山形県：こころの医療センター

地域において担っている役割

県内唯一の公立精神科単科病院として、精神科救急対応、児童思春期精神科医療、心神喪失者等医療観察法への対応等の政策的医療を推進し、県全域を対象とした精神科医療の基幹病院としての役割を担っている。

経営の健全性・効率性について

外来診療単価、外来患者延数の増により、外来収益が増加した。一方、高額薬品の使用の増加により材料費は増加した。経常収支比率は前年度から改善し、平均値を上回った。累積欠損金比率は、平成27年度以降減少しており、前年度に引き続き、平均値を下回っている。材料費対医業収益比率は高額薬品の使用が増えたこと等により前年度から増加し、平均値をやや上回っている。

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率、器械備品減価償却率ともに、平成27年3月に新病院を開院したため、現在のところ平均値を下回っているものの、徐々に減価償却が進んでいる。１床当たり有形固定資産も前年度並み、また平均値並みであり、投資の規模は適正であると考えられる。今後の施設・医療機器等の更新にあたっては、過度な投資とならないよう、適正な規模を考慮し、計画的に実施していく。

全体総括

経常収支比率は、100％を下回っているが、前年度より改善し、比較的堅調な経営状況となっている。今後も、精神科専門療法の拡充及び各種加算の積極的取得、長期入院患者の社会復帰・地域移行の促進と計画的な退院調整による効率的な病床利用により収益の確保を図る。