内子町
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簡易水道事業(法適用)
簡易水道事業(法適用)
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2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
人口が令和元年度:16,349人から令和2年度:16,056人へ293人減少(対前年度比:-1.8%)したこと、高齢化率が全国平均を上回る40.3%(前年度:39.7%)になることに加え、町内に中心となる産業が少ないことから、財政基盤が弱く、類似団体平均0.34を大きく下回る0.27となっている。過去5年間の間でも大幅な税収の増減がない現状である。今後の大幅な増収が見込めない中でも、引き続き町税の徴収事務の強化を図りながら、限られた財源を有効活用することに努める。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
内子町では例年80%に近い数字で推移しており、概ね良好な状態であったが、2年度は0.9%増の80.8%となった。主な原因としては令和2年度から導入された会計年度任用職員制度に伴う人件費の増加・防災行政無線の整備や大瀬小学校建設に係る大規模な借入の元金償還が始まったことによる公債費の増加などがあげられる。類似団体と比較すると9.4%下回っているが、今後も経常経費の削減に努め、財政構造弾力性の確保に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費は令和2年度から導入された会計年度任用職員制度などの影響で、令和元年度1,736,142千円から1,920,861千円へ184,719千円増加・維持補修費においても、新型コロナウイルス感染症対策のために空調設備の改修などを行った結果、63,422千円から124,055千円へ60,633千円増加した。一方で、物件費は旅費や交際費などが新型コロナウイルスの影響で減少したことなどにより、1,336,449千円から1,295,238千円へ41,211千円減少した。人口も前年より293人減少しており、その結果、「人口1人当たりの人件費・物件費等決算額」は17,812円増加した。類似団体と比較すると、17,016円少ないが、今後も支出の抑制・定員管理の適正化に努める。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
類似団体と比較すると、直近の5年間でも数値は低く推移している状況が続いており、ワースト1位になっている。近年は定年退職者が多く、新規採用職員との入れ替えが多いことも原因のひとつである。今後も引き続き人事評価制度や勤勉評価を全職員に適用し、公平かつ均衡のとれた給与制度を推進していく。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
職員数は、令和元年度213人から令和2年度211人で2名減少。人口においては令和元年度16,349人から令和2年度16,056人へ293人減少しており、人口減少が数年にわたって続いている状態である。その結果、「人口1,000人当たりの職員数」は令和元年度と比較すると0.54人増加した。今後も少子化対策に取り組みながら、魅力ある町づくりをPRして、U・I・Jターンで定住促進を図り、充実した住民サービスが行えるよう行政効果が反映できる職員構成・職員数のバランスのとれた組織の維持に努めていきたい。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
平成20年度に「公債費適正化計画」を策定し、それに基づき地方債の発行の抑制をおこない、繰上償還や臨時財政対策債の借り入れをしないなどの財政運営を行った。合併後の平成17年度以降に行政改革に取り組んだ結果として、平成19年度に18.1%であった実質公債費比率は令和元年度には2.0%、令和2年度には1.8%と着実に改善することができている。全国平均、愛媛県平均と比較をすれば、平均値を下回ることができているが、内子町総合計画を推進していく中において、事業の必要性等を検証し、あわせて「公債費適正化計画」に基づいた地方債の発行抑制をすることで健全財政を図っていく。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
内子町においては、平成25年度以降改善の方向で進んでいる。これについては、平成17年度の合併前後に多額の地方債を借り入れをしている起債の償還が順次終了していることにより、全体の地方債残高が減少していることが要因として挙げられる。合わせ「公債費適正化計画」に基づき起債の発行そのものを抑制することで、将来負担比率を下げている。充当財源としての基金残高は、令和2年度においては165,283千円の積立を行ったが、基準財政需要額算入見込み額の減少により、最終的に2.8%悪化となっている。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
近年は休職者・退職者の増加により職員の補充を行っていたが、令和2年度の職員数は2名減少の211人になった。しかし、令和2年度から導入された会計年度任用職員制度により、人件費の増につながった。人件費の割合は0.2%増加の26.3%となり、類似団体と比較しても2.3%高い。今後も充実した住民サービスを行えるよう行政効果が反映できる職員構成・職員数のバランスのとれた組織の維持に努めていきたい。
物件費
物件費の分析欄
経常的な物件費は令和元年度:842,750千円から令和2年度:849,267千円へ微増。システム保守に係る委託料や小中学校の空調整備による光熱水費などが増えた一方で、旅費や交際費などが新型コロナウイルスの影響で減少したことなどが要因である。近年では業務の多様化・新しい施策に対応するための電算管理費などの委託料や施設の管理に係る光熱水費なども増加傾向にある。今後もPDCAサイクルに基づき経常的軽費を点検・分析・見直しを行い、経費の削減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費の決算額は自立支援給付費や保育園の運営にかかる負担金が増加した一方で、対象者や受給者の減少により重度心身障がい者医療費・児童手当給付費が大きく減少した。その結果、令和元年度:901,998千円から令和2年度852,993千円へ49,005千円減少。しかし、児童手当にかかる特定財源や幼児保育教育の無償化に伴う保育料の減少の影響などから、経常経費にかかる一般財源が増え、扶助費の2.4%の増加につながった。扶助費は国の制度に基づくものが多数占めることに加え、全国平均を上回る高齢化率40.3%という状況もあり、容易に削減ができない状態である。今後も扶助費の適正給付に努める同時に、その他の経常経費の削減・抑制を図っていく。
その他
その他の分析欄
その他は特別会計への繰出金が大きい。全国平均を上回る高齢化率40.3%という状況もあり、今後も、一人当たりの医療費の増加や介護給付費の増加が見込まれる。健康増進・介護予防を図りながら、医療・介護費の適正化対策を行いながら、適切な繰出を行うことに努める。
補助費等
補助費等の分析欄
経常的な補助費等は令和元年度:796,139千円から令和2年度:706,309千円へ大幅に減少。主な原因としては、公営企業会計に対する繰出金(起債の支払利息に対するもの)が水道会計で18,956千円・下水道会計で8,320千円減少したことなどがあげられる。補助金については、「補助金見直し指針」(平成19年8月策定)に基づき、事業効果や目標達成度の決算分析を行い、事業効果の少ないものは削減し、適正な事業補助金に努めるなど経費削減を図っている。
公債費
公債費の分析欄
起債発行額を年間9億円以内という目標を設定し、起債発行抑制をしていることから年々起債残高は減少傾向にあったが、令和2年度は0.3%増加の14.4%となった。理由としては防災行政無線の整備や大瀬小学校建設に係る大規模な借入の元金償還が始まったことが大きな要因である。しかし、類似団体平均値より3.7%低く、良好な状態である。今後も各長寿命化計画及び公共施設等総合管理計画により施設の新築でなはく延命化に重点を置き、大規模事業の取捨選択を行うとともに事業の前倒し、先送り及び縮小をしながら起債発行額を抑え、公債費を抑制していく。
公債費以外
公債費以外の分析欄
普通交付税の増加や減収補填特例債の発行などにより一般財源が昨年に比べ増えたことから、経常収支比率の減少につながるかと思われたが、先に述べた人件費や扶助費の増加により、全体の比率は79.9%から80.8%の増加した。類似団体と比較すると下回っている状況ではあるが、引き続き経常経費の抑制・住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるように取り組んでいく。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
歳入決算総額は住民一人当たり791,076円(前年度:647,627円)、歳出決算総額は住民一人当たり761,902円(前年度:620,561円)となっている。○総務費の住民一人当たりのコストは98,234円と急増している。大きな原因として令和2年度は新型コロナウイルスの影響により、国民一人当たり10万円を給付する特別定額給付金を実施したことがあげられる。(ほぼ全ての住民が受給した。)○教育費の住民一人当たりのコストは15,243円増加している。主な原因として、児童生徒に一人1台の学習用端末の整備やネットワーク環境を整備するGIGAスクール関連事業に157,725千円充当したことがあげられる。●災害復旧費は過去2年(平成30年度と令和元年度)は平成30年度に発生した西日本豪雨の影響により急増していた。令和2年度の決算額は減少したものの頻繁に発生する豪雨の影響により例年に比べると高い数字となっている。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
歳入決算総額は住民一人当たり791,076円(前年度:647,627円)、歳出決算総額は住民一人当たり761,902円(前年度:620,561円)となっている。○人件費は昨年度と比較すると住民一人当たり13,442円増加している。原因としては令和2年度から導入された会計年度任用職員制度の影響があげられる。○住民一人当たりの補助費等は令和元年度:90,926円から令和2年度:206,134円と急増しており、決算規模が急増したのも補助費等の増加が要因である。大きな原因として令和2年度は新型コロナウイルスの影響により、国民一人当たり10万円を給付する特別定額給付金や事業者等経営安定化補助金事業などを実施したことがあげられる。(補助費等の支出総額は令和元年度:1,486,555千円から令和2年度:3,309,694千円に急増している。)●災害復旧費は過去2年(平成30年度と令和元年度)は平成30年度に発生した西日本豪雨の影響により急増していた。令和2年度の決算額は減少したものの頻繁に発生する豪雨の影響により例年に比べると高い数字となっている。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄令和2年度については、新型コロナウイルス感染症対策関連の臨時財政需要があったため、歳出額は昨年度と比較をして大幅に増加をしている。それらに対しては「国庫支出金」で対応ができた。また、新型コロナウイルス感染症の影響もあり歳出削減となった結果、「財政調整基金」は取り崩すことなく、85,500千円の積み立てをした。その結果、令和2年度の財政調整基金残高については、標準財政規模に対する比率において前年度比で0.8%増加している。実質単年度収支については、単年度収支が150,055千円となっていることに加えて、財政調整基金への積立を行った結果、235,555千円となり、標準財政規模に対する比率においては2.83%とおおきく増加となった。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄一般会計、内子高等学校小田分校寄宿舎特別会計、国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計、後期高齢者医療保険事業特別会計、介護保険サービス事業特別会計、水道事業会計、下水道事業会計の赤字額はなく、連結においても黒字となっている。標準財政規模比を見ると、分母となる標準財政規模が対前年度比2.7%となっていることから、それぞれの標準財政規模比は多少の減少とはなるものの、水道事業及び一般会計においては、大きく増加している。一般会計においては新型コロナウイルス感染症対応関連で歳入額及び歳出額が大幅に伸びた一方で、翌年度に繰り越すべき財源は例年の半数であったことから、実質収支は70.8%の増加となった。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄実質公債費比率においては①平成19年度に繰り上げ償還(378,075千円)を実施したこと②平成20年度に作成した公債費負担適正化計画に基づき地方債の発行抑制を図っている。しかし、合併特例債の償還、臨時財政対策債の償還が前年度と比較して増加していることから、41,856千円(4.41%)増加となっている。そのほかの「公営企業の元利償還金に対する繰入金」「組合による地方債」のいずれも減少している。分子における元利償還金の増加が影響して最終的に実質公債費比率は増加となっている。起債残高は前年度と比較して-91,752千円(-1.13%)減少となっており、引き続き発行抑制を図りながら健全化等に取り組んでいるところである。
分析欄:減債基金
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄合併前の地方債償還が順次終了していることにあわせて、平成29年度に公債費適正化計画を策定し起債の抑制を図ってきたことにより地方債残高は年々減少ている。対前年度と比較して-91,752千円(-1.13%)の減少なっている。将来負担額(A)全体を見ると債務負担行為に基づく支出予定額-14,999千円(-27.39%)、退職手当負担-19,529千円(-1.24%)、公営企業等繰入金見込み額-89,929千円(-5.36%)と減少していることから、-223,426千円(-1.94%)の減少となった。その一方で、充当可能財源等(B)を見ると-225,526千円(-1.42%)減少となっている。充当可能基金は積立を行っているので増加しているものの、基準財政需要額算入見込み額の大幅な減少により、(B)項目は減少となっている。以上の結果から、将来負担比率は2.8%増加することとなった。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)・今年度においても、預金利子分の積み立てを行っている。・今後の財源不足に充当すべく財政調整基金への積立を行っている。・そのほかにも、各種目的基金への積立をおこなっているものもあり、それぞれの目的に充当していく予定である。(今後の方針)・短期的にみると横ばい傾向であるが、合併後においては基金残高は増加傾向にある。・今後のことを考えると、新型コロナウイルス感染症対応に対する予算や、公共施設の老朽化に対応する予算として確保しておく必要があることから、長期的な視点に立って計画的に積立取り崩しを行っていく予定である。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)・預金利子と翌年度以降の財源不足分への充当を考慮して、85,500千円積立を行った。(今後の方針)・財政調整基金の残高は、近年の予算規模の10%程度を維持している。・短期的には、増減するものの、中長期的には減少する見込みである。(新型コロナウイルス対策に要する経費など突発的に充当すべき事業もあることから、その財源として確保しておく必要があると考える。)
減債基金
減債基金
(増減理由)・第三セクター改革等推進債関係として、12,676千円積み立てたことによる増加。・また基金運用利益として253千円の調整を行っている。(今後の方針)・地方債の償還計画を踏まえて対応したい。・近年の年間償還額は10億円程度とピークを過ぎているものの、多額の償還金を必要としていることから積み立てを計画的に行っていく予定である。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)・公共施設整備基金:公共施設整備に要する財源に充てる。・地域福祉基金:地域の福祉の増進を図るために充てる財源。・一般廃棄物処理施設維持管理基金:所為施設の災害、老朽化等による大規模改修、解体に必要な財源としての基金。・いかざき小田川原っぱ基金:小田川流域の自然計画を保全し、再生・創造し子孫に引き継ぐための経費。・災害対策基金:災害の復旧に要する経費とその他災害に関連する経費の財源に充てる。(増減理由)・公共施設整備基金:翌年度以降の財源として、70,000千円を積み立てた。・地域福祉基金:寄附講座として22,000千円充当。・「エコロジータウン内子」ふるさと応援基金:ふるさと納税の寄附分を積み立てをし、経費となるものを取り崩し。(今後の方針)・公共施設整備基金:防止行政無線戸別受信機、内子座耐震改修、自治会耐震改修など公共施設の安心安全に係る整備に充当予定。・地域福祉基金:寄附講座を継続することからも、その財源として取り崩しを行う。・その他の基金についても目的基金であり、条例の目的に即して充当していく予定である。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
内子運動公園管理事務等の改修や内子東自治センターの耐震補強など大規模工事の支出があったことから、有形固定資産額は前年度に比べて979百万円(0.7%)増加しています。減価償却累計額は既存資産が耐用年数を迎えるか、除却・売却するまで一定額増加し続けるため、資産の更新や除却・売却を行わない限り、有形固定資産減価償却率は年々増加し続けます。科目別にみると建物や道路、橋梁などの老朽化が進んでいることが分かり、計画的に長寿命化対策を図っていく必要があるといえる。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
令和2年度は、類似団体内平均値と比較して325.2%低く、債務償還能力が平均より高いといえる。有形固定資産減価償却率が令和2年度で64.5%と類似団体内平均値と比べて3.4%高く老朽化が進んでいる施設が多い状況であり、今後施設の更新が増えることが予想される。それに伴い起債の発行額が増加することが予想される。適切な起債管理を行うため、施設の更新を計画的に行う必要がある。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
内子町では、平成20年度に策定をした「公債費負担適正化計画」により地方債の発行を抑制している結果、将来負担比率は低下している。しかし、有形固定資産減価償却率は、令和2年度で64.5%と類似団体内平均値より3.4%高い数値となっており、類似団体と比較すると老朽化が進んでいる施設が多い状況である。主に、「幼稚園・保育所」「図書館」「公営住宅」「庁舎」などの有形固定資産減価償却率が高くなってきていることが挙げられる。公共施設総合管理計画に基づき、老朽化対策に取り組んでいくが、地方債の発行額の抑制を図るなど適切な起債管理に努め、計画的に施設整備を進めていく必要がある。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
内子町では、平成20年度に策定をした「公債費負担適正化計画」により地方債の発行を抑制している結果、将来負担比率は低下している。地方債の発行を抑制しているため、実質公債費比率においても低下している。令和2年度で1.8%と類似団体内平均値より6.9%低い数値となっている。有形固定資産減価償却率が類似団体内平均値より3.4%高く、施設の老朽化が進んでいるため、今後長寿命化などの整備を進めるにあたって地方債の発行額が増加することが考えられる。実質公債費比率の増加が見込まれるため、発行額の抑制を図るなど、適切な起債管理に努める。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産償却率が高くなっている施設は、「幼稚園・保育所」、「公営住宅」、「図書館」、「保健センター」、「庁舎」である。「幼稚園・保育所」については、有形固定資産償却率88.3%、類似団体と比較しても30.1%と高くなっている。また、「公営住宅」においては、有形固定資産比率80.5%であり、類似団体と比較して7.6%と高くなっており、いずれの施設も老朽化が進んでいることが分かる。公営住宅においては、昭和40~60年代に多くの公営住宅が建設されており、耐用年数を経過しつつあるためである。公営住宅については、長寿命化計画に基づいて修繕等を行っており、使用する上で問題はない。また、「認定こども園・幼稚園・保育所」においては、令和元年度に「保育園1箇所と幼稚園1箇所」を認定こども園に統合したことから有形固定資産償却率は横ばい傾向となっている。ただ、一人あたり面積を見ると令和2年度は0.008㎡広くなっており、類似団体内平均と比較しても0.15㎡広くなっている。子どもの人数が減少していることが要因と考えられるが、今後人口減少と施設の維持管理費用を含めて相当的に判断をして計画的な整備を検討していく必要がある。「公民館」においては、昭和40~60年代に多くのものが建てられていることから、計画的な整備を行っていることで、減価償却率は61.6%と横ばい傾向であり、類似団体内平均と比較しても2.9%低い数値となっている。地域の防災拠点となる公民館施設においても、人口減少する中において、施設そのものの規模や施設の廃止・統合を含めた計画的な整備を検討していく必要がある。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産償却率が高くなっている施設は、「幼稚園・保育所」、「公営住宅」、「図書館」、「消防施設」、「庁舎」である。「図書館」については、有形固定資産償却率78.2%、類似団体と比較しても26.5%と高くなっている。また、「消防施設」においては、有形固定資産比率79.5%であり、類似団体と比較して19.7%と高くなっている。各地区に点在している詰め所などについては、老朽化がかなり進んでいるといえる。「庁舎」においても、有形固定資産比率は86.0%であり、類似団体と比較して33.8%も高くなっている。「庁舎」においては、平成27年度に耐震改修を完了していることから、使用する上での問題はない。「道路」においては、長寿命化計画に応じた改修等が行われていることもあり、有形固定資産比率は類似団体と同様の水準となっている。今後、過疎地域においての統廃合は難しい面もあるが、人口が減少する中において、一人あたりの面積が過大となるようなことのないように留意しつつ、公共施設総合管理計画に基づいた取り組みを進めていく必要がある。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計等における資産総額は、前年度より1,352百万円(△2.1%)の減少となっています。固定資産では1,478百万円の減少、流動資産では126百万円の増加となっており、固定資産の老朽化が主な減少要因です。一般会計等における負債総額は、前年度より111百万円(△1.1%)の減少となっておりますが、これは地方債の償還が進んでいるためです。水道事業等を加えた全体についても資産・負債ともに前年度に比べ減少傾向にあります。固定資産の占める割合が高い公営企業を見ると、水道事業の固定資産が234百万円増加していましたが、その他の事業は資産形成につながる工事が少なかったことが原因と考えられます。一部事務組合等を加えた連結では、大洲喜多特別養護老人ホーム事務組合や大洲地区広域消防事務組合の数値が与える影響が大きくなっています。特に負債については、大洲地区広域消防事務組合で総額の約51.5%を占めています。
2.行政コストの状況
一般会計等において、純行政コストは12,327百万円であり、前年度より2,186百万円(21.6%)の増加となりました。令和2年度には新型コロナウイルス感染症対策に係る臨時的な支出が約18億円ある一方、国からの補助金収入については純資産変動計算書で集計されるため、純行政コスト単体で見るとコストが増加しているように見えます。職員給与費などを含む人件費は前年度から22百万円(△1.2%)の減少で、消耗品費などを含む物件費については486百万円(11.2%)の増加となっています。また、収益については減少していますが、主な原因は退職手当引当金の算定により計上した戻入(収益)が前年度に比べて小さかったためです。この引当金の算定は現金の増加を伴うものではありません。全体では一般会計等と同様に、純行政コストを見るとコロナ対策の臨時的な支出(補助金や物件費、人件費など)の影響を受け、前年度と比較すると大きな差異が出ています。通常の運営で発生する収益・費用を集計した純経常行政コストを見ると14,285百万円であり、前年度と比較すると554百万円の増加となっていることが分かります。今年度は連結についても同様の傾向が見られます。
3.純資産変動の状況
一般会計等において、税収等の財源(11,077百万円)が純行政コスト(12,327百万円)を下回っており、本年度差額は△1,250百万円となっています。税収等の財源と純行政コストとの差額に、無償所管換等の数値を反映させた本年度末純資産変動額は△1,241百万円となっています。純行政コストが前年度に比べ2,186百万円(21.6%)増加していましたが、税収等の財源も2,203百万円(24.8%)増加したことで、結果としては前年度より本年度差額のマイナスが小さくなりました。全体では一般会計等に比べて、国民健康保険事業の国民健康保険税等により、税収等の財源が4,319百万円加算、純行政コストは4,187百万円加算され、本年度差額は△1,118百万円となり、純資産残高は57,928百万円となりました。連結では、一般会計等に比べて、愛媛県後期高齢者医療広域連合の保険料等により、税収等の財源が6,887百万円加算、純行政コストは6,711百万円加算され、本年度差額は△1,074百万円となり、純資産残高は59,332百万円となりました。
4.資金収支の状況
一般会計等において、業務活動収支は1,027百万円であり、前年度と比較して5百万円減少しています。コロナ対策に係る経費や、国庫支出金等の歳入が業務活動収支の臨時収入・臨時支出へ集計されるため、業務活動収支で見るとコロナ対策の影響額は表れません。投資活動収支を見ると3期連続で同水準のマイナスとなっています。これは、内子運動公園管理事務等の改修や、内子東自治センターの耐震補強など大規模工事を行ったことが要因です。基金に着目してみると毎年、基金の取崩額よりも積立額の方が大きく、積極的に基金の積立を行っていることが分かります。財務活動収支については、地方債の償還額が発行収入を上回っているため、マイナスになっており、地方債(借金)が減少したことを意味します。ただ、今年度大規模工事を行ったことが要因と考えられますが、前年度より地方債の発行額が200百万円増加しています。全体では、上水道事業の使用料及び手数料の収入などにより、業務活動収支は一般会計等より304百万円増加幅が大きく、1,331百万円となりました。投資活動収支についても上水道事業の公共施設等の整備により、一般会計に比べ157百万円支出が増え、△1,066百万円となりました。財務活動収支では、上水道事業が積極的に地方債の償還を行っていることから、財務活動収支が△389百万円となりました。連結の業務活動収支については、一般会計等に比べ490百万円増加幅が大きく1,517百万円となっています。全体と連結の投資活動収支の差額114百万円の内、約65%が愛媛県市町総合事務組合の数値であり、連結会計の投資活動収支に与える影響が大きいことが分かります。財務活動収支については△357百万円となっており、前年度と比べ64百万円マイナスが減少しました。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
令和2年度は前年度に比べやや減少となっており、住民一人当たりの資産額は399.3万円となっています。インフラ資産(道路や橋梁など)については、町内全域での整備が必要になり、削減は難しいことから、各種計画に従い計画的に長寿命化を図っていくことが重要になってきます。また、公共施設については、総合管理計画個別施設計画を活用し、使用していない(見込みのない)古い施設は除却、使用できる施設については譲渡や利活用等の検討を行うなど、それぞれの施設の方針を実行していくことが重要です。
2.資産と負債の比率
前年度に比べて純資産が1,241百万円(△2.2%)減少していますが、資産合計も1,352百万円(△2.1%)減少しており、資産の減少割合と純資産合計の減少割合のいずれもげんしょうしていることから、純資産比率も前年度に比べて0.1ポイント減少しています。三年間の平均で見ると極端な変動はなく、約85%を推移していることがわかります。また、この指標には地方債も影響しており、交付税措置のある地方債も含まれています。その数値を考慮して実質負担分の地方債で算出を行うと、純資産比率は上昇すると見込まれます。健全化指標による将来負担比率も0%であることから、将来世代への負担は少ないことを表していますが、老朽化対策に取り組みながら、世代間の公平性を持続していくことが重要だといえます。
3.行政コストの状況
今年度は前年度と比べ純行政コストは218,670万円(21.6%)増加し、人口は293人(△1.8%)減少しています。純行政コストの増加割合が大きいため、当該値前年度に比べ14.8万円増加していますが、今年度はコロナ対策の経費が大きく影響を与えています。住民の人口や年齢層に関係する経費(社会保障給付)や自治体職員数に関係する経費(人件費)、施設数や老朽化度合いに関係する経費(物件費等)など、さまざまな要因がコストに表れあるため、他団体比較をより詳細に行うためにはそれらの情報を集める必要があります。
4.負債の状況
住民一人当たりの負担額は前年度に比べると、負債合計の割合を多く占める地方債や退職手当引当金が減少していることにより、当該値は0.4ポイント下がっています。この指標は規模の利益が働き、人口が少ない地域ほど、少数の人口で負担するため、一人当たりの額が大きくなる傾向にあります。少子高齢化などにより今後も人口減少が予想されます。将来世代に過度な負担を残さないよう、地方債残高を圧縮し、負債額を抑えるといった対策を行い、施設の修繕や更新の際には住民の合意形成を得る必要があると考えます。
5.受益者負担の状況
収益を見ると昨年度より124百万円(△30.7%)減少しています。使用料及び手数料は17,674百万円(△13.1%)減少、その他(経常収益)は107百万円(△39.6%)減少しています。使用料及び手数料では、町営バス運賃収入や町民会館使用料など減少傾向にある使用料があります。その他(経常収益)も減少しており、令和元年度に新型コロナウイルス感染症対応地方創生交付金を受けて実施したプレミアム付き商品券の収入が大きく影響しています。新たな収入源の模索や、コロナの自粛明けを見越した施設の利用率向上の取組を講じて行く必要があると考えます。何を目的にするかによって、どの評価を行うかは変わってきますが、料金改定を目的とするならば、「施設別分析」を行い、他施設や近隣団体と比較を行うことが必要になります。
類似団体【Ⅳ-0】
八雲町
芽室町
東北町
五戸町
南部町
洋野町
三種町
南知多町
かつらぎ町
琴浦町
大山町
世羅町
内子町
愛南町
四万十町
国富町
川南町