収益等の状況について
経常収支比率については、78.0%と対前年度比では、若干改善がみられるが、一層の経営改善努力に努める。また、他会計補助金比率は、ほぼ平均値となっているが、宿泊者一人当たりでみると、類似施設の平均値の約半分であり、比較的良好な値である。売上高GOP比率及びEBITDAの数値が平均値を大きく下回っており、可能であれば民間譲渡も考慮していくところだが、当該土地が借地であることなどから、難しい状況である。
資産等の状況について
有形固定資産減価償却率は、ここ数年間はずっと微増が続いており資産の老朽化は進んでいる。しかし大規模な改修は既に2回程実施済みであり、当面は設備関連に関しては維持修繕での対応による現状維持を基本方針としていく。
利用の状況について
施設と周辺地域の宿泊者数動向について、公営企業は、平成26年度から微増となっているが、市町村の値は大きく低下している。これは平成27年度の紀勢道のすさみ南ICへの南進で、通過型観光客が増えたこと、また町内の大型宿泊施設の閉鎖の影響から来ると思われる。
全体総括
経常収支比率については、78.0%と対前年度比では、若干改善がみられる。また、定員稼働率が平均値以上を示しているが、売上高人件費比率が類似施設平均値より高い数値を示している。客単価はこれ以上上げる事は現実的でないと考えるが、人件費比率の高さについて、指定管理者の経営努力もあり減少傾向を示しているが、今後、紀勢道の更なる南進も見込まれるなど、有利な条件もそろいつつあり、町としても指定管理者と更なる協議を持ちつつ、一層の経営改善努力に努めていく。