経営の健全性・効率性について
①については100%を割って赤字に転落していて、②と⑥の指標については、平成26年度の数値が大幅に高くなっている。これは、この年に新地方公営企業会計制度が適用され、みなし償却の廃止により減価償却費が増額したためにある。減価償却費は現金の支出を伴わないため、単年度の経営に直接影響はないが今後、資本金、長期前受金を整理し直し実質的にも見た目にもわかりやすく、健全性のある経営に努めます。③この指標は財務の安定性を示すが、類似団体、全国平均をともに上回り、健全な内部留保に努めている。④については、利率の高い企業債を繰り上げ償還している事と、一般会計と連携した補助金を活用しているため新規の借り入れがなく企業債残高は減少傾向にある⑤については、現金の支出を伴わない費用の増加が原因で数値が悪化しているが、即座に経営に影響を及ぼすものではないと考える。⑦この指標は施設の利用状況や規模の適正を示す数値である。安定して高い水準で推移していて適正に運営しているといえる。⑧有収率については、他類似団体に比べると高い水準にあるようだが、全国平均よりやや低いので90%以上を目標に、原因究明に努めます。
老朽化の状況について
①平成26年度に数値が倍増しているのは、みなし償却の廃止により償却額が増加したためだが、他団体、全国平均よりも数値が高いので、慎重に施設更新の優先順位を選定していかなければならない。②耐用年数を超えた施設は無いが、今後急速に増えることが予想されるので①と同様に対応していきたい。③については、更新率が安定していませんが、一般会計との事業調整によるもので、管路以外の施設についても更新を進めている。
全体総括
経営比較分析の結果、本村の水道事業経営は概ね良好な状態にあると判断する。しかし、依然経営状況は厳しく人員削減等の経費削減には限界がある。今後の経営課題は、有収率の向上で収益を上げ、施設整備については、一般会計と連携して、補助金を活用した更新事業を順次進めていきます。