経営の健全性・効率性について
①100%を超える水準で推移しており、現状は比較的良好といえますが、近年老朽化施設の更新費用が増加していることから、100%超を維持するためには、収益の確保が必要になります。②当年度の累積欠損金の発生はありません。③支払うべき債務に対して支払うことができる現金等がある状況を示す100%以上であり、類似団体の平均値も大きく上回っており、現状の支払い能力は良好です。④企業債残高は、現在は存在しておりませんが、老朽化してきた設備の更新等のため、今後は企業債の発行を検討します。⑤料金回収率については、これまで100%以上の水準を確保していたことから、現状において料金水準は適正であると判断していましたが、施設の老朽化に伴う更新費用等の増加により、平成30年度においては、100%を下回る結果となり、今後において当指標は悪化することが見込まれることから、給水原価を抑えるとともに適正な水準の料金単価を設定する必要があります。⑥給水原価は前年度まで料金単価(35円)を下回っていましが、当年度は料金単価を上回る結果となり、来年度以降給水原価を抑えるように努めます。⑦現状では過半数を少し超えた程度ですが、九州電力㈱火力発電所2号機の稼働に伴い、平成31年度から使用水量が増加することとなりますので、より効果的な施設利用がなされることになります。⑧平成30年度までは、72.35%で推移していましたが、九州電力㈱火力発電所2号機の稼働に伴い、平成31年度から契約水量が増加することとなりますので、今後は93.23%となります。
老朽化の状況について
①減価償却率は80%を超えており、施設全体の老朽化が進んでいます。類似団体平均よりも高めの結果となっており、今後は計画的な施設更新が必要となります。②平成30年度まで耐用年数を超えた管路がなく、経年化率は発生しておりませんでしたが、今後急速な耐用年数超過を迎えることから、管路の計画的な更新が必要です。③当該年度管路更新はなく、計画的な管路更新が必要です。
全体総括
工業用水道事業の経営状況は、事業運営に要する費用が概ね料金収入で賄えており、比較的良好な状態にあるといえます。今後は老朽化する施設や管路の更新需要は増大していくため、施設の計画的な更新を検討することが必要となっています。