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平成17年4月1日に施行した堺市企業立地促進条例によるグリーンフロントを中心とした企業投資の誘導により、固定資産税や事業所税などの効果額による本市の財政への寄与は非常に大きく、財政力指数は回復傾向にあるが、生活保護率が他団体平均と比べて例年7ポイント程度高く推移しており、依然として類似団体平均を下回る状況が続いているため、市税の徴収強化等による歳入の確保に努める。
平成27年度は定年退職者数の増加により人件費に係る経常一般財源が増加した。また、生活保護費については、伸び率が鈍化してきているものの、障害者(児)自立支援給付費や、国民健康保険事業特別会計への繰出など、社会保障関係費が増加し続けており、歳出経常一般財源は増加となった。前年度は類似団体の平均を下回ったものの、平成27年度は上記の要因等により、1.6ポイント上昇し、類似団体平均を上回ることとなったため、今後は、市税の徴収強化等による歳入の確保や、要員管理等行財政改革を一層推進し、指数の改善に努める必要がある。
平成25年度から2年間の給与減額措置が終了したことなどにより、人件費は増加している。また、平成23年度から事務事業の総点検を実施し、事業の見直し等の行財政改革を推進しているが、平成27年度においては、府費負担教職員権限移譲準備事務としてのシステム構築や新たにオープンした市有施設における指定管理委託料の増加等により物件費もあわせて増加したため、人口1人当たり人件費・物件費等決算額は増加している。
これまでの経過について、平成24年度(平成23)では、国家公務員の給与減額措置がとられたため、指数は100を大きく超えているが、平成25年度(平成24)から本市でも同様に給与減額措置を行ったため、指数は下がった。平成26年度(平成25)については、国家公務員の給与減額措置が終了し、本市のみの実施となったためさらに指数が下がったが、本市の給与減額措置が平成26年度末で終了したため、平成27年度(平成26)では再び指数は上がった。平成28年度(平成27)については、給料表の引上げ改定を行ったため、指数はさらに上がっている。
平成23年度に策定した「堺市要員管理方針」においてスリムで強靭な組織・人員体制を目指しており、平成21年4月1日を起点として10年間で要員数を2割以上削減することを目標としており、その方針に沿って職員数の削減を進めている結果、引き続き類似団体の平均を下回っている。平成21年4月1日時点の6,065人を起点とし、中期目標として平成27年に5,100人、長期目標として平成31年に4,800人にまで削減するという目標に対し、現状は平成28年4月1日時点で4,936人という実績である。
算定対象となる公債費に大きな増加はないものの、平成11年度に発行した経済対策事業債の元利償還にかかる交付税措置が平成26年度で終了したことになどにより、一般財源が増加したため前年度より0.1ポイント増加の5.5%となったが、類似団体平均を大きく下回っているため、現在の水準維持に努める。
平成28年3月31日付で土地開発公社が解散したことに伴い、事業用地取得の推進に伴う当該用地に係る債務負担行為を解消したことや、要員管理による職員数の減、退職手当の支給率の引き下げによる退職手当負担見込み額の減少などにより、前年度と比較して6.3ポイント改善し、引き続き減少傾向にある。
平成23年度に策定した「堺市要員管理方針」に基づく要員管理の徹底による職員数の削減を続けているところではあるが、平成27年度においては、定年退職者数の増加による退職手当の増加や、平成25年度から2年間実施していた給与減額措置が終了したこと等により、前年度と比較して1.1ポイント増加した。今後も、堺市要員管理方針に基づき要員管理の徹底による職員数の削減を進めていく。
平成23年度から事務事業の総点検を実施し、行財政改革を進めているところであり、減少傾向で推移していたが、平成27年度については、新たにオープンした施設や直営から指定管理者制度へ移行した施設に係る指定管理委託料が増加したことに伴い、前年度から0.5ポイントの増加となった。今後も事務事業の総点検を実施し、経常的経費の見直し等行財政改革を推進する。
平成27年度について、障害者自立支援給付費が、引き続き増加となったものの、保育所等運営費は平成27年度から施行された子ども・子育て支援新制度への移行により、大阪府からの負担金が新たに収入されたため、全体として経常一般財源は微減し、前年度から0.2ポイント減少した。
年々、比率が増加しており、依然として類似団体より高い水準にある。この背景には、国民健康保険事業、介護保険事業の各特別会計への繰出が増加しているためである。国民健康保険事業への繰出増加の要因については、主に保険者支援対象の拡大や支援率の引上げが行われたことによるものである。介護保険事業への繰出増加の要因については、主に、高齢化の進行に伴い、要介護認定者数が年々増加していることにより、介護保険給付費が増加したためである。
平成25年度において民間保育所運営補助や堺市立病院機構運営費負担金が増加したこと、さらには平成26年度において、小規模保育事業運営補助及び住宅建築物耐震改修補助が増加したことにより、2ヵ年連続で増加となっていた。平成27年度については、平成27年度から施行された子ども・子育て支援新制度により、従来補助費等で計上していた小規模保育事業運営補助や延長保育事業補助、私立幼稚園就園奨励費補助等を扶助費として支給することとなり、指数は下がった。ただ、依然として類似団体と同水準で推移しているため、今後とも補助金や負担金の見直しを図っていく必要がある。
平成24年度から第三セクター等改革推進債の償還が開始されたことにより、公債費の経常収支比率は増加傾向にある中で、平成26年度については、平成25年度で償還終了するものが多く、前年度と比較して1.1ポイントの減少となったが、平成27年度については、「大阪府市町村施設整備資金貸付金」の繰上償還を行ったことなどから、前年度から0.3ポイントの増加となった。
公債費以外の経常収支比率は、定年退職者数の増加による退職手当の増加や、給与減額措置の終了等に伴い人件費が、府費負担教職員権限移譲準備事務としてのシステム構築や指定管理者制度への移行により物件費が増加に転じ、さらに繰出金は国民健康保険事業、介護保険事業など社会保障関係費の増加により、昨年度に引き続き増加したことから全体としては、1.3ポイントの増加となった。
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