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企業業績の悪化による法人事業税の減(平成22年度)などから、基準財政収入額が大きく落ち込んだ影響により、平成22年度から平成24年度の財政力指数は低下した。平成28年度は、法人事業税の増による基準財政収入額の増加などから、前年度より0.01ポイント増となり、全国平均を上回る0.53となっている。政策の自由度を確保するためには自主財源を一層増やしていくことが不可欠であり、個人住民税の直接徴収や外部資金の積極的な導入など、自主財源の確保対策に積極的に取り組む。
平成21年度がピークであった公債費の減などの経常収支比率を改善させる要因がある一方で、社会保障関係経費の増加、臨時財政対策債や地方譲与税の減など経常収支比率を悪化させる要因もあり、結果的に前年度より2.0ポイント悪化し94.2ポイントとなった。全国平均を0.1ポイント下回っている状況ではあるが、社会保障関係経費の増加等が予想され財政の硬直化が続くものと予想されることから、引き続き歳入・歳出両面にわたる行財政改革に取り組み、節度とメリハリの利いた財政運営に努める。
「行財政改革アクションプラン」等による臨時的給与抑制(平成21年度~25年度)の終了や平成28年度給与勧告による月例給・特別給等の引き上げにより、全国平均とほぼ同水準となっている。今後も引き続き行政コストの削減に努める。
臨時的給与抑制(平成21年度~25年度)後も適正な定員管理、昇給等の実施により、全国平均並びに類似団体平均を下回って推移しており、今後も引き続き適正な給与水準の維持に努めていく。
行財政改革指針(平成20年度~平成24年度)及び行財政改革アクションプラン(平成22年度~平成24年度)に基づいて新規採用を抑制し約1割(2,757人)の定員削減を進めてきたことにより、当県は相当に効率的な行政組織となっており、今後も基本的には現在の職員規模により適正な定員の管理を図っていく。
全国平均は前年度より0.8ポイントの減(12.7%→11.9%)であり、本県においても1.8ポイントの減(13.6%→11.8%)となった。一般会計の公債費のピークである平成21年度を過ぎ、元利償還金の額が減少していることが主な要因である。景気による税収の増減など不確定要素も多いが、中期的には改善に向かう見通しであり、持続可能な財政運営を実現するため、引き続き公債費減少に向けた取組を進めていく。
全国平均2.2ポイントの減(175.6%→173.4%)に対し、本県は標準財政規模が前年度とほぼ同じであるのに対して退職手当債をはじめとする地方債残高が増加したこと等の要因により、6.1ポイント増(189.7%→195.8%)となった。持続可能な財政運営を実現するため、早期の県債残高減少を目指す。
行財政改革アクションプラン等に基づき平成24年度までに2,757人の定員削減を進め、臨時的給与抑制と合わせ、毎年度100億円程度の人件費の削減を実施した。その後も適正な定員管理、昇給等の実施により、人件費は減少傾向となっており、全国平均と同率で、類似団体平均を下回っている。今後も、適正な職員規模及び給与水準の維持に努めていく。
航空機点検整備費の増等による支出の増加により0.2ポイントの増となり、全国平均と同率となった。今後も、これまでの行財政改革の取組みの成果を踏まえて、事務事業の見直しによる一層の事業の効率化を図るなど、歳出削減に取り組む。
前年度と同率であり、全国平均並びに類似団体平均を下回っている。これは本県において過去から生活保護の扶助対象者が少ないこと(平成28末全国:2,145,415⇔岐阜県:12,049名)等によるものではあるが、社会情勢の変化の中、上記対象者数の動向を注視していく必要がある。
前年度より0.1ポイント増加し、全国平均並びに類似団体平均を上回っている。臨時財政対策債(平成27:514億→平成28:415億)や地方譲与税(平成27:374億→平成28:316億)の減などにより、分母である経常的な一般財源全体が減少したために前年より増加したものの、「その他」の主な内訳である維持補修費自体は前年より減少(平成27:92億→平成28:90億)しており、今後も経費節減への取り組みを進める。
公立高等学校等就学支援金の増(平成27:29億→平成28:43億)や介護保険事業県負担金など社会保障関係経費の増加(平成27:1,154億→平成28:1,156億)等により、補助費等に係る経常収支比率は前年度より1.4ポイント増加しているが、類似団体平均を3.2ポイント下回っている。今後も高齢化の進展などにより、この傾向は続くことが見込まれるため、事業の見直し等により、経費の縮減に努めていく。
前年度より0.7ポイント低下したが、引き続き全国平均並びに類似団体平均を上回っている。当県においては、過去に積極的に公共投資を進めてきた結果、県債残高が増加したものの、近年は公共投資を縮減してきた。これにより、公債費については平成21年度をピークとして緩やかに減少しているものの、県債発行の抑制など引き続き公債費減少へ向けた取組を進めていく。
前年度より2.7ポイント増加したが、全国平均並びに類似団体平均を下回っている。「公債費以外」の主なものは人件費(1.0ポイント増)、補助費等(1.4ポイント増)である。補助費等は前述のとおり、公立高等学校等就学支援金の増などにより増加しているが、今後も経費節減への取組を進める。
平成23年度と比較して将来負担比率は28.8ポイント、実質公債費比率は6.1ポイント減少しており、類似団体と比較しても低い水準にある。これは、過去に積極的に公共投資を進めてきた結果、県債残高が増加したものの、平成11年度以降、公共投資の縮減などによって県債の発行額を抑制してきたことから、平成21年度をピークに公債費が減少に転じたことなどによるものである。このため、引き続き、節度を保った県債発行に努めていく必要がある。
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