経営の健全性・効率性について
事業開始以来、管渠整備に投資してきた結果、平成26年度末で、普及率が96%を超える整備率となった。水洗化率では⑧表のとおり未水洗化世帯への戸別訪問による啓発を行うことで94%を超えている。建設投資による地方債残高は④表のとおり平均水準値以下であるが、地形的要因によるポンプ場の建設や快適な生活環境の整備をめざした短期間での管渠整備により高額な残高となっている。毎年度の地方債償還金の返済が費用の大部分を占め、収益的収支比率が100%を下回った状態が続いており、汚水処理費を下水道使用料で賄えていない状態となっている。経費回収率を向上させるべく平成27年度から使用料値上げの料金改定を行い経営改善に取り組んでいる。
老朽化の状況について
本町の下水道は、平成5年から供用を開始しており、耐用年数未満の管渠のため管渠改善率は0%であるが、布設後約30年を迎える管渠があり、今後の更新経費が懸念される。
全体総括
経営状況としては、経費削減を行いながら事業運営しているものの地方債残高が大きく、単年度の地方債償還金が嵩むため、総費用を下水道使用料で賄えていない状態が続いている。平成27年度から下水道使用料値上げの料金改定を実施しており、未収金回収など収入増に努めるとともにに大きな負担となっている維持管理経費の更なる節減に取り組み、適正な料金単価を検討しながら経営改善に努力する。また、固定資産については更新時期未到来の資産が多いが、優先順位を付け計画的な更新を行う。