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東京都を除いた道府県の中で最も上位のグループ(財政力指数が0.5以上1.0未満)に分類されており,全国では,高い方から9番目となっている。リーマンショックを契機とした企業収益の低迷による減収の影響で基準財政収入額が減少したことなどにより平成24年度までは財政力指数が低下していたが,平成25年度以降は企業収益の回復などに伴い,4年連続で改善している。
分子である経常経費充当一般財源の人件費や補助費等が増加したのに対し,臨時財政対策債の減により分母が減少したため,前年度と比較して1.6ポイント増となった。,他の都道府県との比較では,グループ内では2番目に低く,全国的には低い方から11番目となっている。今後も,課税の適正化や行政財産の有効活用による一層の自主財源確保に努めるとともに,職員数の適正化や事務事業再構築に継続して取り組むことで,財政の弾力性確保に努めていく。
平成28年度は,事業費支弁に係る職員の人件費や物件費の減により,前年度と比較して160円の減となっている。グループ内の平均は上回っているが,全国では低い方から12番目となっている。今後も,行財政改革大綱に基づき,職員の適正な定数管理や職員給与等の適正化に努めるとともに,事業事業再構築や公共施設等の効率的・計画的な維持管理に努めていく。
平成28年度の人事委員会勧告等を踏まえ,平成29年度から,55歳超職員の昇給停止や勤続年数に応じた昇給上乗せの廃止など,給与水準を抑制する措置を行うこととしたが,平成27年度から平成29年度にかけて,初任給を関東近県の水準まで段階的に引き上げたことから指数が上昇した。他の都道府県との比較では,グループ内の平均を上回り,全国では高いほうから10番目となっていることから,引き続き,国や他団体の状況,民間給与の状況等を踏まえながら,職員給与の適正化を図っていく。
平成24年度から平成28年度の定員適正化計画において,組織再編や民間委託の推進などの業務効率化等により,一般行政部門で281人を削減し,人口10万人当たりの職員数は普通会計ベースでは,全国で少ないほうから14番目となっている。今後とも現行のスリムな人員体制を基本とした職員の適正配置に努めていく。
昨年度に続きグループの平均を下回っており,全国で低い方から10番目となっている。平成11年度以降,公共投資の重点化に努めてきたことにより比率は改善傾向にある。高利の既発債の償還により利子が減少したことや,償還に充当する特定財源が増加したことなどから,平成28年度は前年度と比較し1.2ポイント改善した。財政健全化目標として当該指標の全国中位以下の維持を掲げており,公共投資に充てる県債の発行額については引き続き適切にコントロールしていく。
将来負担額から充当可能財源等を差し引いた分子の減(-289億円)等により,前年度と比較し,3.9ポイントの減となっている。分子の減については,県債残高の減(-144億円),職員数の減や新陳代謝による退職手当支給予定額の減(-93億円)等によるものである。他の都道府県との比較では,昨年度と同様グループ内及び全国の平均を上回っており,全国でも高い方から12番目となっている。引き続き,保有土地等に係る将来負担額(平成28年度末約300億円)の計画的な解消に取り組み,財政の健全化を推進していく。
職員の給与カット等により平成25年度までは低下傾向であったが,平成26年度の給与カットの廃止や平成27年度の退職手当の増等により増加傾向となっている。平成28年度は,給与改定や退職手当債の発行減により人件費が増加したため,昨年度と比較して1.1ポイント上昇している。グループ内の平均を上回っており,全国では高い方から11番目となっている。引き続き行財政改革大綱に基づき職員の適正配置に取り組むとともに,国や他団体の状況,民間給与の状況等を踏まえた職員給与等の適正な管理を進めていく。
昨年度と同様,グループ内の平均を上回っているが,全国では低い方から19番目となっている。依然として委託料や需用費の比率が高いことから,今後も引き続き,事業のスクラップ・アンド・ビルドや維持管理経費の削減に継続して取り組むことで,経常的な経費の削減を図っていく。
生活保護費や特定疾患治療研究事業の増等により,分子である扶助費が増加したたため,昨年度と比べ0.1ポイント増加している。グループ内の平均を下回っており,全国では,低い方から18番目となっている。引き続き,扶助費の適切な執行に努めていく。
維持補修費は,昨年度と同程度となっており,グループ内の平均を上回っているが,全国では,低い方から19番目となっている。維持補修費について,効率的・計画的な維持管理・更新等を推進していく。
後期高齢者医療給付費負担金など,法令に基づく社会保障関係の補助費が増加しているため,昨年度と比較して0.8ポイント上昇しており,類似グループの平均とほぼ同様に推移している。平成23年度以降増加傾向であるため,引き続き,行財政改革大綱に基づき,補助対象や補助率を点検するなど補助金の適正化を推進していく。
高利の既発債の償還による利子の減等により,分子である公債費が減少したため,昨年度と比較して0.5ポイント減少し,全国では,低い方から7番目となっている。公共投資に充てる県債の発行額等については引き続き適切にコントロールし,更なる公債費負担の抑制に努めていく。
法令に基づく社会保障関係の補助費や退職手当債の発行減等による人件費の増加により,昨年度と比較して2.1ポイント上昇しており,グループ内の平均を下回っているが,全国では高い方から13番目となっている。引き続き,行財政改革大綱に基づき補助対象や補助率を点検するなど補助金の適正化や職員数の適正な管理を推進していく。
実質公債費比率は類似団体と比較して低いものの,将来負担比率は高くなっている。実質公債費比率については,類似団体と比べ分母に対する元利償還金及び積立不足額を考慮して算定した額が低いことなどが主な要因として考えられる。引き続き公債費の抑制に取り組むとともに,減債基金についても積立不足を生じないよう計画的に積立てていく。また,将来負担比率については,類似団体に比べ標準財政規模から算入公債費等を差し引いた分母に対する充当可能基金の割合が平均に比べ24.9ポイント低いことなどが,主な要因として考えられる。基金については,引き続き,その規模や管理などについて十分検討を行った上で,必要な積立てを行うことなどにより,将来負担比率の改善に取り組んでいく必要がある。
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