簡易水道事業(法適用) 簡易水道事業(法適用) 農業集落排水施設 特定環境保全公共下水道 公共下水道
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財政力指数は、0.69となり前年度と比べて0.04ポイント低下した。全国平均(0.51)よりは、数値は高いが、滋賀県平均(0.72)と比較すると0.03ポイント低い。類似団体(0.69)とはほぼ同水準である。財政力指数は、平成21年度から平成23年度の3ヵ年平均で算出される。前年度の財政力指数(0.73)には、平成20年度の財政力指数(0.77)が算入されていたが、今年度からは外れている。平成20年度は、過去10年で最大の税収(38億8万円)があった年度であり、財政力指数にも大きく貢献していたが、平成21年度以降は、景気の低迷により税収も減少傾向にあり、平成22年度は33億2,574万円、今回算入された平成23年度の税収は34億2,793万円と平成22年度と比較すると増収となっているが、平成20年度には及ばない。このことから、財政力指数は低下している。
財政の弾力性を示す経常収支比率は、81.8%となり、前年度と比較して3.3ポイント改善している。本年度は、歳入において、経常一般財源とされる町税が前年度に比して約1億円、普通地方交付税が約1億5,700万円、それぞれ増加しており、また、歳出においては、公債費や繰出金に充当される経常一般財源が減少している。これらの要因が数値の改善につながっている。全国平均(90.3%)や滋賀県平均(86.4%)、類似団体(86.9%)と比較しても、財政の弾力性は比較的保たれている。今後も、財政の硬直化を招かないように、事務事業の見直しや経常経費の削減に取り組みたい。
人口一人当たりの人件費、物件費の合計額は123,114円と、全国平均(119,477円)および滋賀県平均(113,878円)を上回っており、類似団体(115,337円)と比較しても上回っている。本年度は、人件費で約5,200万円、物件費で約5,000万円増加しており、これが増加の大きな要因となっている。昨年度と比較すると、人件費では、職員給が横ばいである一方で、退職手当組合負担金や共済組合負担金が増加しており、物件費では、近年、緊急雇用対策事業により賃金や委託料が増加傾向にある上に、本年度は子宮頸がん等予防ワクチン接種に必要な委託料の増などにより増加している。人件費、物件費とも、今後も経費の見直しを図り、削減に努めたい。
ラスパイレス指数は、106.8と、全国市平均(106.9)を下回っているが、全国町村平均(103.3)および類似団体平均(104.0)を上回っている。本年度については、国家公務員の給与改定特例法を受け、ラスパイレス指数は大幅に上昇することとなった。また、ラスパイレス指数は、職員構成を学歴別、経験年数別に区分し、地方公共団体の職員が国の職員構成と同一と仮定して算出されるものであるが、当町は、給与構造改革以前に採用された職員では、大学卒のラスパイレス指数が全体を下回る一方、短大卒、高校卒のラスパイレス指数が上回っており、それが全体に影響している。なお、長期的には職員構成の変動により、ラスパイレス指数は低下する見込である。
人口千人あたりの職員数は、8.35人と滋賀県平均(7.11人)、全国平均(7.17人)、類似団体平均(7.55人)に比較して上回っている。当町は、地理的要因により教育関係施設等が多いことから、教育関係に従事する職員が多く、これにより人口千人あたりの職員数が多くなっている。また、職員数については、条例定数255人に対して実際の職員数を207人としており、指定管理制度の導入や事務の民間委託化、退職者の補充抑制により人員の減に努めてきたところである。今後も引き続き定員管理を継続し、職員数の抑制に努めたい。
本年度の実質公債費比率は、12.7%と前年度に比べて1.6ポイント改善した。これは、町債の新規発行を可能な限り抑制しつつ繰上償還を実施したことにより、元利償還金が減少したことが要因である。また、中部清掃組合でも繰上償還を実施されており、特別会計でも起債償還が進んでいるため、実質公債費比率は改善傾向にある。なお、全国平均(9.9%)、滋賀県平均(12.0%)、類似団体(11.1%)と比較しても、依然として実質公債費比率は高めで推移しており、引き続き、新規起債の抑制や、町債の繰上償還を実施することにより、比率の改善に努めたい。
将来負担比率は91.5%と、前年度(105.2%)と比較すると、13.7ポイント改善した。比率は年々減少傾向にあるが、近年では、町債の新規発行を可能な限り抑制しつつ、繰上償還を実施し、町債の残高を圧縮し、より効果的に比率の改善に努めている。特に本年度は、約2億円の繰上償還を実施したこと、債務負担行為で約1億8,100万円を繰上償還したことが数値改善に寄与している。また、農業集落排水事業特別会計で起債償還が進んでいること、公共下水道事業会計でも下水道整備がほぼ完了しつつあるため、建設改良にかかる新規起債の発行額以上に償還が進んでいることから、減少傾向にある。しかし、当町の比率は、全国平均(69.2%)、滋賀県平均(48.2%)、類似団体平均(44.4%)よりも高く、引き続き新規起債の抑制や、町債の繰上償還、基金積立により、比率の改善に努めたい。
本町では、地理的要因により教育関係施設が多く、教育関係の人件費が多くなる傾向がある。しかし、これまで人件費削減の取り組みとして、定員管理による職員数の抑制や諸手当の見直しに取り組んでおり、通勤手当、特殊勤務手当、管理職手当などの廃止や削減を実施し、地域手当は支給していない。今後も引き続き適正な定員管理に努め、行政需要に対応できる組織体制を維持しつつ、機構改革や人員抑制等により人件費の抑制に努めたい。
物件費については、委託経費や施設維持にかかる経常経費の抑制に取り組んでいるが、近年では、行政改革による業務の民間委託化に伴う委託費や、電算関係業務に関係する委託費、様々な行政需要に対応するために雇用している嘱託職員や臨時職員の賃金が増加していることから、経常経費に占める割合が増加している。今後とも、継続的に業務の見直しに取り組むとともに、事務事業の合理化や内部管理経費の削減により、物件費の削減に努めたい。
扶助費については、少子高齢化の進展に伴い医療費等の社会保障関係経費の自然増が続いている。また、保育所関係経費などの児童福祉費も増加傾向にある。また、本年度は、子ども手当支給事業により扶助費は大きく増加したところである。今後も、高齢化による医療費の増や、所得の減少に伴う扶助費の増が見込まれるが、支給に対する審査の適正化や、地域住民の健康増進に取り組むことにより福祉関係経費の抑制を図り、扶助費の減を図りたい。
その他にかかる経費の経常収支比率は、繰出金に関する支出が主なものである。当町では、公営企業への繰出金が多く、特に下水道整備を継続的に実施していることから、下水道事業会計への公債費財源繰出の比率が高い。また、近年では、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計への繰出金についても、保険給付のな伸びなどにより増加傾向が続いている。なお、平成22年度は、保険給付の伸びが続いている国民健康保険特別会計に5,000万円の町単独繰出しを実施したが、本年度は実施してない。
補助費等については、各団体に対する補助金の見直しや各種団体・協議会の負担金の見直しなどに取り組み、整理合理化を図ってきたところである。本年度は、昨年度に比較して補助費等の額は減少している。これは、上水道の運営に伴い、県に納付していた東南部(中部)経営基盤強化負担金が減じたこと等が要因である。今後も、補助費等の見直しを実施し、補助金にあっては、公と民間の役割分担の観点から、公共性、必要性に応じた補助対象団体の選定や交付要件の適正化を図り。負担金にあっては、負担の必要性、負担割合の妥当性などを精査し、抑制に努めたい。
公債費は減少傾向にあり、全国平均(19.0%)、滋賀県平均(17.7%)、類似団体平均(15.5%)と比較しても比率の占める割合は低い。要因として、過去に起した町債の償還が進んでいること、積極的に繰上償還を実施しつつ、新規起債の発行を抑制していることから、公債費そのものが減少傾向にあることが上げられる。今後とも、引き続き起債を伴う事業の実施にあっては、事業の厳選や事業費の精査を実施し、発行抑制に取り組むとともに、町債の繰上償還を実施し、公債費の抑制に努めたい。
公債費以外の経常経費については、当町では、公債費の経常収支割合が低いことから、相対的に類似団体に比較して低い傾向が続いてきた。本年度は、繰出金の経常収支比率に占める割合が低下しており、結果として公債費以外の経常経費の占める割合が低下している。今後とも、公債費への支出を抑制しつつ、人件費や扶助費などの義務的経費や物件費や補助費なども含め、全体的な経費の抑制に努めたい。
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