収益等の状況について
収益的収支比率は、類似施設平均値を上回っており、100%を超える水準で推移している。今後、施設更新投資も必要となることから、引き続きの経営改善に向けた取組が必要と考える。他会計補助金に関しては、H28に大きく増となっているが、これは施設の耐震補強工事の実施や国体対応の支出の増によるものである。定員稼働率は、ここ数年類似施設平均値が減少傾向の中、当施設は微増となっている。人件費の抑制も考える必要がある。売上高人件費比率は、微増となっているが、類似施設平均値程度で納まっている。売上高GOP比率は、ほぼ0%に抑えられている。EBITDAはH28に大きく落ち込んでいるが、これは耐震補強工事の実施等による、特殊事情によるものである。
資産等の状況について
企業債を活用していないため企業債残高対料金収入比率は健全な状態であるが、老朽化著しい施設であるため今後も定期的な更新投資が必要になる見込みである。当市を取り巻く財政事情は厳しさを増しているため、計画的な投資を行い、かつ更なる有効活用を模索する必要がある。
利用の状況について
当施設の宿泊者数がここ数年増加しているなか、H28に大きく落ち込んでいる。これは、「えひめいやしの南予博2016」や「道後アート2016」、「サイクリングしまなみ2016」の開催や村上海賊の日本遺産認定などの影響により、当施設利用者増の比率以上に、県内観光客数が増加したことによる。
全体総括
H28は、他会計補助金が高い割合を占めることとなった。一般会計からの繰入金は任意的なものであるが、本来の独立採算制を維持する点においては、繰入の要件は、合理的かつ臨時例外的な場合に限られる。今後は、利益剰余金との均衡を図りつつ繰入金を算定し、必要経費を圧縮する必要がある。