経営の健全性・効率性について
人口減少に伴い、料金収入が思うように伸びていない。ただ、公債費の償還ピーク(第1回目)が過ぎたことから、収支の改善が図られてきている。流域下水道の上流端であることから、公共下水道の整備開始が他市町村より遅れたため、建設単価が高くなってから整備を開始したので、企業債残高対事業規模比率が高い。経費回収率が低いのは、水洗化率が低いためであるが、水洗化率の微増に伴い改善している。汚水処理原価については、水洗化率が低いことに加え、マンション等高層の住居が少なく、大口の事業所が少ないこと等から有収水量が伸びないことで高くなっていると考えられる。住民の経済的理由や高齢化により水洗化率が低い現状がある。
老朽化の状況について
建設開始が昭和58年度、供用開始は平成4年度であることから現在、築30年以上経過する管渠は全体の3.2%であり、管渠の閉塞・陥没等の事例は無い。
全体総括
現在の経営状況を改善させるためには、料金改定及び加入促進の強化の必要性を感じている。今後、近隣市の動向や住民理解を考慮した上で使用料改定を考えていきたい。類似団体に比べると、料金水準の適切性・費用の効率性・水洗化率が低い事を踏まえ、更なる加入促進の強化を行いたい。今後の老朽化対策については、調査を重ね計画を策定し、老朽管渠の更新を行っていく。