大分県杵築市の財政状況(2010年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2010年度)
財政力
長引く景気低迷による個人・法人関係の減収、また人口の減少等もあり、前年度よりも0.03ポイント悪化し0.36となり、類似団体平均を0.09ポイント下回っている。普通建設事業の見直しや教育施設の統合等による合理化、事務事業や補助金の見直しによる歳出の抑制を行うとともに、市税の収納率の向上や市有財産の売却等を行い自主財源の確保に努めることで、財政の健全化を図る。
財政構造の弾力性
分子となる歳出経常一般財源では、人件費で256,094千円の減となったが、中学校建設事業の元金償還が始まったことや、生活保護費の増等により、全体では114,956千円の増となった。一方で分母となる歳入経常一般財源において、市税は174,318千円の減となったが、普通交付税額が577,587千円、臨時財政対策債が277,778千円の増となったことで、676,423千円の増となった。このため経常収支比率は前年度より4.3ポイント改善され、類似団体平均も3.1ポイント上回ることとなった。
人件費・物件費等の状況
類似団体の人口1人あたり決算額145,012円に対し143,954円と、平均より1,058円低い水準となっている。また類似団体平均が前年度比954円の増となるなか、1,770千円の改善とすることができた。主な要因としては、地域活性化交付金事業が終了したことや、事務事業の見直しを進めたことで、物件費が昨年度より116,994千円の減となったことである。行政改革アクションプラン(前期プラン)に基づく、定員管理や事務事業の見直しを進めた成果であり、今後もプランにのっとりよりいっそうの人件費、物件費等の抑制を図る。
給与水準(国との比較)
類似団体平均との差は5.2ポイントと昨年度より若干改善はしたが、以前として大きな差がある。これは初任給4号高等によるものであり、今後は級別構成割合の見直しを行い、給与水準を下げるよう給与構造の改訂を実施し、給与制度・運用・水準の適正化を推進する。また、人事評価とともに職員に勤務実績・能力が反映される給与制度への見直しを行う。
定員管理の状況
行政改革集中プラン(平成18年度~平成21年度)による定員適正化計画により定員削減を行い、類似団体平均と比較しても0.56ポイント上回っている。今後も第二次行政改革大綱のもと定められた行政改革アクションプラン(前期プラン)に基づき、適正な人員管理を行っていく。
公債費負担の状況
前年度より0.5ポイント改善され、類似団体平均と比較しても3.7ポイント上回っている。今年度は公債費充当一般財源は95,543千円増加したが、分母となる標準財政規模のうち普通交付税額が577578千円の増となり、3カ年平均においては0.4ポイント改善された。今後は、合併特例事業及び過疎対策事業に係る大規模事業による地方債の増加が予想されるが、地方債発行に当たっては事業計画の見直しや事業の厳選を行い、普通建設事業の抑制に努め、後年度負担を十分検討し効率的な発行を行う。
将来負担の状況
類似団体平均と比較して32.7ポイント下回っており、前年度と比較しても17.5ポイント改善されている。分子となる将来負担額のうち、地方債現在高は490,905千円の増となり、また公営企業等債繰入見込額においては344,715千円の増などがあったため、将来負担額については前年度よりも728,551千円増加しているが、充当可能基金が1,434,525千円の増となったこと等により将来負担比率の分子としては、前年度を大きく下回ることとなった。また、分母となる標準財政規模が561,160千円の増となったこともあり、将来負担比率は大きく改善されている。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)
人件費
ラスパイレス指数こそ類似団体の中では高いものの、人件費としては19.1と類似団体平均を4.9ポイント上回っており、前年度と比較しても3.6ポイントと大きく改善された。前年度より改善された主な要因としては、退職者数の減少による職員退職金の減少があげられる。また、行政改革集中プランによる職員数の抑制により、職員給の総額を他の団体よりも低い水準に保っていることが、類似団体の中でも平均を大きく上回っている要因である。今後も適正な人員管理に努めることで、この水準を維持していく。
物件費
物件費にかかる経常収支比率は、類似団体平均と比較して0.3ポイント上回り、前年度との比較でも、0.3ポイント改善されている。行政改革アクションプランに基づき個別事務事業の見直しを行った成果であり、今後も物品等の経費削減を行い抑制に努める。
扶助費
前年度より0.7ポイント上昇し、類似団体平均と比較しても0.8ポイント高い。主な要因は、生活保護費の大きな伸びが主な要因である。今後はよりいっそうの資格審査等の適正化に尽力し、あわせて各種手当への特別加算等の見直しを進め、財政を圧迫する上昇傾向に歯止めをかけるよう努める。
その他
その他の内訳は維持補修費0.5、投資及び出資金・貸付金0.8、繰出金12.9となっている。前年度より0.2ポイントと若干の改善はあったが、類似団体平均とは0.4ポイントの差がある。中でも繰出金の比率の高さが目立ち、特に国民健康保険事業の財政状態の悪化に伴い、赤字補てん的な繰出金が多額になっていることが大きな要因として揚げられる。今後は、保険料の徴収の改善を図るなどして、普通会計の負担額を減らしていくよう努める。
補助費等
前年度より0.5ポイント改善され、わずかながらではあるが直近5年間では初めて類似団体平均を下回ることとなった。補助金評価委員会を設置するなどして、補助金の見直しをすすめてきた成果である。一方で、まだ全国平均や大分県平均を下回っていることから改善の余地は大いにあるものだと考えられるので、よりいっそうの改善を今後とも図っていくよう努める。
公債費
前年度よりも0.4ポイント改善されているが、類似団体平均と比較すると1.1ポイントの差がある。今後も学校建設等の大型事業が続き、財源である合併特例事業債の元金償還が始まるため高い水準で推移することが見込まれるが、地方債の発行に当たっては、事業計画の見直しや事業の厳選を行い、普通建設事業の抑制に努め後年度負担を十分検討し効率的な発行を行う。
公債費以外
前年度より3.9ポイント改善され、類似団体平均も4.2ポイント上回っている。主には人件費で数値が大きく改善されたことがその要因として揚げられる。しかし、人件費の削減には限界があり、今後人件費であまり大きな改善を見込むのは難しいと思われるため、今後は特に物件費や補助費等の見直しを行うことで、数値の改善を図るよう努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)
分析欄
財政調整基金残高は、平成18年度から平成22年度までの5年間で計1,990,986千円の積み増しを行い、標準財政規模比でも5年間で15.33ポイントの増となっている。22年度では757,845千円の積み増しを行った。実質収支額は、平成22年度は651,517千円となっており、標準財政規模と比べて6%前後で推移している。21年度との比較では、金額ベースで102,843千円の減、比率としては1.25ポイントの減となっているが、財政運営上問題ない範囲での推移といえる。実質単年度収支額は、平成22年度で655,002千円となっており、標準財政規模比でも5%台で推移している。21年度との比較では69,743千円の増、比率では0.34ポイントの増となっている。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)
分析欄
過去3年間においては赤字を計上した会計もあったがいずれの年度においても総計で黒字となっており、とりわけ平成22年度においては全会計で黒字化し、黒字額も2,214,287千円と過去最高となった。黒字額の大きなものは、まず病院会計の1,198,523千円(前年度比113,566千円増、0.5ポイント増)があり、次いで一般会計の615,065千円(前年度比97,254千円減、1.18ポイント減)となっている。連結実質赤字比率そのものはおおむね-18%台で推移しており、現在のところ財政運営は健全であると判断できる。今後も財政の健全性を維持するよう努める。
実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
元利償還金額は平成22年度現在2,488,617千円であり、前年度と比較して85,214千円増加した。ここ数年の動きを見ても、合併に伴う大型事業や施設の耐震化等が相次いだこと等により、緩やかではあるがやや上昇傾向にある。また、公営企業元利償還員繰入金も施設の老朽化等により上昇傾向にあり、平成22年度においては480,194千円となり、前年度より53,482千円増加している。算入公債費等も増加してきているが、実質公債費比率の分子としては増加傾向にあり、22年度と21年度の比較では57,344千円の増となっている。今後もさらに大型事業が相次ぎ、元利償還金については平成30年にピークを迎える見込みとなっているため、実質公債費比率は高い数値で推移することが予想されるが、起債充当事業の見直しと厳選を行い抑制に努めることで、元利償還金等の伸びを抑えるよう努める。
将来負担比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
将来負担額は平成20年度以降30,000百万円を越え平成22年度末現在では33,009百万円に達している。これは水道事業、病院事業等の公営企業等債繰入見込額が大きくなっていることが主要因である。一方で、将来負担比率の分子となる数値はむしろ減少傾向にあるが、これは充当可能財源等のうち財政調整基金等の充当可能基金が増えていることによるものや、基準財政需要額算入見込額のうち臨時財政対策債償還費の増を主要因とする公債費の増が大きい。今後、地方債現在高のピークを平成23年に迎える見込であり、将来負担比率についても当面は高水準で推移する見込であるが、普通建設事業の厳選を行い、また職員数の削減による退職手当負担見込額の縮減を行うなどして、引き続き健全な財政運営に努める。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
大分県杵築市の2010年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
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