担比率及び有形固定資産減価償却率はグループ内平均と比較してともに低くなっている。将来負担比率については、グループ内平均値はH29からH30にかけて2.8ポイント減少しており、大阪府では、地方債の現在高の減や、減債基金などの地方債の償還等に充当可能な基金残高の増などにより分子が改善するとともに、標準財政規模の減などに伴い分母も改善したことにより、9.3ポイント減少している。また、有形固定資産減価償却率については、グループ内平均がH29からH30にかけて0.6ポイント増加しており、大阪府では1.2ポイント増加している。なお、大阪府では平成27年11月に「大阪府ファシリティマネジメント基本方針」を策定し、公共施設等の長寿命化や、売却・撤去等による総量の最適化に取り組んでいる。
将来負担比率はグループ内平均と比較して低くなっているが、実質公債費比率は高くなっている。将来負担比率については、H29からH30にかけて、地方債の現在高の減や、減債基金などの地方債の償還等に充当可能な基金残高の増などにより分子が改善するとともに、標準財政規模の減などに伴い分母も改善したことにより、減少している。一方、実質公債費比率は、過去の減債基金からの借入等により、減債基金積立不足算定額が大きいことなどからグループ内平均と比較して高くなっていると思われるが、計画的に減債基金の復元を実施していることなどから、今後も低下していくものと見込んでいる。
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