収益等の状況について
平成28年度は、国民宿舎おきえらぶフローラルホテルがオープンしてから20周年の節目であり、町制施行70周年と重なったことから、ツアー客や大小宴会が増えたことなどにより単年度収支が黒字となった。しかし、施設の老朽化による修繕費用が年々増加しており、今後大きな行事も予定していないことから、経営状況が悪化していくように思われる。また、売上高人件費比率も、収益に対し類似団体より低く抑える等の施策を行っているが、雇用の確保の観点から改善を図る必要がある。今後は、経費削減や、事業等の見直しを行っていく経営改善検討会の設置を予定している。
資産等の状況について
有形固定資産は、町の財産であるため減価償却率は、数値として表れていない状況である。しかしながら、オープンから20年の経過に伴い施設の老朽化が進んでおり,大規模な改修が必要とされている。今後修繕費の増加が見込まれるため,大規模改修を見据えた経営を行う必要がある。
利用の状況について
宿泊者数は、本町の他宿泊施設の需要が低下しているにも関わらず、本施設の需要は増加している。前述の記念イベント等が宿泊数の増要因にもなっているが、今後も宿泊客を確保できる施策に取り組む必要がある。また、これまではビジネス客が宿泊の大半を占めていたが、近年、観光客の利用が増えつつある中、更なる観光客を呼び込むため観光プラン作成も必要である。
全体総括
平成27年度に企業債の償還を終えており、経営状況は、宿泊者数の増加等もあり良い状況にあると考えられる。しかし、施設の老朽化による修繕箇所が多数あるため、今後は大規模改修を見据えた経営を行っていく必要がある。また、近年宿泊割合における観光客の利用が伸びているため、観光プラン等を作ることが急務となっている。