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景気低迷の影響が長期化する中、市税が前年度に比べ2.1%減となったことなどから、平成22年度単年度の指数は前年度の1.02から0.93へ0.09ポイント低下した。公債費の増などにより基準財政需要額が増加した一方で、市民税所得割の減などにより基準財政収入額が大幅に減少し、収支不足が生じたことによるもので、3か年平均の指数も0.05ポイント低下し1.00となった。前年度に引き続き類似団体平均を上回っており、今後も安定した財政基盤の確保に努める。
平成22年度は扶助費や繰出金の増があったものの、人件費が減少したことや、普通交付税、臨時財政対策債が増となったため、経常収支比率は前年度の89.0%から85.5%へと3.5ポイント改善した。類似団体内の順位は上位に位置しているが、引き続き経常経費の見直しを図るとともに財源確保に努めるなど、財政構造の硬直化には十分に注意し、健全な財政運営に努めていく。
平成22年度は、前年度に引き続き定員管理の適正化や職員手当等の見直しにより人件費が減少し、保健所・保健センターのオープンに伴う物件費の増などがあったものの、人口1人当たりで90,626円となり、前年度から800円減少した。類似団体内の順位は上位に位置しており、引き続き適正度を維持しているが、今後も、人件費や物件費等の消費的経費について不断の節減に努める。
給料表の構造改革をはじめ地域手当、期末勤勉手当の見直しなどを実施しているものの、平成23年4月1日におけるラスパイレス指数100.9は基準である国の100を若干上回り、類似団体平均の中位に位置している。引き続き給与の適正化に努め、総人件費の抑制を図る。
業務の徹底した見直しや、効果的・効率的な業務執行体制の整備に努めたことから、平成23年4月1日における人口千人当たりの職員数は5.56人と前年度と比較して0.1人減少し、類似団体内の順位は上位に位置している。今後も、安全・安心のまちづくりの推進を担う消防・医療部門において充実を図る一方、市民サービスの向上に直結する業務や新たな施策への対応等、適正な職員数の確保・重点化を図りながら、更なる定員の適正化に努める。
起債の抑制に努めていることにより類似団体平均を下回っているが、保健所・保健センターなどのPFI事業の開始に伴う公債費に準ずる債務負担行為の増加や、標準財政規模等が市税の減収などにより減少したため、前年度に比較し0.1ポイント上昇した。引き続き、地方債については計画的な借入を行い、公債費負担の軽減を図る。
将来負担額は、一般会計及び公営企業の地方債残高が減少したほか、土地開発公社に用地購入費を繰り上げて返済したことなどにより減少した。このことなどから、将来負担比率は14.5ポイント低下し、類似団体平均を引き続き下回っている。今後とも将来負担の軽減を図り、財政の健全化に努める。
人件費に係る経常収支比率は、定員管理の適正化や職員手当等の見直しにより人件費が減少したため、前年度に比べ2.5ポイント改善した。職員数は類似団体と比較して少なく、類似団体内の順位は13位と上位になっている。引き続き総人件費の抑制に努める。
物件費に係る経常収支比率は、保健所・保健センターのオープンに伴う物件費の増などがあったものの、前年度に比べ0.5ポイント改善した。類似団体内の順位では29位と下位となっているため、引き続き経費節減に努める。
扶助費に係る経常収支比率は、子ども手当の創設や障害福祉サービス等給付の増、生活保護者の増などにより、前年度に比べ0.1ポイント上昇した。類似団体内の順位では33位と下位になっているが、これは、本市が保育所57園のうち52園を社会福祉法人等に運営委託していることが大きな理由である。人口1人当たりの扶助費決算額では類似団体平均を9.2%下回っている。扶助費は上昇傾向にあり、今後とも負担水準を踏まえた単独扶助費の見直しなどにより抑制に努める。
その他に係る経常収支比率は、後期高齢者医療や国民健康保険などへの特別会計への繰出金の増加などにより、前年度に比べ0.6ポイント上昇した。繰出金は上昇傾向にあるため、今後、特別会計において経費を節減するとともに、利用者負担の適正化を図るなど、税収を主な財源とする普通会計負担額の抑制に努める。
補助費等に係る経常収支比率は、病院事業に対する補助(繰出金)は増加したものの、前年度に比べ0.4ポイント改善した。類似団体内の順位では27位と下位になっており、今後も公営企業の経営健全化を図るとともに、補助金等の整理合理化を進める。
公債費に係る経常収支比率は、臨時財政対策債の元利償還の増などはあったものの、前年度に比べ0.8ポイント改善した。類似団体内の順位は9位と上位となっており、人口1人当たりの公債費決算額でも類似団体平均を22.1%下回る状況であるが、今後とも計画的な借入を行い、公債費負担の抑制に努める。
公債費以外に係る経常収支比率は、扶助費、繰出金等の増加によりその他が上昇したものの、人件費、物件費及び補助費等が改善されたため、前年度に比べ2.7ポイント改善した。今後も人件費も含めた聖域なき歳出の見直しに努める。
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