地域において担っている役割
民間医療機関では対応困難な精神科救急医療を担うとともに、認知行動療法やアルコール依存症患者の治療等、専門医療の充実を図り、県精神科医療の拠点としての役割を担っている。
経営の健全性・効率性について
入院患者の減少により、医業収支比率の下落傾向が続いている。ただし、下落幅は緩やかになってきており、令和2年度は類似病院平均値を上回っている。一般会計からの繰入が行われていることにより、経常収支比率は100%を超えた水準で推移している。患者一人当たりの収益は入院、外来ともに増加傾向にある。
老朽化の状況について
令和2年度は新型コロナウイルス対策として、陰圧装置などの器械備品を新規購入したことにより②減価償却率が低下しているが、既存の資産の老朽化は進行しており、今後、修繕や更新が必要になると考えられる。
全体総括
依然として、患者数の減少に伴う医業収益の低下がみられ、経営の健全化に取り組む必要がある。また、建物等への大規模な投資は平成14年前後以降は行われておらず、施設の老朽化が進んでいる。今後、建物や構築物等の修繕に費用を要することになると考えられる。精神科医療における県の中核病院として、医療機能を強化しながら、中期経営計画に基づき経営改善を図っていく。