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本県は、歳入に占める県税収入の割合が比較的大きく、高い財政力指数となっている。しかし、平成21年度と比較すると0.14ポイント減少している。これは、算定年度の3ヵ年(平成23~平成25)において、平成20年秋以降の世界的な経済後退により大幅な減収となった県税収入が、引き続き平成20年度以前の水準に回復できない状況が続いていることから、分子となる基準財政収入額が大幅に減少していることなどによるものである。
経常収支比率は100%を下回ったものの、都道府県平均を5.7ポイント上回っており、引き続き硬直化した財政構造となっている。平成24年度と比較すると1.9ポイント改善しているが、これは歳入面で県税収入が増となったことなどによるものである。なお、人件費については、厳しい財政状況を踏まえ、平成21年度以降継続して職員給与の抑制を行っている。また、公債費については、近年における特例的な県債の大量発行の影響により増加を続けているが、社会資本整備等に充てる通常の県債については、「愛知県第五次行革大綱」に基づき、残高の縮減等に努め、財政の弾力性の確保を図っている。
人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、年々減少傾向にあり、平成24年度と比較すると1,237円の減となっているが、これは第五次行革大綱に基づく職員定数の削減のほか、共済組合負担金の減などによるものである。
本県においては、県内の民間給与水準が高い傾向にあるため、都道府県平均よりも高い水準となる傾向にある。平成26年度(平成25年度欄)のラスパイレス指数は、国家公務員の給与削減措置の終了等の影響により、-5.8ポイントの減少となっている。なお、平成27年4月から給料と地域手当の配分見直しにより、給料表水準の引下げを実施したところである。
人口10万人当たり職員数は、職員数の大半を占める教育及び警察部門が国の法令等により配置基準が定められており、近年増加傾向であることから、平成25年度は微増に転じたものである。なお、平成26年度において「愛知県第五次行革大綱」の知事部局等の職員定数削減目標(平成22年度から26年度までの5年間で-500)を達成(-510)できており、「愛知県第六次行革大綱」に基づき、引き続き適正な定員管理に取り組んでいく。
平成24年度決算と同じ比率となっているが、これは、平成25年度の算定で用いる25年度単年度の比率は、分子が減少したことにより、前年度比0.6ポイント低下の15.1%となったが、3ヵ年平均では15.5%にとどまったためである。平成25年度の分子が減少したのは、公債費は増加したものの、臨時財政対策債等に係る交付税算入額がそれを上回って増加したことで、分子の控除要素である公債費等交付税算入額が増加したためである。この比率が18%以上となると、起債に際して総務大臣の許可が必要となるため、引き続き同比率の適正化に努める。
平成24年度決算と比較して11.8ポイント低下したが、これは、地方債現在高は前年度に比べ1,621億円増加したものの、平成24年度からの退職手当の支給水準の段階的な引き下げや定年退職と新規採用による職員構成の新陳代謝により、退職手当の支給予定額が547億円減少するとともに、将来負担額の控除要素となる交付税算入見込額や充当可能基金が2,104億円増加したことなどにより、全体として分子の額が-1,371億円と大きく減少したためである。この比率が高い団体は、一般財源規模に比べ、公債費をはじめ将来負担額が大きいことを示しており、財政運営を圧迫する可能性が高くなるため、引き続き同比率の適正化に努める。
平成24年度と比較して1.7ポイントの減少となったが、これは、比率を算定する上で分子となる人件費について、新陳代謝の進行により給与が減となったことのほか、共済組合負担金の減などにより減少したとともに、県税収入が増となったことにより、分母となる「経常的に収入される一般財源」が増加したことによるものである。なお、分母の増加は、他の費目の比率が前年度から減少していることについての共通の要因である。人件費については、今後も「愛知県第六次行革大綱」に基づき、定員・給与等の適正管理を通じ、抑制に努める。
平成24年度と比較して0.1ポイントの減少となったが、これは、分母の増に加え、平成24年度に防災ヘリコプター機体点検等が行われたことに伴う防災ヘリコプター機点検費が生じていたものが減となったことに伴い分子が減少したことによるものである。
平成24年度と比較して0.1ポイントの減少となったが、これは特定疾患医療給付費の増などにより分子が増加したものの、県税収入の増により分母が増加したことによるものである。扶助費の大部分は、生活保護費や児童福祉措置費など、法令等の規定により支出が義務づけられており、縮減が容易でない経費である。
平成24年度と比較して横ばいとなった。これは、分母が増となったが、愛知県農林公社事業資金貸付金損失補償費の増などにより分子も増加し、比率としては前年度並みとなったことによるものである。なお、後期高齢者医療事業費や介護給付費負担金などは年々増加傾向にある。
平成24年度と比較して0.2ポイントの増加となったが、これは、満期一括償還県債に係る減債基金への積立の増などにより分子が増加したことによるものである。公債費は、近年における特例的な県債の大量発行の影響により増加を続けているが、社会資本整備等に充てる通常の県債については、「愛知県第五次行革大綱」に基づき、残高の縮減等に努め、財政の弾力性を図っている。今後も、将来負担を抑制するため、「愛知県第六次行革大綱」に基づき、通常の県債残高の抑制に取り組む。
平成24年度と比較して2.1ポイントの減少となった。これは、人件費において、新陳代謝の進行によって給与が減となったことのほか、共済組合負担金の減などが主な要因である。扶助費や扶助費的な補助費等は縮減が容易ではないが、物件費を始めとした経常経費については、今後も抑制に取り組み、簡素で効率的な行政運営に努める。
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