栃木県栃木市の財政状況(2010年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2010年度)
財政力
基準財政需要額においては、対前年1,237,534千円の減となった。原因の主なものは包括算定経費の減(-647,630千円)および臨時財政対策債への振替の増(+598,242)である。なお、個別算定経費については事業費補正により算入されている元利償還金がピークアウトしつつあるため、対前年53,943千円の減となっている一方、公債費については臨時財政対策債元利償還の算入が引き続き増えているため、対前年64,312千円の増となっており、この傾向は今後も継続するものと見込まれる。基準財政収入額においては対前年951,686千円の減となった。原因の主なものは、個人市民税の所得割の減(-485,636千円)および法人税割の減(-202,617千円)である。全体として、財政力指数は前年より0.02pt減の0.72となった。今後の対策として、現在取り組んでいる中根工業団地の整備(平成24年度完成予定)を税源涵養策として着実に進める。
財政構造の弾力性
対前年2.8ptの改善が見られるものの、その水準は高く、類団平均値87.1を1.0pt上回っている。改善の理由は普通交付税の増(1,532,537千円)や臨時財政対策債の増(1,282,803千円)等による経常一財の増(2,344,977千円)が主なものである。経常収支比率の内訳としては物件費、補助費等、繰出金の水準が高い。物件費については、今後施設の統廃合等を含めた行政のスリム化を目指す。補助費等については、加入する一部事務組合への負担金の割合が高いため、その運営について継続して見直しを進める。繰出金については特別会計(公営企業会計含む)に対するものが大部分である。公営企業会計については料金・使用料を見直すなどの会計の改善を進めることにより、国保・介護等の特別会計については、伸長する医療給付に対応するため保険税率や保険料率の適正化を進めることにより、普通会計の負担軽減を図る。
人件費・物件費等の状況
前年度より2,188円減少し、類似団体平均値を10,755円下回っている。減少の理由としては、職員の減(一般職員-15人)に伴う人件費の減(249,943千円、決算額ベース)が大きい。類似団体平均を上回っているものの、人件費については引き続き定員適正化計画に基づく職員数管理を進め、物件費については施設の統廃合等も含めた行革を通じてコスト圧縮に努める。
給与水準(国との比較)
対前年度0.2pt増加し、類似団体平均値を0.4pt上回っている。増加の理由は、合併時の給与調整の際に給与の一部を引き上げたことによる。現在の給与体系は年功的な体系となっており、今後は、計画的な採用に加え、職務職責に応じた人事制度の運用を行い、人事評価の給与への反映など、勤務実績に応じた給与の支給に努める。
定員管理の状況
対前年度0.07pt減少し、類似団体平均値を1.00pt下回っている。今後も合併時に定められた定員適正化計画に基づき、引き続き職員数の管理を行う。
公債費負担の状況
対前年度1.1pt改善し、類似団体平均値を2.3pt下回っている。改善の理由は、前年度の算定が元利償還のピークであった平成19年度(元利償還5,008,180千円)から平成21年度の3カ年度であったのに対し、今年度の算定はピーク後減少局面の平成20年度から平成22年度の3カ年度であることに加え、平成22年度単年度においては普通交付税及び臨時財政対策債発行額の増にともない、分母である標準財政規模が増額となっていることも大きい。今後は、合併後の社会資本整備に充てる地方債発行額の増も確実な状況であることから、実質公債費率は今後上昇、高止まりする見通しである。したがって、公債費が市財政全体を圧迫することのないよう、他の経費については行革を通じてスリム化を図る必要がある。
将来負担の状況
対前年度3.3pt改善し、類似団体平均値を15.9pt下回っている。改善の理由は、地方債の現在高の増を受け、分子である充当可能財源控除後の将来負担額が248,560千円の増となったのに対し、普通交付税及び臨時財政対策債の増を受け、分母である標準財政規模等が1,478,634千円の増となり、分子の増分を解消したことによる。類似団体平均を下回っている状況ではあるが、今後は合併後の社会資本整備として、集中して普通建設事業を行うことが計画されており、このための地方債残高が増加し、将来負担比率を押し上げる見通しである。本市の行政財産の整備状況に照らせばこれは不可避であるため、同時に行革を進め、発生した剰余財源を充当可能基金に積立てることにより、比率全体の上昇を抑制する。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)
人件費
対前年度2.7pt改善しており、その理由は職員の減(一般職員-15人)に伴う人件費の減(249,943千円、決算額ベース)が大きい。また、類似団体平均と比較すると、0.2pt低くなっているが、要因としてごみ処理業務、消防業務及びし尿処理業務を一部事務組合で行っていることがある。一部事務組合の人件費分に充てる負担金を含めて経常収支比率を試算すると28.4となり、類似団体平均を上回ってしまうことから、今後はこれらも含めた人件費関係経費全体について、抑制していく必要がある。
物件費
対前年1.6pt上昇しており、この理由として、従来臨時的経費として整理していたごみ収集委託について経常的経費に区分を見直したことが挙げられる。類似団体平均と比較しても1.4pt高い水準である。さらに、一部事務組合で実施しているごみ処理業務、消防業務及びし尿処理業務に対する負担金分のうち物件費相当分を加算して経常収支比率を試算すると、17.1ptとなり、類似団体平均値を大きく上回る。平成22年度は合併直後にあたり、ほとんど行革に着手できていない状況での決算であったためこの数値となったが、今後は市においては施設の統廃合等を含めた行革に取り組み、経常的管理コストの圧縮に努めるとともに、一部事務組合への負担金のうち物件費相当分についても抑制していく。
扶助費
対前年度0.7pt上昇しており、この理由として、合併前に生活保護費を支給していなかった旧3町(大平町、藤岡町、都賀町については県が生活保護費を支給)分の生活保護費を合併を機に市で支給することになったことによる(+約150,000千円)。類似団体平均値と比較すると2.2pt低く、今後もこの水準を堅持する。
その他
対前年度0.3pt上昇し、類似団体平均値と比較して1.4pt高い状況である。その他の経常収支比率14.9のうち内訳は維持補修費0.3、繰出金14.6であり、繰出金が全体を押し上げる構造となっている。繰出金については特別会計(公営企業会計含む)に対するものがほとんどである。公営企業会計への繰出しに関しては同会計の改善を進め、赤字補填繰出の圧縮を図るとともに、料金・使用料を見直すことにより普通会計の負担軽減を目指す。国保・介護等の特別会計については、繰出の大部分を給付費分が占めることから、今後も高い水準で推移することが予想される。そこで、保険税率や保険料率の適正化を進め、普通会計の負担軽減を図る。
補助費等
対前年度1.3pt下落したものの、類似団体平均値と比較して4.9pt高い。補助費等に関する経常収支比率13.3のうち一部事務組合で実施しているごみ処理業務、消防業務及びし尿処理業務に対する負担金分は10.5であり、類似団体平均値と比較して高いのはこれが理由である。一部事務組合以外の補助費等の内訳には、市関係団体への運営補助金や、事業費補助金が含まれている。これらについては統一的な見直しを進め、補助金額の抑制に加え、補助の適正化に努める。
公債費
対前年度1.4pt下降し、類似団体平均値と比較し4.3pt低い。これは、平成14年度から始まった地方財政計画の圧縮局面において、普通建設事業費を抑制するともに、臨時財政対策債以外の地方債の発行を極力抑制してきたことによる。今後は、元利償還金が平成25年度から上昇する見込みであり、さらに合併後の社会資本整備に充てる地方債(合併推進債含む)発行額の増が確実な状況であることから、公債費に関する経常収支比率は、上昇ののち高い位置で推移することが予測される。そこで、普通建設事業費については安全安心の観点から必要最小限にとどめ、地方債発行額を抑制するとともに、公債費以外の行政経費について圧縮し、公債費充当経常一般財源の確保に努める。
公債費以外
対前年度1.4pt下降したものの、類似団体平均値と比較して5.3pt高い。内訳としては、扶助費とごみ一部事務組合で実施しているごみ処理業務、消防業務及びし尿処理業務に対する負担金分以外の補助費等以外は、すべて類似団体平均を大きく上回っており、全体的に財政の硬直化が進んでいる。今後は、合併後の社会資本整備に充てる地方債発行額の増と、その元利償還(公債費)の増加が確実な状況であるため、施設の統廃合等を含めた行革に取り組み、公債費以外の経常収支比率を圧縮することで、償還財源の確保に努める。
実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)
分析欄
財政調整基金残高の標準財政規模比については、平成22年度に普通交付税の対前年度増(1,532,537千円)や臨時財政対策債の対前年度増(1,282,803千円)等で発生した一般財源を積極的に積立てた(対前年度増585,184千円)ことにより、増加している。実質収支額の標準財政規模比については、継続費の逓次繰越や、国の補正予算を受けて実施する事業の明許繰越等により、翌年度に繰り越すべき財源が多かったため、平成22年度は減少している。実質単年度収支比率の標準財政規模比については、普通交付税や臨時財政対策債の増等により発生した一般財源を財政調整基金にあてた(対前年度増585,184千円)こと、繰上償還を行ったこと(対前年度増13,126千円)により黒字化が進み、増加した。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)
分析欄
各会計ともに黒字であり、また黒字額の標準財政規模に対する比率も対前年度同規模である。今後も、各会計ともに黒字の堅守に努める。
実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
平成22年度の実質公債費比率の分子全体は対前年度38百万円の減であり、概ね前年度と同水準であった。内訳の主なものとして、普通会計の元利償還金は平成22年度は減少局面であり、対前年度32百万円の減であった。一方公営企業債の元利償還金に対する繰入金は対前年度194百万円の増であった。これは下水道事業会計に対する繰入の増(176百万円)、医療福祉モール事業会計で地方債の償還が始まったことに伴い、繰入金が新規発生(23百万円)したことによる。また、基準財政需要額に算入される公債費等については、臨時財政対策債元利償還金の増額に伴い110百万円増となっている。今後は、合併後の社会資本整備の増に伴う地方債発行の増の結果、元利償還金と算入公債費等がともに伸びる見通しであるが、算入率が100%でないことを考慮すれば、実質公債費比率の分子全体も伸びていくことことが予想される。したがって建設地方債には、普通建設事業費の内容を精査することで、発行額を必要最小限に抑制するよう努める。
将来負担比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
平成22年度の将来負担比率の分子全体は対前年度249百万円の増であり、概ね前年度と同水準であった。内訳の主なものとして、一般会計等に係る地方債の現在高は臨時財政対策債の発行、合併推進債の新規発行及び小中学校の改築や耐震に係る起債の影響等により、対前年度13,335百万円の増であった。公営企業債等繰入見込額は、下水道事業会計に対する繰入見込の増、医療福祉モール事業会計で地方債の償還が始まったことに伴い新たに繰入を見込む必要が生じたため対前年度215百万円の増であった。充当可能基金は、平成22年度末での基金残高自体は対前年度2,229百万円の増であったが、残高のうち5,065百万円を一時的な資金不足に対応するために3月31日現在繰替運用していたため、充当可能基金から控除した結果、対前年度754百万円の減となった。また、基準財政需要額算入見込額については、一般会計等に係る地方債の現在高及び公企業債等繰入見込額の増に伴い対前年度1,462百万円増となっている。今後は、合併後の社会資本整備の増に伴う地方債発行の増の結果、一般会計等に係る地方債の現在高と基準財政需要額算入見込額がともに伸びる見通しであるが、算入率が100%でないことを考慮すれば、将来負担比率の分子全体も伸びていくことことが予想される。したがって建設地方債には、普通建設事業費の内容を精査することで、発行額を必要最小限に抑制するよう努める。
よくある質問
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栃木県栃木市の2010年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
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