経営の健全性・効率性について
経常収支比率は100%以上であるが、料金回収率が約80%程度であり、給水に係る費用を料金収入で賄えない赤字経営となっている。これは、下水道の整備に合わせて行われた上水道の配水管布設替工事に要した費用に充てた地方債の償還金が要因として考えられる。今後は維持管理、施設の点検を充実させることによって、施設等の延命化を図り、新規地方債の発行を抑制し、企業債償還額を減少させるとともに、必要な料金収入の確保について検討することで給水収益比率の改善に努める必要がある。
老朽化の状況について
下水道整備に伴い上水道の配水管は更新されたものの、依然として建設当時に布設され、耐用年数を過ぎた配水管が残っている状況である。今後、人口の動向に注意しながら耐用年数を過ぎた配水管等の更新から計画的に行っていく必要がある。
全体総括
現在、下水道整備に伴い更新した配水管の更新工事に充てた地方債償還額が経営を悪化させる要因となっている。企業債償還額の減少に伴い、経営は健全化へ向かうと考えられるが、人口の動向にも注意しながら施設、設備を適正な時期に適切な方法で更新又は修繕を行っていく必要がある。また、計画的な事業を行うために必要となる資料等の整備を行いながら、必要となる費用を賄うための適切な料金収入をについて検討する必要がある。