経営の健全性・効率性について
①各年度の総収益の前年度比較は料金収入約2~9%増加、他会計繰入金約16~51%増加(ただし、H24は他会計繰入金が多かったためH25は約19%減少)しており、主に地方債償還金の増加により他会計繰入金が増加している。比率は改善しているが、総収益に占める割合は料金収入約54%、他会計繰入金約42%であるため他会計繰入金の依存度が高い。④H17~H25に実施した施設改築(主に機械電気設備改築)に伴う起債償還期間が15年であるため、単年度の公債費負担が高額となっている。その結果、企業債残高の減少が早いため比率が改善している。⑤H23に料金改定しているが十分な料金水準とはいえず経費回収率は平均値を下回っている。汚水処理費のうち資本費が大きい。⑥汚水処理費は各年度とも約2億円で大きな増減は無いが、H26は海洋博公園をはじめとする業務用の有収水量が増加したので改善している。⑦平均値を上回っており、今後の処理水量の動向により施設増設の検討が必要である。⑧平均値を下回っており、水洗化率向上のための普及啓蒙活動の強化が必要である。
老朽化の状況について
③平均値を上回っており、今後も継続して管渠改築更新を実施していく。
全体総括
料金水準適正化の検討、公債費抑制のための起債事業の厳選、普及啓蒙活動の強化などを実施し、他会計繰入金の依存度を下げる必要がある。しかし、料金水準は住民の理解や議決を得るために他市町村と比較して高額な設定にはできず、また、施設や管渠の更新事業をはじめとして必要な事業は実施していかなければならない。これらのバランスをとりながらの経営になるため、今後大きな改善は難しいと考えられるが可能な取り組みを実施していく。