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景気回復に伴う法人関係税の伸びにより基準財政収入額が年々増加し、近年、財政力指数は上昇傾向にあり、EグループからDグループに移った。平成26年度から平成29年度までを実施期間とする「第7次沖縄県行財政改革プラン」に基づき、県税収入率の引上げ(4年間で約12億円)等による歳入の確保に務めるとともに、県単補助金の見直し(約21億円)等による歳出削減を実施する。
地方税等の伸びにより、比率は低下傾向にあり、類似団体平均も下回っているが、今後も社会保障関連の補助費及び扶助費の増大が見込まれるところであり、財政構造はより一層の硬直化が懸念されるところである。そのため、「第7次沖縄県行財政改革プラン」に基づき、効率的かつ効果的な行政組織体制の構築に向け、適切な定数管理を行うとともに、全庁的に共通する総務事務について集中化や事務事業の見直しを行い、効率化やコストの削減を図る。
平成25年度に給与減額支給措置を講じたことにより、人口1人当たり人件費・物件費等決算額は、前年度比マイナス4,238円の149,239円となった。観光関連事業などのソフト事業に係る委託料等が高くなっていることから、物件費が高い水準で推移しており、平成26年度において前年度比プラス4,140円の153,379円、平成27年度において前年度比プラス1,772円の155,151円となっている。
国家公務員の給与減額支給措置によりラスパイレス指数は100を超えていたが、平成27年度からの給与制度の総合的見直しの実施やこれまでの給与適正化の取組み等に伴い、平成28年4月1日現在のラスパイレス指数は98.9となった。前年比で変化はないが、都道府県平均を1.4ポイント下回り、類似団体平均においても0.5ポイント下回っている。今後とも、人事委員会の勧告及び国並びに他の都道府県の状況等を踏まえた適正な給与管理に努める。
平成25年度までは、新沖縄県定員管理適正化計画(計画期間:平成15年度~24年度)に基づき、平成25年度までに目標(470人純減)を上回る673人の削減を実施したことから減少傾向であったが、国の法令等により配置基準が定められている教育部門と警察部門の増加や一般行政部門の行政需要の増加により職員数が増加している。引き続き、平成25年度に策定した沖縄県職員定数管理基本方針に基づき行政需要及び財政状況を見極め、適切に対応するものとする。
沖縄振興特別措置法等に基づく補助率の特例措置(高率補助)により事業費に対する県負担が小さく、県債発行額が他都道府県に比べ抑制されているため元利償還金が抑えられていること、また、景気拡大や税制改正の影響等で税収が伸びたことにより標準財政規模が増加していることから、類似団体平均、都道府県平均を下回っているが、今後も、「第7次沖縄県行財政改革プラン」に基づき、国の経済対策や地方財政対策等に係るものを除いた県債発行額の抑制に努める。
新沖縄県定員管理適正化計画に基づき定数管理を行ってきたことによる退職手当負担見込額減や沖縄県行財政改革プランに基づき国の経済対策や地方財政対策等に係るものを除いた県債発行額の抑制に努めてきたことによる地方債現在高の減、また、充当可能基金及び基準財政需要額算入見込額が増加していること、さらに、景気拡大や税制改正の影響等で税収が伸びたことによる標準財政規模の増などにより、将来負担比率は低下しているが、今後も、「第7次沖縄県行財政改革プラン」に基づき、国の経済対策や地方財政対策等に係るものを除いた県債発行額の抑制に努める。
人件費に係る経常収支比率は類似団体、全国平均と比較して高い水準で推移しているが、これは本土復帰に伴う職員の大量採用の結果、50代職員の割合が他県と比較し高かったこと等によるもの。給与制度の総合的見直しの影響を考慮し講じた経過措置により平成26年度は人件費が増加し、平成27年度は横ばいとなった。今後とも、人事委員会の勧告及び国並びに他の都道府県の状況等を踏まえた適正な給与管理に努める。
生活保護率が平成23年度で22.6パーミル(全国6位)、平成27年度で25.6パーミル(全国5位)と高くなっているため生活保護費が高くなっており、類似団体や全国平均と比較して、扶助費に係る経常収支比率が高い水準で推移している。
県単独融資制度による各種貸付(短期運転資金、資金繰り円滑化借換資金、小規模企業対策資金、創業者支援資金、ベンチャー支援資金など)を行い、中小零細企業の支援を実施していることにより、貸付金が大きくなっているため、類似団体の中でも高くなっている。
高齢化の進行等による社会保障関係費(国民健康保険に係る経費等)の増に伴い、補助費等は増加傾向にあり、今後も一層の増加が見込まれるため、「第7次沖縄県行財政改革プラン」の着実な実施等により持続可能な財政基盤の確立に努める。
沖縄振興特別措置法等に基づく補助率の特例措置により事業費に対する県負担が小さく、県債発行額が他都道府県に比べ抑制されているため、低い水準で推移している。税収や地方交付税が伸びたことにより平成27年度は減少した。今後も、「第7次沖縄県行財政改革プラン」に基づき、国の経済対策や地方財政対策等に係る県債を除いた県債発行額を抑制するとともに、金利動向等を踏まえた借換えなどを行い、金利負担の軽減を図る。