経営の健全性・効率性について
給水人口の減少による有収水量の減少に伴い、使用料収入が減少しており、経常収支比率や料金回収率に顕著に影響が現れている。漏水による有収率の悪化も要因ではあるが、より効果的な維持管理に努め、適切な料金や費用施設の効率性を検討し、より健全な経営を行えるよう取り組んでいく必要がある。また、流動比率や企業債残高対給水収益比率からも漏水補修や管路更新の対する投資が可能と判断出来るため、計画的な実施が必要と考える。
老朽化の状況について
法定耐用年数経過管路が約30%に達しており、今後も管路更新が追い付かず増加傾向にあることから、将来負担の平準化に向け起債等を活用した管路更新を進め、適切な維持管理に努める必要がある。また、アセットマネジメントによる課題を踏まえ、施設等の健全度を考慮した計画的な設備投資を行うことが必要と考える。
全体総括
人口減少などによる料金収入や有収水量の減少、老朽管や設備の更新に加え、工事資材などの工事経費高騰により厳しい経営状態が続いていくこととなるが、今後も住民が安心して使うことのできる水を安定供給するためにも、持続的な水供給体制となる経営基盤の確立が必要と考える。そのためにも、より一層の経費削減と効率化に努めるとともに、適切な料金体系についても検討を進める必要がある。