名古屋市:交通事業

地方公共団体

愛知県 >>> 名古屋市

地方公営企業の一覧


収集されたデータの年度

2021年度 2020年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度

経営比較分析表(2020年度)

経営の健全性について

①経常収支比率は令和元年度までの過去4ヶ年は黒字を確保しており、公営企業平均値や目標値を上回っていたが、令和2年度は赤字となり、公営企業平均値を上回ったものの目標値を下回った。一方、②営業収支比率は過去5ヶ年赤字で目標値を下回っており、平成29年度以降は公営企業平均値を下回っている。令和2年度は、①経常収支比率、②営業収支比率ともに悪化しているが、これは新型コロナウイルス感染症の影響による運輸収益の減少によるものである。③流動比率は公営企業平均値を下回っているものの、平成30年度以降は目標値を上回っている。④累積欠損金比率は令和元年度までの過去4ヶ年は改善傾向にあったが、令和2年度は新型コロナウイルス感染症の影響による運輸収益の減少により悪化した。⑤利用者1回当たり他会計負担額や、⑦他会計負担比率は公営企業平均値を上回っている。令和2年度は、運輸収益の減少により収支差が拡大したことから、不採算路線に対する補助である地域巡回路線等維持補助金が増加したものである。⑥利用者1回当たり運行経費は公営企業平均値並みで推移している。令和2年度は年間輸送人員の減少により増加している。⑧企業債残高対料金収入比率は、平成28年度以降増加しており、令和2年度は運輸収益の減少により増加している。⑨有形固定資産減価償却率は、過去5ヶ年は80%程度で推移している。

経営の効率性について

①走行キロ当たりの収入は同じ地域内の民間事業者の平均値を上回っており、令和元年度までの過去4ヶ年は増加傾向にあったが、令和2年度は新型コロナウイルス感染症の影響による運輸収益の減少により減少した。一方、②走行キロ当たりの運送原価も民間事業者平均値を上回っているが、これは③走行キロ当たりの人件費が民間事業者平均値を上回っていることが主な要因となっており、引き続き民間への管理委託等を行うこととしている。④乗車効率は公営企業平均値を下回っており、令和2年度は新型コロナウイルス感染症の影響による乗車人員の減少により、前年度に比べ悪化した。

全体総括

令和2年度決算においては、新型コロナウイルス感染症の影響による乗車人員の大幅な減少により、運輸収益が減少したことから、経常収支が平成17年度以来の赤字となり、非常に厳しい経営状況となっている。こうした中、新型コロナウイルス感染症の影響など、社会経済情勢の変化に的確に対応しつつ、引き続き名古屋市営交通事業経営計画2023に基づき、「安全最優先のもと、快適さ、便利さを積極的に高めることにより、誰もが安心して利用できる市バス」を目指すため、計画に掲げた事業については重点的に取り組んでいく。また、経費の縮減などに取り組むとともに、企業の経済性を発揮しながら、効果的な乗客誘致施策など収入の確保にも取り組むことで、収支の改善に努めていく。

類似団体【】

青森市 八戸市 仙台市 東京都 三宅村 八丈町 横浜市 川崎市 南アルプス市 伊那市 名古屋市 京都市 高槻市 神戸市 伊丹市 松江市 宇部市 徳島市 北九州市 佐賀市 長崎県 鹿児島市 沖永良部バス企業団