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地方財政ダッシュボード

山梨県甲州市の財政状況(2018年度)

🏠甲州市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2018年度)

財政力指数の分析欄

類似団体の平均値を上回る0.46であり、前年度と同数値となった。単年度で見てみると、前年度より0.01ポイント下がっている。各種交付金では株式等譲渡割交付金は減少したものの、地方消費税交付金の増などにより増加したが、地方税では個人市民税の普通徴収分所得割が大きく増加したものの、固定資産税や市たばこ税などが減少したため減収となり、基準財政収入額が15,000千円ほど減少した。また、合併特例債や臨時財政対策債の元金償還金が本格化したことなどにより、基準財政需要額が171,000千円ほど増加したが、3ヵ年平均値であるため前年度と同数値となった。類似団体平均は上回っているものの、単年度は毎年減少し、3ヵ年平均でも5年間で0.02ポイント減少している状況であるため、指数向上に向け、今後とも歳出の徹底した見直しと高水準にある市税徴収率の維持に努め、財政の健全化を推進する。

経常収支比率の分析欄

類似団体の平均値を下回る92.0%であり、前年度から1.3ポイント比率は悪化した。比率の分子となる経常一般財源において、普通交付税や地方消費税交付金等の増が要因で増となったが、歳出において、比率の分母となる充当経常一般財源が、合併特例債や臨時財政対策等の元金償還金の増に伴う公債費の増や電算システムリース料の増などによる物件費の増が要因で経常一般財源を上回る増となったため比率が悪化した。類似団体平均は下回ったものの、90%を超える非常に高い比率であることから、今後も第3次行政改革大綱に示された各種施策を着実に実行するとともに、事業の抜本的な見直しを進め、財政構造が硬直化しないよう経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体の平均値を大きく下回る158,106千円であるが、前年度から3,781千円増加した。人件費は、職員数の減により減少したものの、物件費において、内部情報系のシステムについて平成29は再リースだったが平成30より新規契約となったことによるリース料の増などが影響したことが主な要因として挙げられる。今後は、第3次行政改革大綱に示された各種施策を着実に実行するとともに、事業の抜本的な見直しを進め、行政事務経費の縮減に努める。また、維持補修費について、増加傾向となっているため、単年度の修繕費が肥大しないよう、公共施設等総合管理計画による適切まマネジメントに努める。

ラスパイレス指数の分析欄

ラスパイレス指数については、地方公務員給与実態調査に基づくものであるが、国において当該資料集の様式作成時に令和1年調査結果が未公表であったため、前年度の比率を引用しており、類似団体の平均値を下回る95.2%となっている。全国平均をも大きく下回る値で推移していることから、現在の水準を維持し、職員給与が市の財政を逼迫させることのないよう、給与の適正化に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

類似団体の平均値を下回る9.44人であり、前年度から0.16人減となった。普通会計における職員数が8名減少していることが要因と考えられる。市では、平成18年度に作成した集中改革プランに基づき、退職者不補充や早期退職者奨励制度の活用など定員適正に努めてきたことにより、目標値を上回る54人を減員してきており、第3次行政改革大綱においては、平成22年度の集中改革プランによる、職員適正化直後の数を超えない範囲の職員数の維持を目標設定しているところである。今後は、令和2年度から導入される臨時職員の会計年度任用職員制度移行に伴う増加が見込まれているが、退職者数と同数の採用を基本に市管理施設の指定管理者制度等への移行を積極的に進めることで、更なる定員抑制を図っていく。

実質公債費比率の分析欄

前年度から1.6ポイント増加し14.8%となった。依然として類似団体の平均値を上回る高い数値である。建設事業の実施にあたっては、緊急性・必要性を充分に検討し判断したうえで、事業の選択実施に努めているが、合併特例債の償還が本格的になってきたことや都市計画税の休止が影響し、比率は上昇に転じた。当該比率が3カ年平均で求められるため、1.6ポイントの増となったものの、単年度で見ると特定財源として算入される都市計画税の賦課休止、公債費の元利償還金の増、下水道事業における資本費平準化債の算定方法の変更などによる公営企業に対する準元利償還金の増、などが影響し、比率は、1.9ポイント増加となっている。今後、現時点では、令和3年度に公債費の償還ピークを迎え、それまでの間、公債費が高止まりすると見込まれており、また、特定財源として算入される都市計画税が令和元年度まで賦課休止となるなど、比率の上昇が予想されることから、公債費の償還のピークを考慮する中で、引き続き、建設事業の選択実施を継続し公債費負担の適正化に努める。

将来負担比率の分析欄

将来負担比率の分子に算入される将来負担額は、一般会計等における地方債残高において塩山体育館改修工事等を行ったものの地方債の借入額の減少により元金償還額が借入額を上回り、地方債現在高が748百万円の大幅な減少となった。加えて、常備消防を担う東山梨行政事務組合の地方債残高の減などの影響による組合等負担等見込額の105百万円の減、土地開発公社などへの債務負担行為に基づく支出予定額の207百万円の減、下水道事業の地方債残高減の影響で公営企業債等繰入見込額の267百万円の減、退職手当組合積立不足額の減少に伴う退職手当負担見込額48百万円の減とすべての項目について減となったが、算定で除かれる充当可能財源等において、合併特例債の償還が本格的になってきたことから、後年度の交付税措置として算入される基準財政需要額算入見込額は989百万円の減、充当可能基金も、財政調整基金を取崩したこと、公共施設整備基金の予算積立ができなかったことなどで156百万円減、充当可能特定歳入も、都市計画税の課税休止が大きく影響し612百万円と大幅な減と、充当可能財源等もすべての項目で減となり、その減少幅が大きかったことから将来負担比率の分子は、前年度から382百万円増加した。上記の要因により将来負担比率は、前年度から5.8ポイント増加の151.5%となった。依然として類似団体平均や全国平均を大きく上回る比率で推移しており、令和元年度までの間、充当可能特定歳入に算定される都市計画税の賦課を休止する決定がされており、また、普通交付税の合併縮減が進むことに伴い標準財政規模の減少が見込まれるなど、比率の上昇が予想される。今後においては、更なる財政健全化を進めることによって、類似団体平均に比率を近づけるような財政運営に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2018年度)

人件費の分析欄

類似団体の平均値を大きく下回る21.3%であり、前年度から0.1ポイント減少した。人事院勧告等に伴う期末勤勉手当の支給率の増、地方共済組合負担金の増などの人件費のうち一般財源で賄われる経常経費の増など増要因はあるものの職員数の減少が比率減少の主な要因に挙げられる。今後は、臨時職員の会計年度任用職員制度移行など、増加要因も見込まれているが、第3次行政改革大綱において目標設定している、平成22年度の職員数を超えない範囲での退職者数と同数の採用を基本に市管理施設の指定管理者制度等への移行を積極的に進めることで、更なる定員適正化を図り、人件費の縮減に努める。

物件費の分析欄

類似団体の平均値を上回る14.4%であり、前年度から0.2ポイント増加した。電算システムの新規リースなどにより物件費の一般財源で賄われる経常経費が増加したことが要因に挙げられる。今後もシステム更新による増が見込まれる。また、5年連続で類似団体の平均値を上回る結果となり、類似団体平均値に近づく数値となるよう事業の抜本的な見直しによる行政事務経費の縮減に努める。

扶助費の分析欄

類似団体平均を若干下回る8.0%であり、前年度から0.1ポイント増加した。扶助費は減であったものの、充当一般財源が増加したことが主な要因に挙げられる。類似団体平均値は下回っているものの、年々増加傾向にあり、今後も国の景気の回復傾向が、地方に反映されつつあるが、依然として不安定な状況に変わりはなく生活困窮者の増加や高齢化が進むことにより扶助費の増加が見込まれる。

その他の分析欄

類似団体の平均値を大きく下回る13.3%であり、前年度と比べると0.2イント増加した。全国平均を下回る値で推移していたが平成30では同数値となった。、今後は、令和2年度に下水道事業、簡易水道事業が法適化されることにより繰出金の性質変更による減が見込まれているものの、高齢化による介護保険特別会計などへの繰出金や施設の老朽化に伴う維持修繕費の増加が見込まれるため、各特別会計の経費の節減を図り、普通会計の負担額を減らしていくよう努めるとともに、公共施設等総合管理計画に掲げた方針に沿った施設別の個別計画を策定していく中で、公共施設の現状を把握し、より効果的な措置を施し、施設の長寿命化等を図っていく。

補助費等の分析欄

類似団体の平均値を上回る12.9%であり、前年度より0.1ポイント増加した。老人福祉センター閉鎖に伴う運営費補助金の減等はあったものの、ふるさと納税返礼品購入費の増や甲府・峡東クリーンセンター建設費の元金償還が始まったことによる負担金の増などが要因として挙げられる。今後は、令和2年度に下水道事業、簡易水道事業が法適化されることにより性質変更に伴う増が見込まれているが、類似団体平均に近づく数値となるよう、各種補助金や負担金などの必要性や効果を充分検討し、縮減に努める。

公債費の分析欄

類似団体の平均値を上回る22.1%であり、前年度から0.8ポイント増加している。、新市まちづくり計画に基づき実施してきた各事業の充当財源である合併特例事業債の償還が本格的になってきたことが主な要因として挙げられる。今後は、現時点で令和3年度が公債費の償還ピークとなっており、ピーク周辺で高止まりすること、また、公債費充当財源である公債費元利補給金の減少などにより公債費に係る経常収支比率の増加が見込まれる。

公債費以外の分析欄

類似団体の平均値を下回る69.9%であり、前年度から0.5ポイント増加した。一般財源で賄われた経常経費は、全ての項目で前年度より増加したことが比率増加の主な要因に挙げられる。今後も類似団体の平均値を上回らないよう、第3次行政改革大綱に示された各種施策を着実に実行するとともに、事業の抜本的な見直しを進め、経常経費の削減に努める。

目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

議会費

労働費

消防費

諸支出金

総務費

農林水産業費

教育費

前年度繰上充用金

民生費

商工費

災害復旧費

衛生費

土木費

公債費

目的別歳出の分析欄

目的別の主な項目をみると、議会費では、類似団体平均値を上回る5,556円で、議員の欠員が解消されたことによる報酬及び共済費の増などにより前年度から416円の増となった。総務費では、類似団体平均値を上回る93,718円で、前年度から6,114円の大幅な増となった。シェアオフィス甲州整備事業の減など減要因もあったが、内部情報系システムの新規リースやふるさと納税寄附金の謝礼特産品購入費及び当該寄附金の基金への積立金の増が主な増加要因として挙げられる。民生費では、類似団体平均値を大きく下回る153,369円で前年度から1,463円減少した。民生費は、障害者自立支援給付費の増など増要因はあったものの、社会福祉協議会への老人福祉センター「塩寿荘」解体事業補助金の減、臨時福祉給付金や生活保護世帯の減少による生活保護費の減、子供の数が減少したことによる児童手当の減などが主な減少要因として挙げられる。今後、子育て支援制度の拡充などによる扶助費増加に伴い民生費の増が見込まれるが、全国的に増加傾向になるため、類似団体平均値付近で推移すると考えられる。衛生費では、類似団体平均値を下回る40,446円で前年度から2,565円増加した。土地開発公社からの土地購入費の増、甲府・峡東クリーンセンター建設債元金償還が始まったことに伴う一部事務組合への負担金の増が主な要因として挙げられる。農林水産業費では、類似団体平均値を下回る23,206円で、前年度から2,129円の減となった。農山漁村振興整備費補助金の増など増要因はあったものの、林道源次郎線開設事業の終了、職員人件費の減、有害鳥獣防護柵整備事業の減などが主な要因として挙げられる。農林水産業費は、本市の主要産業である農業や全国的に高い評価を受けているワイン産業の推進のため各事業を実施していることから、全国平均より高い値で推移している。なお、平成27年度の突出した伸びは、26年2月の大雪による倒壊ハウス等の再建事業の実施によるものである。商工費では、類似団体平均値を下回る12,206円で、前年度から639円増加した。多言語観光マップシステム構築等業務委託終了などの減要因もあったものの、勝沼鳥居焼遊歩道整備事業の実施、人件費の増などにより増となった。土木費では、類似団体平均値を下回る53,010円で、前年度から655円増加した。塩山駅駅舎改修に伴う南北自由通路改修事業、於曽公園リニューアル事業の終了による減要因はあったものの、橋りょう長寿命化事業、塩山駅南口広場改修事業の実施、下水道会計繰出金の増などが主な要因として挙げられる。消防費では、類似団体平均値を下回る23,568円で、前年度から598円増加した。消防自動車整備事業の減など減要因はあったものの、常備消防に関する一部事務組合負担金の増や防火水槽設置工事の実施による増などが主な要因として挙げられる。教育費では、類似団体平均値を下回る51,098円で前年度から6,363円と大幅な増となった。大和スポーツ公園グラウンド改修工事、学校施設整備計画策定業務の終了などの減要因もあったが、オリンピック事前合宿対応のため塩山体育館改修を実施したことによる増などが主な要因として挙げられる。なお、教育費の平成26年度の伸びは、小中学校エアコン設置事業、学校給食センター建設事業、勝沼B&Gプール改修事業などの大規模普通建設事業の実施によるものである。

性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2018年度)

人件費

補助費等

災害復旧事業費

投資及び出資金

物件費

普通建設事業費

失業対策事業費

貸付金

維持補修費

普通建設事業費(うち新規整備)

公債費

繰出金

普通建設事業費(うち更新整備)

積立金

前年度繰上充用金

性質別歳出の分析欄

歳出決算額は、住民(平成31.1.1現在)528,800円となっており、前年度から17,985円増加した。主な構成項目を見ると、人件費では、類似団体平均値を下回る75,624円であり、前年度から959円増加した。人件費は、人事院勧告等に伴う期末勤勉手当の支給率増など増要因はあるが職員数の減少等により減少していることから人口減少が要因として挙げられる。補助費では、類似団体平均を下回る68,024円で前年度から1,545円増加した。社会福祉協議会への老人福祉センター「塩寿荘」解体事業補助金の終了など減要因もあったが、甲府・峡東クリーンセンターの建設債元金償還がはじまったことに伴う一部事務組合への負担金の増、ふるさと納税納税返礼品購入費の増が主な要因として挙げられる。物件費では、類似団体平均値を上回る87,106円で、前年度から2,282円増加した。内部情報系の電算システムを新規リースしたことが主な要因として挙げられる。今後において、類似団体平均値に近づく数値となるよう事業の抜本的な見直しによる行政事務経費等の縮減に努めていく。扶助費では、類似団体平均値を下回る86,337円で前年度から3,521円減少した。臨時福祉給付金や生活保護世帯の減少、子供の数が減少したことによる児童手当の減などが主な要因として挙げられる。全国的に高齢者人口の増加等による扶助費の自然増や子育て支援策の拡充などが見込まれるなか、今後も扶助費の増加は避けられないが、概ね類似団体平均値付近で推移すると考えられる。普通建設事業では、類似団体平均値を大きく下回る53,099円で前年度から7,794円増加した。シェアオフィス甲州整備事業、塩山駅改修に伴う南北自由通路の改修などの大型普通建設事業などの事業の終了など減要因はあるが、土地開発公社からの土地購入費の増、オリンピック事前キャンプに対応するため塩山体育館改修を実施したことなどが主な要因として挙げられる。普通建設事業は、平成25年度をピークに減少傾向にあり、今後も建設事業の実施にあたっては、緊急性、必要性を充分に検討した事業実施に努めていく。施設等の更新についても、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画に掲げた方針に沿って施設別の個別計画を策定していく中で、公共施設の現状を把握し、施設の統廃合、転用など、より効果的な措置を施し、財政負担とならないよう適正な更新を行っていく。なお、建設事業の新規及び更新整備については、新規及び更新整備とも類似団体平均値より下回っており、新たな施設の建設ではなく、既存施設の改修を主に事業を実施していることから、新規の方が類似団体平均を大きく下回る結果となり、今後も同様の傾向で推移すると考えられる。公債費では、類似団体平均値を上回る71,922円で前年度から4,254円増加した。新市まちづくり計画に基づき実施してきた各事業の充当財源である合併特例債の償還が本格的になったことが主な要因として挙げられる。今後、現時点では、令和3年度に公債費の償還ピークを迎え、それまでの間、公債費が高止まりすると見込まれていることから、償還のピークを考慮する中で、引き続き、建設事業の選択実施を継続し、公債費負担の適正化に努める。維持補修費では、類似団体平均値を大きく下回る2,222で、前年度から391円増加した。今後も、施設の老朽化に伴う維持修繕費の増加が見込まれるため、上記のとおり、施設等の適正な更新を行っていく。繰出金では、類似団体平均を上回る63,144円で前年度から1,091円増加した。国保会計、介護保険会計、簡易水道会計への繰出金は減少し、診療所、後期高齢者医療、下水道の各特別会計への繰出金は増となったが全体では減少しているため人口減少が要因として挙げられる。今後は、各特別会計の経費の節減を図り、普通会計の負担額を減らしていくよう努める。積立金では、類似団体平均を下回る17,465円で前年度から3,066円増加した。合併振興基金へ平成29~令和2まで計画的に予算積立を行うことに加えふるさと納税寄付金の増に伴うふるさと支援基金積立金の増が主な要因として挙げられる。今後は、財政調整基金及び公共施設整備基金について、平成26年度に雪害対応、及び平成30年度に一般財源確保のため取崩した分を計画的に積立てていく。

実質収支比率等に係る経年分析(2018年度)

分析欄

平成30年度については、歳入で普通交付税、消費税交付金の増などはあったものの、歳出で内部情報系システムの新規リース、過去に借り入れた合併特例債の元金償還が本格化したことによる公債費の増などの要因が歳入の伸びを上回り、実質単年度収支は、3年連続の赤字となった。また、翌年度の留保財源確保のため財政調整基金を150,000千円繰入なければならない厳しい結果となった。財政調整基金については、標準財政規模の1割を満たしていないことから依然として厳しい財政状況にある。前年度との比較については、財政調整基金が1.51ポイント減少、実質収支額0.09ポイント減少、実質単年度収支0.28ポイント減少となった。今後、財政調整基金について、平成26年度に雪害対応及び平成30年度の取崩し分を計画的に積立ができるよう一層の歳出削減に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2018年度)

分析欄

連結実質赤字比率に係る黒字額は前年度より減少している。介護保険事業特別会計で、0.69ポイント増加もあったが、一般会計で0.1ポイント、国民健康保険事業特別会計減で0.23減少したことが主な要因に挙げられる。法適用公営企業については、水道事業会計で0.54ポイントの減、勝沼ぶどうの丘事業会計で0.11ポイントの減、勝沼病院事業会計で0.06ポイントの増となった。今後も黒字額が増加できるよう、各事業会計において更なる収入確保策を図り、なお一層の歳出抑制に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

実質公債比率の分子構造で最も高い割合を占めている元利償還金については、合併特例債の償還が本格的になってきたことに伴うの元金償還金の増により、前年度から95百万円増加した。また、下水道事業の資本費平準化債の算定方法変更などの影響により準元利償還金が増となったことや常備消防施設及び装備品、甲府・峡東クリーンセンター建設に伴う一部事務組合に対する地方債分の負担金の増、土地開発公社分の債務負担行為に基づく支出の増もあり、実質公債比率の分子については、前年度と比較し150百万円増加した。今後、現時点では、令和3年度に公債費の償還ピークを迎え、それまでの間、公債費が高止まりすると見込まれていることから、償還のピークを考慮する中で、建設事業の実施にあたっては、緊急性、必要性を充分に検討した事業実施に努めていく。

将来負担比率(分子)の構造(2018年度)

分析欄

将来負担比率の分子に算入される将来負担額は、一般会計等における地方債残高において塩山体育館改修など大型普通建設事業を実施したものの元金償還額が借入額を上回り、地方債現在高が748百万円と大幅な減少となった。加えて、常備消防を担う東山梨行政事務組合の地方債残高の減などの影響による組合等負担等見込額の105百万円の減、土地開発公社などへの債務負担行為に基づく支出予定額の208百万円の減、下水道事業の地方債残高減の影響で公営企業債等繰入見込額の267百万円の減、退職手当組合積立不足額が減少したことによる退職手当負担見込額48百万円の減とすべての項目について減となったが、算定で除かれる充当可能財源等において、合併特例債の償還が本格的になってきたことから、後年度の交付税措置として算入される基準財政需要額算入見込額は989百万円の減、充当可能基金も、財政調整基金を取崩したこと及び公共施設整備基金の予算積立ができなかったことなどで156百万円減、充当可能特定歳入も、都市計画税の課税休止が大きく影響し612百万円と大幅な減と充当可能財源等もすべての項目で減となり、その減少幅が大きかったことから将来負担比率の分子は、前年度から382百万円増加した。今後は、分子から控除される充当可能特定歳入に算定される都市計画税の賦課が令和元年度までの間、休止する決定がされており、数値の増加が予想される。

基金残高に係る経年分析(2018年度)

基金全体

(増減理由)減債基金、公共施設整備基金、中山間農村地域活性化基金は、利子のみの積立に留まった。社会福祉基金は、果実運用型基金として運用していることから、残高は変動していない。新たに在宅介護支援基金を創設したことによる増要因はあるものの、財政調整基金を翌年度留保財源確保のため150百万円取崩したことによる減、合併振興基金において、後年度の新市まちづくり計画に掲げる主要施策実施に伴う積立があったものの繰入額が上回ったため減、ふるさと支援基金においても積立額を繰入額が上回ったことによる減が影響し、全体で191百万円減となった。(今後の方針)財政調整基金は、標準財政規模の10%に満たない状況であるため、災害等に備え、まずは、財政調整基金の一定額の確保に取組み、同時に、施設老朽化も進んでいることから、公共施設等総合管理計画に目標に沿った個別施設計画の財源の裏付けとなるよう、公共施設整備基金への積立も併せて行っていく。減債基金は、今後、現時点で、令和3年度に公債費の償還ピークを迎え、それまでの間、公債費が高止まりすると見込まれていることから、償還のピーク時に減債基金の活用も検討していく。合併振興基金については、H29年度からR2年度まで計画的に積立を行い、新市まちづくり計画に掲げた主要施策の着実な実施に努め、ふるさと支援基金については、ふるさと納税寄附金が原資であるため、流動的な部分は大きいが、新たな歳入の確保として、国が示す方針に即すなかで積極的な推進を図っていく。

財政調整基金

(増減理由)財政調整基金のH30末残高は848百万円と、翌年度の留保財源確保のために150百万円を取崩したことにより大幅な減となっている。円単位では、H29年度から149,989,780円の減となった。(今後の方針)財政調整基金は、平成26年度に雪害対応のため、598百万円と大幅に取崩しをし、H30年度にも150百万円を取崩した影響で、H30末残高において標準財政規模の10%に満たしていない状況であることから、災害等に備え、当該取崩分を積戻し、標準財政規模の15%程度を確保できるよう努めていく。

減債基金

(増減理由)減債基金は、利子のみの積立であり、百万円単位での表記であるため、H28年度から増減はなく151百万円で推移している。円単位では、H29年度から43,705円増加している。なお、公債費は、合併特例債の償還が本格的になってきたことから増加しているものの、減債基金の繰入をせずに財政運営することができている。(今後の方針)本市では、市場公募型地方債を発行しておらず、満期一括償還の地方債が無いため、年度ごとの計画的な積立の必要はないと考えている。今後、現時点では、令和3年度に公債費の償還ピークを迎え、それまでの間、公債費が高止まりすると見込まれていることから、償還のピーク時に減債基金の活用も検討していく必要がある。

その他特定目的基金

(基金の使途)合併振興基金:甲州市における市民の連帯の強化又は地域振興のための事業ふるさと支援基金:甲州市ふるさと寄附条例に掲げる事業(①豊かな自然の保護と美しい景観形成のための事業、②地域資源を活用した果樹園交流推進のための事業、③地域の将来を担う子どもたちの健全育成のための事業、④誰もが安心して健康に暮らすことのできるまちづくりのための事業、⑤上記の他、市長が目的のために必要と認める事業)公共施設整備基金:公共施設の整備に必要な費用(増減理由)合併振興基金:合併特例債等を原資に101百万円の積み立てを行ったが、自主防災組織資器材等整備事業など基金の目的に即した各種ソフト事業充当のため103百万円を繰入たことで、残高は2百万円の微減となった。ふるさと支援基金:積立の原資となるふるさと納税寄附金は、創意工夫により推進を図り、135百万円増となったが、現年度運用を行った結果、返礼品及び事務費分を除いた当該基金への積立は6百万円減の358百万円となった。一方、こども医療費助成事業などの寄附目的に即した各種事業充当のための繰入は、H29年度から78百万円増の491百万円となった。残高は、積立額の減と繰入額の増により134百万円の減となった。公共施設整備基金:利子のみの積立に留まったため、前年度より1百万円増の413百万円となった。円単位では、516,352円の増となっている。(今後の方針)合併振興基金:H29年度からR2年度まで計画的に積立を行い、新市まちづくり計画に掲げた主要施策の着実な実施に努める。ふるさと支援基金:ふるさと納税寄附金が原資であるため、流動的な部分は大きいが、新たな歳入の確保として、国が示す方針に即すなかで積極的な推進を図っていく。公共施設整備基金:R2年度までは、歳入歳出の状況により、土地開発公社への償還金の充当財源としての対応を考えており、その後は、公共施設等の更新に向け計画的に積立し、施設更新が市財政を圧迫しないように努める。

公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2018年度)

有形固定資産減価償却率の分析欄

昨年度同様に、類似団体平均値を大きく上回り、特にインフラ資産において非常に高い値となっている。市の面積が広く道路や橋りょうなど古くから存在しているインフラ資産を多く有していること、維持改修は実施しているものの、小規模改修が多いことなどが主な要因として挙げられる。また、資産においても、合併市町村であることから、資産自体が多く、総合体育館など大規模修繕を実施している施設もあるが、多くの施設で既存施設の小規模修繕を実施することで維持管理を行っていることが比率の高い要因として考えられる。今後は、平成28年に作成した公共施設等総合管理計画、平成30年度に作成した再配置計画に基づき、個別施設計画を策定し、計画的な施設の更新を実施していく必要がある。

債務償還比率の分析欄

882.5から839.1と減少したものの、類似団体平均値を上回っている。地方債の償還がピークを迎えつつあり、将来負担は減少傾向にあるものの、地方債残高が高止まりしているため、債務償還可能比率は類似団体と比べると高くなっている。今後もひきつづき建設事業の選択実施を継続し公債費負担の適正化を図っていく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析

前年度との比較では、将来負担比率が5.8ポイント、有形固定資産減価償却率が0.8ポイント増となった。将来負担比率、有形固定資産減価償却率とも、類似団体平均値を大きく上回っている。高止まりしている要因については、将来負担比率で地方債残高及び公営企業債等繰入見込額が高い値で推移しており、充当可能歳入も減少したことなどが挙げられ、また、有形固定資産減価償却率においては、保有資産量に突出した除却はなく、他の老朽化施設についても小規模修繕にて対応し、資産を活用している等の理由が考えられる。今後、将来負担比率においては、比率の上昇が予想される中で、長期的に比率が改善できるよう公共施設等総合管理計画に掲げた目標を着実に実行に移し、事業実施にあっては、建設事業の選択実施を継続し公債費負担の適正化を図っていく必要がある。

分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析

前年度との比較では、将来負担比率が5.8ポイント、実質公債費比率が1.6ポイント増となった。充当可能特定歳入に算入される都市計画税の賦課休止が比率上昇の主な要因として挙げられる。また、各比率とも類似団体平均値を大きく上回っている状況にあり、地方債残高及び公営企業債等繰入見込額が高どまっていることが主な要因として挙げられる。今後は、新市まちづくり計画に基づき実施してきた各事業の充当財源である合併特例事業債の償還がさらに本格的となり、また、令和元年までの間、都市計画税の賦課を休止する決定がされており、更には、平成28年度から普通交付税の合併縮減が始まったことに伴い標準財政規模の減少が見込まれるなど、各比率とも上昇が予想されることから、公債費の償還のピークを考慮する中で、引き続き、建設事業の選択実施を継続し、公債費負担の適正化を図り、長期での比率改善に向け更なる財政の健全化に努める。

施設類型別ストック情報分析表①(2018年度)

道路

橋りょう・トンネル

公営住宅

港湾・漁港

認定こども園・幼稚園・保育所

学校施設

児童館

公民館

施設情報の分析欄

道路の有形固定資産減価償却率は85.1%と類似団体平均値、山梨県平均値を大きく上回っている。古くから存在する道路が多く、改修についても、年次ごと小規模な改修となっていることから、比率が高い状況にあると考えられる。道路については、市民生活に密着したインフラ資産であるため効果的な長寿命化を図っていく必要がある。同じくインフラ資産である、橋りょう・トンネルでは減価償却率が60.8%と、類似団体平均値を1.2%上回っているが、人口一人当たりの資産額は、435千円と類似団体平均より63千円多いことから、老朽化が著しい状況ではないと考えられる。しかし、保有資産が多いため、橋梁長寿命化計画に基づき点検等を実施し、計画的な改修を実施していく必要がある。上記の事業資産(施設)のうち有形固定資産減価償却率が高いものは、保育所等、学校施設で、保育所が91.8%、学校施設が71.5%と類似団体平均値を大きく上回っている。人口一人当たりの面積では、両分類とも類似団体平均値を下回っていることから、平均より老朽化している結果となった。従来からの施設を活用し小規模修繕を実施する中で事業実施していることが、比率の高い要因として考えられる。一方、類似団体平均値より低い施設は、公営住宅(54.8%)、児童館(55.3%)、公民館(60.5%)と、保有量の約5~6割程度の償却となっている。一人当たりの面積では、児童館が平均を大きく上回っているが、ほぼ平均的な保有量となっている。

施設類型別ストック情報分析表②(2018年度)

図書館

体育館・プール

福祉施設

市民会館

一般廃棄物処理施設

保健センター・保健所

消防施設

庁舎

施設情報の分析欄

上記事業資産(施設)のうち有形固定資産減価償却率が平均値を上回っているのは、図書館(44.0%)、体育館・プール(68.8%)、一般廃棄物処理施設(46.0%)、保健センター(48.8%)、消防施設(45.5%)であり、類似団体内平均値と比較して、大きく乖離(5%以上)している施設は、体育館・プール、および一般廃棄物処理施設である。この内、体育館・プールについては、一部の体育館を改修したものの、他の施設については築30年以上経過するものが多いためと考えられる。また、一般廃棄物処理施設に関しては、施設自体の存続もしくは除却についての検討を経てから方針を決定することとしため、平成30年度時点では数値が高い状況にあるが、近年中に一部を除却することとなったので、今後は数値の減少が見込まれる。福祉施設(32.1%)、市民会館(44.8%)、庁舎(32.7%)と上記分類では、老朽化が進んでいる状況ではないと考えられる。庁舎が著しく低いのは、平成22年度に旧ショッピングセンターを改修し、本庁舎として活用したことによるもので、福祉施設のうち救護施設を平成16年度に建て直したこと、市民会館で平成25年度に大規模改修したことが比率の低い要因として考えられる。また、一人当たりの面積では庁舎、保健センター、消防施設の分類で平均値を大きく上回っている。分析表①と合わせて全体では、有形固定資産減価償却率がインフラ資産を含め非常に高い状況にあるため、平成28年度に作成した公共施設等総合管理計画、平成30年度に作成した再配置計画に基づき、個別施設計画を作成し、計画的な更新・長寿命化を実施していく必要がある。

財務書類に関する情報①(2018年度)

資産合計

負債合計

1.資産・負債の状況

一般会計等については、資産が63,446百万円、負債が26,518百万円となった。前年度から、資産が1,309百万円、負債が994百万円の減となった。また、30年度末の資産に対する負債の比率は41.8%ととなり、前年度と比較して0.7ポイントの減となった。資産総額の97.6%を占める固定資産は、61,909百万円と、前年度から1,167百万円減少した。有形固定資産において、インフラ資産は増となったものの、事業資産で30年度中の減価償却費が固定資産取得費上回ったことが主な減少の要因として挙げられる。有形固定資産の老朽化を示す減価償却比率も77.3%と高い比率となっており、今後施設等の更新時期を迎えるが、合併市町村であるため施設の全体数が多いことから、公共施設等総合管理計画の着実な推進を図り、再配置等を進めていくことで、固定資産は、減少傾向にあると考えられる。流動資産は、1,537百万円と前年度から142百万円減となったのは、令和元年度の留保財源を確保するために150百万円を取り崩したことが主な要因となる。一方で負債は、負債総額の87.7%を占める地方債残高が、749百万円減の23,252百万円となった。合併特例債の償還が本格的になってきたことなどにより償還額が借入額を上回ったことが要因である。現在の見込みでは、償還のピークが3年度となっており、負債についても減少傾向にあると考えらる。

純経常行政コスト

純行政コスト

2.行政コストの状況

一般会計等の純行政コストは、15,029百万円と、29年度決算と比較して233百万円の減となった。経常費用のうち、人件費や物件費等などの業務費用については、8,894百万円と経常費用の57.5%を占めている。人件費は、人事院勧告退職手当引当金繰入金において、平成30年度の負担額が給付額を上回ったことにより増、物件費等は内部情報系の電算システムを新リースしたことなどによる増、維持補修費においては、インフラ維持管理費が減少したことによる減などがみられる。一方、補助金等、扶助費等の社会保障給付、他会計への繰出金などの移転費用については、6,565百万円と経常費用の42.5%を占めている。補助金等でふるさと納税の伸びによる返礼品購入費の増はあったものの、他会計への繰出金で簡易水道事業特別会計への繰出金の減、扶助費で、臨時福祉給付金事業の終了や生活保護世帯の減少に伴い生活保護費が大幅な減となった。なお、甲府・峡東クリーンセンター稼働に伴い一部事務組合負担金については、今後、建設に係る地方債償還分の負担金が加算されることから、補助金等の増加が見込まれる(当該負担金については、連結においては、内部取引により相殺消去される)。使用料、手数料等の経常収益は、純行政コストも減となっているが、事業全体を抜本的に見直し、経費の削減につなげていく必要がある。国民健康保険事業などの特別会計、水道事業などの企業会計、常備消防等を担っている東山梨行政事務組合などの一部事務組合の相殺消去を除いた純行政コストは、24,763百万円と96百万円の減となった。

本年度差額

本年度末純資産残高

本年度純資産変動額

3.純資産変動の状況

一般会計等の期末純資産残高は、36,928百万円と29年度と比較して、316百万円減少した。税収等の財源が14,153百万円(うち税収等11,463百万円)で純行政コスト15,029百万円を下回っており、純行政コストに対し税収及び国県支出金等による財源が十分に確保できておらず、公共資産の減価償却を含めた、30年度事業によって、現役世代の負担が将来へ先送りされる結果となった。今後更に普通交付税の合併縮減など財源が縮減されていくことが見込まれているため、減価償却費などを含めたトータルコストを意識し、税収や国県支出金などの財源を十分見通すなかで、事業を取捨選択し実施していく必要がある。全体でも、純行政コストが946百万円減少したものの、国民健康保険税や介護保険料、後期高齢者医療広域連合等への国県補助金等など財源が577百万円減少し、財源が純行政コストを下回ったことから、純資産残高が減少となった。

業務活動収支

投資活動収支

財務活動収支

4.資金収支の状況

一般会計等の歳計現金の期末資金残高は、468百万円と29年度と比較して、10百万円増加した。また、30年度末現金預金残高は513百万円となり29年度と比較して10百万円増加した。業務活動収支の業務支出を構成する業務費用支出は、6,352百万円となった。主なものは、委託料などの物件費等支出が3,634百万円、職員給与費などの人件費支出が2,466百万円となっている。また、移転費用支出は、6,565百万円となり、主なものは、各種補助金や一部事務組合への負担金などの補助金等支出が1,821百万円、扶助費などの社会保障給付費が2,722百万円、となっている。一方業務収入は、14,124百万となり、主なものは、市税、地方交付税などの税収等収入が11,459百万円、国県等補助金収入が2,357百万円となっている。上記を差し引いた業務活動収支は、1,206百万円となった。投資活動収支は△447百万円となり、財務活動収支は、地方債償還支出が借入額を上回っていることから△749百万円となった。今後、普通交付税合併特例の縮減等による業務活動収支の減、公債費のピークを迎えることによる財務活動収支のマイナスの増が見込まれていることから、事業を抜本的に見直し、歳出抑制に努めていく。連結の歳計現金の期末資金残高は、29年度から92百万円が増加し、3,056百万円となった。

財務書類に関する情報②(2018年度)

①住民一人当たり資産額(万円)

②歳入額対資産比率(年)

③有形固定資産減価償却率(%)

1.資産の状況

住民一人当たりの資産額は、29年度より0.4万円減少しているが、199.6万円と類似団体平均値を58万円下回っている。また、歳入額対資産比率においては、29年度より0.12年減少したが、類似団体平均値を0.48年下回る3.62年となった。本市は、中山間地に位置し、従来からの道水路を数多く有しており、当該道水路の敷地のうち、多くは、取得価格不明であるため、備忘価格1円で評価したことが要因として挙げられる。一方有形固定資産減価償却率は、29年度より0.8ポイント増の77.3%と、類似団体平均値を大きく上回り、インフラ資産及び施設等の事業用資産とも非常に高い値となっている。市の面積が広く、古くから存在しているインフラ資産を多く有していること、維持改修は施しているものの、小規模の改修が多いことなどが主な要因として挙げられる。施設においては、合併市町村であることから、資産自体が多く、老朽化も進んでいることから、今後は、平成28年度に作成した公共施設等総合管理計画に掲げた目標を着実に実行に移し計画的な施設の更新を実施してく必要がある。

④純資産比率(%)

⑤将来世代負担比率(%)

2.資産と負債の比率

純資産比率は、類似団体平均値を13.4ポイント下回る58.2%となった。純行政コストに対し税収及び国県支出金等による財源が十分に確保できておらず、公共資産の減価償却を含めた、事業によって、現役世代の負担が将来へ先送りされる結果となった。今後更に普通交付税の合併縮減など財源が縮減されていくことが見込まれているため、減価償却費などを含めたトータルコストを意識し、税収や国県補助金などの財源を十分見通すなかで、引き続き事業を取捨選択し実施していく必要がある。将来世代負担比率は、類似団体平均値を9.1ポイント上回る27.7%となった。地方債残高は、現時点では3年度の償還のピークに向け減少傾向にあるものの、類似団体平均値に近づくよう、地方債発行においても、できる限り抑制を行い将来負担の減少に努めていく。

⑥住民一人当たり行政コスト(万円)

3.行政コストの状況

住民一人当たりの行政コストは、29年度より0.2万円微増し、類似団体平均を4.1万円下回る47.3万円であった。経常費用等全般的に行政コストは減少となっているが、人口減少による要因により微増となったものと考えられる。今後は、甲府・峡東クリーンセンター稼働に伴い一部事務組合負担金については、今後、建設に係る地方債償還分の負担金が加算されることや、子育て関係の扶助費の増や高齢化が進むことによる介護保険特別会計等への繰出金の増が見込まれており、純行政コストは増加傾向にあるため、事業全体を抜本的に見直し、経費の削減につなげていく必要がある。

⑦住民一人当たり負債額(万円)

⑧基礎的財政収支(百万円)

4.負債の状況

住民一人当たりの負債額は、類似団体平均値を10.1万円上回る83.4万円となった。負債総額の87.7%を占める地方債残高については、749百万円減となった。現時点では、令和3年度が償還のピークとなっており、償還が進むことや未払金に計上されている土地開発公社への償還も2年度をもって終了することから負債は減少傾向にあると考えられる。基礎的財政収支については類似団体平均値を724百万円上回る734百万円であった。これは業務支出で社会保障給付支出が169百万円減、業務収入で税収等収入が288百万円増などによる業務活動収支の増および、投資活動収入が対前年比459百万円増となったことの影響である。今後も、公債費が高止の見通しだが、黒字が維持されると考えられる。しかし、その額は、普通交付税の合併縮減などにより減少すると考えられる。

⑨受益者負担比率(%)

5.受益者負担の状況

類似団体を1.8ポイント下回る2.8%であった。合併市町村であることから施設総数が多く、維持管理経費が経常費用の増加傾向の一因となっていることから、平成28年度に作成した公共施設等総合管理計画を着実に実行に移し、施設の統合、廃止を進めていくことで、経常費用の削減に努め、併せて公共施設等の使用料の見直しなど受益者負担の適正化に努める。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,