経営の健全性・効率性について
①経常収支比率及び⑤料金回収率は、100%を越えているが、今後も費用削減に努め、施設の更新に充てる財源を確保する必要がある。給水収益も「責任水量制」を採用していることから、安定した収益を得られている。③流動比率は、100%を越え、かつ年々増加傾向にあり、十分な支払い能力があると言える。④企業債残高対給水収益比率においては、当企業団は起債を行わず、給水収益のみで施設更新を賄えていることから、0%となっている。
老朽化の状況について
⑦施設利用率は、平成30年度全国平均及び類似団体平均値より高いが、当企業団は農業用水施設等を他目的使用しており、固定資産台帳による有形固定資産の構築物は、配水管(2,438㍍)のみである。また、取得年月日の多くが平成19年度であることからも耐用年数以内であり、老朽化にはなっていないのが現状。
全体総括
当企業団は平成19年1月に設立され、農業用水施設を他目的使用していることから、施設更新に伴う工事費、修繕費はないが、使用割合に伴う他目的使用料及び維持管理費を関係機関に毎年負担金として支払っている。また、上記の1及び2の内容、令和2年度以降には新たな給水先事業所数も増える予定であり、給水収益の増が見込まれていることからも安定的な経営であると考える。しかし、令和27年度に配水管の96%となる2,343㍍(全体2,438㍍)の施設更新が予定されているため、施設更新に充てる財源を確保し、安心安全な供給を実施していく必要がある。