経営の健全性について
・「経常収支比率」は平成30年度は100%を上回りましたが、「営業収支比率」は100%を下回りました。・「流動比率」は100%を上回っており、支払能力に問題はありません。・累積欠損金はありません。・「利用者1回当たり他会計負担額」と「利用者1回当たり運行経費」は公営企業平均値より低い水準にあり、概ね横ばいです。・「他会計負担比率」は公営企業平均値より低い水準にあり、繰出基準内の人件費に対する補助金が大宗を占めています。・「企業債残高対料金収入比率」は企業債残高が減少する一方で料金収入が増加しているため、減少傾向にありますが、平成30年度は企業債残高が増加したため数値が上昇しました。・「有形固定資産減価償却率」はバス車両の実際の耐用年数が法定耐用年数を上回っていることなどから、数値が大きくなっています。平成30年度は車両更新等により、前年度より数値が低下しました。
経営の効率性について
・「走行キロ当たりの収入」、「走行キロ当たりの運送原価」、「走行キロ当たりの人件費」は都内区部における旅行速度が低いことなどから、民間事業者平均値を上回っています。・「乗車効率」は公営企業平均値を上回るとともに、輸送人員の増加を反映して、増加傾向にあります。
全体総括
・都営バスは、東京の都市活動や都民生活に欠かせない公共交通機関として重要な役割を担っています。また、採算性が低く民間企業では運行が難しい路線であっても、地域に必要な路線については、公営企業として維持しています。・平成30年度に策定した「東京都交通局経営計画2019」(令和元年度~令和3年度)に基づき、まちづくりの進展や長期的な人口動向等を踏まえ、輸送需要の変化に的確に対応してまいります。・今後、車両更新などにより当面赤字が見込まれますが、乗車料収入の増加や経費の節減などに努めていきます。