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平成26年度3ヵ年平均の財政力指数は0.91と類似団体中第2位となっている。平成26年度単年度でも、財政力指数は、0.91であり、市税収入の低迷等により、平成21年度以降6年連続で財源不足団体となっている。今後も引き続き市税増収施策を展開するとともに、人件費や物件費の削減等、歳出削減をすすめ財政基盤の強化に努める。
平成26年度は、経常一般財源等では、市税のうち市民税と固定資産税、地方消費税交付金の増等により、対前年度比191百万円の増となった。また、経常経費充当一般財源は、定年退職手当、一般職職員給及び公債費の増等により、対前年度比555百万円の増となった。この結果、経常収支比率は84.2%と前年度から1.4ポイント上昇した。起債の抑制、施設管理費等の物件費削減等により経常経費を削減するとともに、使用料等の見直しを行い、財源確保に努める。
平成26年度は、定年退職手当及び社会保障・税番号制度等のシステム開発委託料の増等により、人口1人当たり人件費・物件費等決算額は対前年度比2,821円の増となった。全国平均、県平均及び類似団体平均に比べ低くなっているのは、定員適正化計画に基づく職員削減により人件費の抑制を進めたことが主な要因である。ただし、物件費については、施設の維持管理経費の増大に伴い全国平均及び類似団体平均を上回っていることから、今後も委託内容等の見直しや経費節減に努め物件費全体額の抑制を行う。
当市のラスパイレス指数は、前年比-0.7ポイント減となった。主な要因としては、①職員の経験年数階層変動の影響②昇格年齢の相違によるもの③退職者と新規採用者のギャップ等が考えられる。今後とも、年功的な給与上昇の抑制と職務・職責に応じた俸給構造への転換を実施するとともに、能力・実績主義に基づく人事・給与制度の導入、適正な昇給制度を構築し、給与の適正化を図っていく。また、時間外手当の抑制については、ノー残業デーの設定、管理職による適切な予算管理など、全庁的な組織目標として、人件費の削減に努めていく。
人件費の抑制は行財政改革の主要項目として重視しており、定員管理計画において平成27年度当初までの10年間で128人の行政職員を削減するという目標値を定めている。この目標値を達成するため、事務事業のアウトソーシング等を積極的に進め、平成24年度には目標を2年前倒しで達成した。平成26年度は行財政改革の取組により、行政職員をさらに-11人削減し、平成17年度比-156人となった。今後は、構造改革による業務量の削減を重視し、引き続き積極的な行財政改革を進める。
遅れていた公共施設の整備を推進するため積極的に地方債を活用してきたこと、特別養護老人ホームや幼保園建設の債務負担行為、公共下水道事業の繰出金の増大等により比較的高い比率で推移しているが、近年繰上償還の実施等により単年度の比率は低くなってきており、3ヵ年平均では前年度比-0.7ポイント減となった。実質公債費比率抑制のため、市債発行額をできるかぎり抑えるほか、市税収入の増収施策(企業誘致等)を展開し自主財源の確保に努める。
平成26年度は、都市計画税収など充当可能財源等が減少したものの、一般会計の地方債残高及び掛川市・袋井市病院企業団の組合等負担等見込額も減少した。このため、将来負担額は対前年度比-3,199百万円の減となり、将来負担比率は、対前年度比-8.5ポイント減となった。将来負担比率は、2年連続で減少し、中東遠総合医療センター建設前の水準に戻りつつあるが、全国平均、県平均、類似団体平均を依然として大きく上回っているため、起債抑制や充当可能基金の積立等に努める。
人件費における経常経費充当一般財源のうち、普通退職手当は減少したものの、一般職職員給、定年退職手当、議員報酬・議員期末手当等が増加したため、前年度比0.7ポイント増加した。類似団体平均を、0.3ポイント上回るものの、定員適正化計画に基づく職員削減により、全国平均及び県平均に比べ低くなっている。
平成26年度は、市民課証明窓口業務を委託化したこと、南体育館供用開始に伴い新たに指定管理者制度を導入したこと等により、前年度比0.3ポイント増となった。施設の維持管理経費の増大に伴い全国平均及び類似団体平均を上回っているため、今後も委託内容等の見直しや経費削減に努め、物件費全体額の抑制に努める。
障害者・障害児介護給付費及び生活保護費は減となったものの、障害者訓練等給付費、私立保育園運営費、子ども医療助成費、障害児通所支援給付費などの増により、扶助費は前年度に比べて増加している。このため、全国平均、県平均及び類似団体平均と比較して低いものの、対前年度比0.1ポイント増となっている。
類似団体平均は下回っているものの、全国平均、県平均をともに上回っている。その他13.5%のうち主なものは繰出金11.8%で、平成26年度においては、介護保険、公共下水道事業等の特別会計への繰出金が前年度から増加している。今後、特別会計の事業計画見直しや経費節減などにより、普通会計の負担軽減を図っていく。
平成26年度は、掛川市・菊川市衛生施設組合負担金及び大井川広域水道企業団補助金等の減に伴い補助費等における経常経費充当一般財源等の額が減少した。また、分母である経常一般財源等が市税(市民税、固定資産税)や地方消費税交付金の増等により前年度比191百万円増となったため、前年度比-0.4ポイントの減となった。行財政改革審議会及び市独自の見直し等による補助金削減(補助内容の適正化)を引き続き実施する。
遅れていた公共施設の整備を推進するため積極的に地方債を活用してきたことなどから、比較的高い比率で推移してきた。繰上償還の実施などにより公債費は減少してきていたが、地震・津波対策事業及び合併特例事業の増により、前年度比0.4ポイント増加した。今後も、地震・津波対策等の緊急的に対応すべき施策を推進しつつ市債発行額をできるかぎり抑えるほか、繰上償還の実施により公債費縮減を図る。
公債費以外に係る経常収支比率は、昨年度と比較して1.0ポイント増加しているものの、類似団体中では2番目に低い65.7%で、全国平均と県平均をともに下回っている。これは職員削減による人件費の抑制や行財政改革審議会及び市独自の見直し等による補助金削減(補助内容の適正化)が主な要因であると考えられる。
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