経営の健全性・効率性について
○収益的収支率については、各年度とも100%を下回っており、赤字であることが示されている。また、H22~H26の収益的収支比率は、H26年度は92.48%と前年度に比較して改善しているが、各年度個別に見ると安定しておらず、安定的に事業実施が出来るよう改善していく必要がある。今後安定的な運営をしていくためには、使用料の見直しと、維持管理費の見直しも必要となってくる。○企業債残高対事業規模比率は、毎年度計画的に返済ができており、良好である。○経費回収率は、H25,H26年度とも80%を越えており、若干の改善が見られるが、それでも、使用料以外の収入に依存している現状がまだあり、改善を図っていく必要がある。○汚水処理原価は、H25,H26年度が若干原価の減となっている。これは、接続率の向上があることによるものであると考えられるが、今後更なる接続率UPと経費の見直しを図ることが求められる。○水洗化率は、H25,H26年度と改善しているが、今後100%達成に向けては、更なる普及率向上の活動が必要となってくる。
老朽化の状況について
○管渠については現在までのところ、老朽化による大きな問題は見られていない。H26年度の管渠改善率が、他の類似団体平均値の倍となっており、改善に向けて対応した結果が示されたことと考えられる。今後も適正な維持管理管理を進めていく必要がある。
全体総括
本町の下水道事業は、現在赤字ではないが、数値をひもといていくと、繰入や起債に頼っている現状がある。公共下水道供用開始から30年となる現在、新たな下水道事業と併せて、今後、管渠の老朽化に伴う新たな支出が想定される。それらを勘案すると、採算がとれるような下水道使用料の見直しを検討していく必要が出てくる。