収益等の状況について
①収益的収支比率は69.8%で、前年度よりさらに減少した。引き続き費用の抑制や組織見直しなど、経営改善に向けた取り組みが必要。②③他会計からの補助は0で、損失分は同公営企業の他事業の収益で賄っている。当該施設単独では赤字経営であるため経営改善に向けた取り組みが必要。④定員稼働率は、類似施設平均値に比べて高いものの、収益的収支比率に鑑みると料金水準の見直し等により収入増を図る必要があると考えられる。⑤売上高人件費比率は集計方法の変更により0であるが、引き続き人員配置の適正化などにより人件費の抑制を図る必要がある。⑥売上高GOP比率は前年度と比較して大幅に数値が増加したものの、他経営指標に鑑みるに引き続き経営改善に向けた取り組みが必要。⑦EBITDAは、前年度よりもさらに数値が減少し、類似施設平均値を大きく下回っているため、経営改善に向けた取り組みが必要。
資産等の状況について
⑧⑨該当数値なし⑩設備投資見込額について、当該施設における建設改良費及び修繕料今後10年間の見込額であり、H30分はすでに決定している額、H31~H39は過去5年間(H25~H29)の平均値を1年分として計算した。収支の状況から、見込まれる設備投資を実際に行うかどうかは慎重に検討する必要がある。⑪該当数値なし。⑫企業債残高対料金収入比率は0であり、必要な更新投資も行われているが、収支の状況から経営改善に向けた取り組みが必要であると考えられる。
利用の状況について
⑬施設と周辺地域の宿泊客数動向について、所在市では前年度に比べ数値が増加したものの、当該施設では前年度に比べ数値が減少した。しかし、定員稼働率が類似施設平均値よりも高いことから、当該施設には一定の需要があることがうかがえるため、経営改善に向けた取り組みを進めつつも施設の在り方について検討する必要がある。
全体総括
収益的収支比率、EBTDAの数値が減少傾向にあり類似施設平均値を下回っていることから、経営改善に向けた取り組みが必要であるといえる。人件費等経常費用の抑制を図ることはもちろんのこと、設備投資に関してもその是非を慎重に検討し行う必要がある。定員稼働率に鑑みるに当該施設の需要は決して少なくはないと考えられるため、今後、経営改善に向けた取り組みを進めつつ民間譲渡についても検討する必要がある。