経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率については、若干低い数値となっているが、これは、総収益が増加しているものの、総費用(維持管理費の増)がそれ以上に増加しているためと推察されます。⑥経費回収率については、類似団体と比較すると、近年若干上回っております。しかし、100%を下回っており、営業収益だけで賄えず営業外収益で対応している状況にあります。事業は完了してから長年経過しており、経年劣化による維持管理費がここ数年増加しています。今後の有収水量の大幅な増加も見込めないため、維持管理費の削減に努めるべきと考えます。⑥汚水処理原価については、類似団体と比較すると低い数値となっており、コスト削減に結びついていると考えられます。⑦施設利用率については、類似団体と比較すると高い数値となっております。ただし、事業が完了しているため合併浄化槽の基数が増えることはなく、今後人口減少により処理水量は減少し、その結果施設利用率も低下してくると推察されます。⑧水洗化率については、全て下水道加入のため100%となっており、将来も同じ数値で推移すると推察されます。
老朽化の状況について
浄化槽本体の耐用年数(一般的に30年)は経過していませんが、ここ数年、経年劣化により付属機器類の修繕が増加しており、今後も増加していくものと推察されます。また、浄化槽本体の交換は事業開始の平成14年度から起算して平成44年度以降に新しい浄化槽に切り替える必要があると考えます。
全体総括
この事業は平成19年度で完了しており、今は合併浄化槽本体の維持管理を町でしている状況にあります。区域内人口及び有収水量の大幅な増加が見込めないため、今後は適正な使用料の確保と維持管理費の削減を進めていきます。