経営の健全性・効率性について
本事業は、新宮処理区(平成2年度供用開始)、中央処理区(平成21年度供用開始)の二処理区での事業である。ここ数年の経費回収率の増加については、中央処理区の開発及び面整備に伴う接続の増加によるものと思われる。また、水洗化率についても同様で平成32年度までは増加傾向であると考えられる。一方、汚水処理原価が類似団体平均値を上回っていることについては、処理方法や施設の立地状況により維持費が嵩んでいるものと考えられる。今後、流入量の増加に伴い処理槽の増設が予定されているため、維持費も今後増加するものと思われる。
老朽化の状況について
新宮処理区については供用開始から二十数年以上経過しているため、新宮ポンプ場において、平成24年度に長寿命化計画を策定し、六年計画で改築更新を行っているが今後も適宜改築更新が必要である。また、管渠については五十年を経過するものがあるため、長寿命化計画を策定して改築更新を行う計画である。なお、新宮処理区は、汚水処理を福岡市に委託しているため、福岡市和白水処理センターの施設改築更新に係る費用の負担が発生する。
全体総括
二つの処理区を持っており、それぞれの方向性を検討していきたい。長寿命化等の計画に基づき随時更新等を行い必要に応じダウンサイジング等計画の変更の見直ししていく必要があると考えられる。平成30年度には企業会計へ移行する予定であり、適正な使用料体系の見直しが必要となる。