佐井村：特定環境保全公共下水道

経営の健全性・効率性について

①収益的収支比率は多少の伸びはあるものの、おおよそ横ばい傾向で大きな変動は見られない状況である。地方債の新規発行債が続くため、当面同水準で推移することが見込まれる。④企業債残高対事業規模比率は、類似団体平均よりも高い水準を指しているが、財政負担の平準化を図るよう計画的な設備更新を行い新規地方債発行額を抑制していく必要がある。⑤経費回収率は、他会計からの繰入金により賄われている。平成１９年に供用開始しているが料金改定を行ったことがないため使用料金の段階的な料金改定を行うことが重要視されるが、高齢化が著しく新規接続も厳しい状況であり、収益の大きな増は見込めない状況である。今後は更なる低迷状態が予想されることから、今後も引続き維持管理費に係るコストの節減を徹底していく必要がある。⑥汚水処理原価は、おおよそ横ばいを推移しているが類似団体と比較すると処理費用が５倍を示している。接続率に伸びがない現状であることから同水準を推移していくことが予想されるため今後も維持管理費の節減に努める必要がある。⑦施設利用率は、汚水処理人口に急激な変化がないため大きな変動は見られず横ばい傾向である。将来的に、人口の増加も厳しいことから新規接続も期待できないため今後はスペックの改善等を視野に入れた経営をする必要がある。⑧啓発活動を行っているが伸びがない状況である。高齢化率も４５．５％とだんだん高くなっているため今後も新規接続は厳しい状況である。

老朽化の状況について

平成１９年に供用開始し１０年以上経過しているが、管路延長・更新はない。施設構造物にも大きな劣化はみられないが、施設内の機器設備について修繕が必要な機器がみられてきている。今後は維持管理計画を策定し、財政負担の平準化に留意しながら計画的な設備更新に努めるほか、人口動態を推測しながら汚水処理人口に見合ったスペックの改善等に努めたい。

全体総括

人口減少に歯止めがかからず高齢化率もさらに上昇傾向であるため、水洗化率・施設利用率が低迷状態である。他会計繰入金により収支均衡が図られているが、平成１９年に供用を開始して以来、料金改定を行ったことがないため段階的な料金改定を行い収益の増を図っていきたい。また、高齢化の状況や人口の減少をみると収益の大幅な増は期待できないことから今後も維持管理費に係るコストの節減を図るほか、財政負担に留意し新規地方債発行額の抑制をすることや汚水処理人口を見据えたスペックの改善等を図りたい。